羊と羊

 倒れた仲間はそのままに、羊の群れは動いてく。羊の群れについていこう。夢から目覚めてついていこう。僕は一人が嫌なんだ。


 僕はまぶたに力を入れて、思いっきり見開いた。


「よお、目が覚めたか」


 僕が最初に見たのは羊。雨の平原、倒れてた。ほんとは生きてた、不思議な羊。


 じっくり、ゆっくり見てみると。草原でみた羊と違う。どこが一体違うのか。なんだか惹かれる、不思議な羊。


「とりあえず、こいよ」


 どこにいるのかわからない、群れより今は仲間の羊。一人でいるより、二人の羊。僕は彼についていこう。


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