022 マッドサイエンティスト
「フィリップ様。連れて参りました。」
メロルがフィリップに合わせたい人がいると言う。利用できるものはとことん利用する。これがロスクルド帝国のやり方だ。
「名を名乗れ。」
「ヒヒッわ、私はマイケル・ハーロン……ロザオーン帝国で科学者として軍に入れられていました……。」
丸いメガネをかけ、いかにも科学者らしい白衣を着た40代くらいの男は、ハーロン博士と呼ばれていたらしい。一体なぜ科学者をここに呼んだのだろう。
「メロル。そいつに何の用がある。」
「はっ。フィリップ様。こいつはグレーな実験や研究を行っていることで名を馳せております。やる事は問題視されていますが歴史に残る発見も数多く残しているので、その技術を帝国に使えないかと。」
いわゆるマッドサイエンティストというやつだろうか。しかしフィリップは不機嫌そうに
「メロル。そいつに特に用はない。消せ。」
「お、王子様!!わ、私はあなた方の兵士であるバーグラーの身体を超人的に改造したち、張本人でございます。王子様なら彼の身体のす、凄さが分かるかと……! 」
フィリップが反応した。どうやら腕は本物らしい。
「そうか。もう少しだけ生かしておこう。ただお前なんぞいつでも消すことが出来る。それを踏まえた上で行動しろ。忘れるな。」
「そ、それと、ク、クベック大陸のウメ王国からの情報ですが、ア、アカツキ義勇団がクベック大陸に上陸したそうです…… 」
「それは確かか? 」
「え、えぇ、間違えていたら殺しても構いません。どうか私に協力をさせてください。お、恐らく世界の五大陸に出兵させてロスクルド帝国の邪魔をす、するのだと思われます……。」
この科学者はウメ王国の知人からの情報を出汁に自らの命を守ることに成功。
そして大陸遠征の情報を手に入れたフィリップは、とある作戦を思いつく。
「フン。好きにしろ。」
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