大人になりきれなかったあの頃の僕の苦悩と後悔

第21話苦悩は続く

友里への告白は思惑とは異なり、保留という結果に終わった。最初は、少しは脈があるのかもと期待していたが、そもそもいつ返事がもらえるのかと冷静になって考えるとこの状態が永遠に続くのではないかという不安に襲われるようになる。

彼女とドライブに出掛けた先で、手を繋いだり、抱き締めたくなる衝動に駈られるときがあると、何とももどかしい気持ちになる。

そうして過ごすうちに、何で？僕をバッサリ切らなかったのだろうと疑問を覚えるようになり、もしかして友里は僕を切ることで水田君とのわずかな繋がりの期待が失くなることが嫌だったのではないかとまたおかしな妄想（水田君の幻影）を考えてしまうことになったりした。

入社以来の仲の良かった飲み友達に友里に対する告白の件を話すと、普通は付き合うなら直ぐに返事をくれるはずだから、脈はないので次に行くべきだとも言われたりもした。

僕もOKがもらえるかどうかわからない状態を待つよりも他に縁があればとも思って、お見合いパーティーに参加したが、彼女に気持ちが残った状態ではやはり上手くいかないように感じた。

結局、いつ返事をもらえるのだろう？こんな状態がいつまでも続くのだろうと疑問を持ちながら、もやもやした日々を過ごすことになるのであった。