第三章◆強襲 3
この一週間、私とレグルスが鍛錬をしている間にも狩人衆で
探索の結果、複数のゴブリンロードが確認できたことから、それを統率している存在、ゴブリンキングがいるということは確信に変わっていた。
作戦としてはゴブリンロードを私とレグルスで殲滅、その後ゴブリンキングのいる最奥の
狩人衆は
ゴブリンキングが相手となると確実を期すために増援が
全く、冒険者をとっくに引退した父母にこんな大役を任せるなんて、冒険者ギルドも人使いが
「準備はいいかしら?
「「「応!!」」」
「それでは、
「「「応!!」」」
小さく、しかし
「あなた……シリウスのためにも、絶対生きて帰るわよ」
「あぁ、
「そうね。あなたとならドラゴンにだって負ける気がしないわ」
「ふっ、その通りさ! よし、行くぞ『
レグルスの特級
「まず俺が周囲を殲滅する、護衛を頼む」
「ええ、勿論よ」
「『
広場にいたゴブリンたちの大半は殲滅され、生き残った者も散り散りに逃げ出していく。
レグルスの魔術に
「ハァッッ!!」
瞬時に『
「ゴブリン……キング……!」
「お出ましか……!」
三
ゴブリンキングは身長が二メートル程度で引き
「ニンゲンヨ……ヤッテクレタナ」
ゴブリンキングは
「人語を
「高位の魔物は人語を解するとは言うが、ゴブリン族にそこまでの知能が宿るとは……やっかいだな……」
「ユルサナイ、カトウナニンゲン、コロス」
ゴブリンキングが凄まじい殺気を放つと同時にゴブリンロードたちが地を
「ゴブリンロードたちは俺がやる。ミラはゴブリンキングを! 『
雷の
「ハァァァァッッ!!」
『
──ガギィィン
「ッ!?」
必殺の一撃を放ったつもりが受け止められ一瞬
──ガギギギギギギィンッ
ゴブリンキングは
『
ゴブリンキングの纏う魔力密度は凄まじく、深い傷を
私は手数で押しゴブリンキングは一撃を与えられる隙を
■
恐らくゴブリンマジシャンの結界が
父さん、母さん……
村外れの避難広場で、僕は
「シリウスくん……」
ララちゃんが
「
僕がそう言っても、ララちゃんは
父さんの強大で
しかし、それ以上に
「シリウス……これ、ヤバくないか?」
「この禍々しい感じ、これがゴブリンキングなの……?」
最近
周りを見ると、待機している
「あぁ、恐らくゴブリンキングでしょう。凄まじい力ですが……父さんと母さんなら倒せると信じてます……」
そんな話をしていると、急に上空に多数の魔力が感じられた。その直後、地響きを立てて近くに何かが
……ゴブリンキングの強大な魔力で気づくのが
そこには百匹近いゴブリンやゴブリンリーダー、そして
しかし
……もしかして
「なっ!? ゴブリンロード!?」
広場を警備していた狩人衆の
幸い奴らは広場から少し離れた場所に落ちてきたため、村民たちはそこまで
まだゴブリンたちの
これで
「皆さん! 念のため
檻の向こうへ弓を射てば一方的に攻撃できるはずだ。
「な……!? いや……分かった。さぁ皆さん避難を!」
狩人衆の隊員は一瞬
「い、一体何が!?」
「空からゴブリンが降ってきたぞ!!」
「あの魔術は!? アステールの
「に、
村民たちはようやく現実に思考が追いついてきたみたいで、混乱でざわめき始めた。しかしそこは狩人衆が
そして僕たちは
「「「グギャギャギャアアアッ!!」」」
そうは問屋が
「きゃぁぁっ!?」
「オォォッ!!」
『
そして同時に、大剣を
「二人とも、大丈夫!?」
「シリウスくん!? この子が足をくじいちゃって……」
「う……ふぇ……」
七、八歳くらいの子だろうか、
軽い
「冷たっ!? あれ……痛くない……?」
「もう動けるはずです。危ないので急いでここから離れて! ララちゃん、頼んだよ!」
「う、うんっ! 分かった!」
少しの間であったが、ゴブリンロードとゴブリンジェネラルと
『
狩人衆に気を取られているゴブリンロードの
「グギャギャアアアアッ!!」
不意打ちで片付けようと思ったが無理か……! ゴブリンロードはその
「ゴブリンロードは僕が!
「分かった! こちらは任せろ!」
こいつは集中しなけりゃ倒せそうもない……うちの狩人衆であればゴブリンジェネラル二
『
──ギィィンッ!
ゴブリンロードは凄まじい反射神経をもって
最大火力の
──ギギンッ! ガギィンッ!
激しい
あの大剣、
攻撃を防がれたところで思い切りバックステップを
◆
◆【名前】ゴブロニア・ブレード
◆【ランク】Sランク
◆【説明】ゴブリンキングの魔力が込められた魔剣。
◆ゴブリン族が使用した場合のみ、その力を発揮する。
◆その強力な魔力により生半可な魔術は無効化され、
◆強度は
◆
おいおい、なんつーとんでもない物持ってんだ!?
ゴブリンキングの魔力が込められた魔剣とか、そりゃ押されるわけだよ……。こんな剣と打ち合っていたらこちらの魔力が持たないぞ。
戦略をシフトしよう、まずは
ゴブリンロードは
「ガァッ!!」
予想通り大剣を突き立てた
これはまずいッ……!
ちらりと後ろを見ると、ゴブリンジェネラルの
後ろで急速に膨れ上がる気力に
ゴブリン族の必殺
──しかし僕は、その〝隙〟を待っていた。
『
瞬時に紫電が身体を駆け巡り、身体能力に加え思考が超加速する。
『
そこには、紫電の
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