一八話 探女戦線・参 Have a brave

 ―鬼神、天探女。語られる伝承は少く、今でも謎の多い神。…簡潔に言えば悪女。とある神を唆して天照大神アマテラスオオミカミの御使いを殺させ、その神自身さえも破滅に導いた、純粋悪として語られる神。…結局の所、それ以上の情報が無いのが実情だった。

 はっきり言って何も判らない。けれど彼女も神、千羽を落とす力がある事は十分に考えられた。だから私は情報を求め、彼女の軍に取り入った。一つでも多く、勝つ為の知識を集める為に。

「…はぁ。結局、何をするのが最善なのかしら」

 珍しく漏れ出た弱音。雨音鳴る天幕の下で突っ伏すローブの巫女は、諦観混じりに呟いた。

 ―千羽側の勝利条件は天探女軍を撤退に追い込む、もしくは敵将を落とす事。けれど彼女の妖力を鑑みるに正面切っての戦闘では殆ど勝ち目は無い。皆無では無いにせよ、その勝ちの目を守り通せるかと問われれば首を縦には振れないのが現状だ。せめて三傑―赤鬼の将、化狸の将、土蜘蛛の将を落とせれば。それに、あの翡翠の子はどうするか。私があの子の首を落とすか、傍観するに留めるか。それさえも即決出来ないのに、何が冷血冷酷な退魔士か。

「…そんなに溜息ばっかりついて、軍師様も詰まり気味か?」

「五月蝿いわね。給仕係が判ったような口を」

 背後から声を掛けてきた紅髪の給仕服に毒を吐く。およそ十四、五歳程の軍属の少女、彼女の存在がサグメの軍の現状を物語っている。彼女のような年端も行かぬ少女を動員するくらいに、この軍は。

「…いいかしら。私は貴女を信用して本音を溢してるのよ、鬼島 夕陽ゆうひ。今更告げ口は無しよ」

「する訳無いから安心しな。アタシは兄い以外の命令は聞かないから。勿論、アンタの命令も聞くつもりは無い。あくまでアタシのやりたいようにするだけだ」

「構わないわ。私も上下の関係とか苦手だもの」

 夕陽と呼んだ給仕の問いに安堵を覚える。嗚呼、やっぱり単純な奴は使いやすい。陰謀ばかり巡らせる阿呆よりも、目先の利益に動く者の方が利口に思えてくる。

「…飯の仕込みも終わった。武器庫の方は」

「手入れは私が終わらせたわ。…ええ、いつでも動けるわよ」


 千羽の天気、晴れ後雷雨、伴い吹雪。真夏とは思えぬ異常気象が天探女の兵に襲い来る。

「響ちゃん…っ!いつまで続けたらいいの…っ!?」

「もう少しです!千羽の兵も水鈴さんもいます、きっと何とかなるはず…。涼葉さん、まだ余裕ありますよね?」

「あるけど!日辻センパイいたらも少しマシなんだけどなぁ!」

 襲撃を受ける邸宅前で嘆く涼葉だが、実際はこの襲撃も終わりが見えている。雷に撃たれ、体温も奪われ地に伏す鎧と土蜘蛛。いくら何でもこれが総力では無い筈だ。加え、先刻には佑介と千春から敵将を一人落としたとの連絡も入った。状況は好転しつつある今だからこそ、攻撃の手を緩める訳にはいかないのだ。

 ―とはいえ、憂慮すべき事態も発生している。連絡の取れない医療班、救援に向かったものの進展の報告が無い日辻と有希。それに、前線に出ると聞いたまま消息不明な妖刀の九十九神。しかし、千羽の主の代理であるからには彼等を信じぬ道理は無い。私達はただ、私の為すべき事をするだけだ。

(えぇ、私の信じる未来の為に…!)

すずめさん、傘を!」

 横に控える側近から番傘―の形をした鋼の武具を受け取り、機構に触れて変形させる。鉄槌の如き形に変化した傘を構え、電気を帯びて白く光る。

 ―其は絡繰傘からくりがさ鎚型メイス槍型ランス筒型レールガンへの変形機構を備えた、響の為の戦術兵器。

鎚型メイス砕雷サイライ!」

 白雷の姫が振り下ろした鎚は地面を割り、その亀裂から雷光を迸らせる。天からの、地から雷電に呑まれた兵の群れは為す術もなく彼方まで吹っ飛んだ。

「…これで一応終わりです。殺してはいませんけど、まぁ重傷でしょうね。水鈴さん」

「まっかせて!それじゃあペンちゃん達ー、みんな牢屋に運んどいてー」

 ペンギンを模した着ぐるみの少女の号令を受け、ペンギンの縫いぐるみの群れが力尽きた兵を担ぎ上げて行進する。戦場には似つかわしくないファンシーな光景を尻目に、雷獣の少女はうーんと背伸びした。

「…はいっ、防衛成功ですっ。皆様、交代して休息を。次にいつ攻められるか判りませんから」

「姫様の命令だよー、急げ急げー。…響ちゃんも、不眠不休はダメだからねー?またぶっ倒れても知らないよー?」

「…ご心配には及びませんよ、涼葉さん。貴女も水鈴さんも寝てないんですから、このくらい」

「ボクとすーちゃんはちゃんと仮眠してまーす」

 二人の言葉が胸に刺さる。確かに私にはつい最近、鬱症状で倒れた前科がある。千羽の主の跡取りである以上は多少の無理も通すつもりだったが、今回ばかりは流石に反論出来そうに無い。

「そうですよ、姫様。三傑の一人はあの赤鬼が倒した、残りの狸も土蜘蛛も一度は倒されているのです。後はこのまま我等にお任せを」

「歩兵相手なら図体しか取り柄が無い俺達でも何とかなるんで!姫様はぐっすり寝てください!」

「夜ふかしは美容の敵ですよー?噂の黒羽君を迎え入れるためにもー、是非とも布団へー」

「判りました判りましたから!貴方達は仕える身として疾く休息しなさい!というか涼葉さん最後のなんですか今それ関係無いですよね!?」

 慌てふためきながら兵を帰還させる雷獣の姫。頬を紅潮させながら部下を兵舎に追い遣る彼女の姿は、恋する乙女そのもので。

「春だねー、響ちゃん」

「…ともかく、これでボク達も休憩でき…そ…?」

 ―しかし、穏やかな時間はほんの一瞬だった。三人の背に悪寒が走り、すぐさま警戒態勢に移り振り返る。

刹那、感じ取ったものは「恐れ」。妖の本質にして、その妖でさえも背筋が凍る程の本能的な恐怖。未だ姿さえ見えないが―否、だからこそ強く感じる、滲みよる恐怖。

『我の軍を蹴散らしたのは貴様らか』

 響く声を獣の耳が拒絶する。喉が呼吸を拒絶する。この瞳さえも、アレの姿を映すのを拒絶する。

「逃げて、響ちゃん!氷槍、射出!」

「…行くよ、ペン二郎!『バードストライク』!」

 抵抗の音も、本能が無駄だと叫んでしまう。冷酷な声の主に放たれた氷の槍も、全力を込めた人形術師の一撃も届く事は無かった。

『〈反転〉』

 ―そして、有ろう事か放った一撃は私達に牙を剥く。彼女の妖力に充てられたそれは、反発するように涼葉に、水鈴に襲い来る。

「ぐっ…!?」

「涼葉さん!水鈴さん!」

 氷に貫かれた雪女、縫いぐるみに吹き飛ばされた着ぐるみの退魔士。―佑介からの情報で判っていたつもりだった、けれどそれは想定を遥かに越えていた。反骨精神の塊である佑介さえも一度は屈した、私達の戦に勝目が殆ど無い理由。その鬼神の妖力は、あれではまるで―

「…無敵と呼ぶが相応しい…ですか」

「…あの赤鬼から聞いていた筈ですが、それでも挑まずにはいられない。虚しいですね、貴女達は」

 ソレの傍らに立つローブの軍師が悲しげに呟く。如何しますか、と問うたその視線の先には、無色に彩られた女の姿が在った。

「愚かな千羽の妖よ、今一度問う。我等に降伏し、千羽の主とその娘の首を差し出し給え」

 ―明瞭な女の声が戦場に鳴る。無色の鬼神、堕ちたる悪神。〈反転〉の妖力を持ちし、京の妖を束ねし首魁。

「平伏すならば民の命は取らぬ。さあ、答えよ」

「………嫌に、決まっているでしょう………!」

「そうか。ならば死ね、山猫の娘よ」

 ―その名は、天探女アメノサグメ。その実力、無敵と呼ぶが相応しく。


 ―遡る事、半刻前。千羽軍の医療班と連絡が取れないとの報せを受けて、乙女は晴天の下をひたすらに戦場を駆ける。文字通りの生命線を守り抜く為に、足を前へと踏み出して。風に靡く焦茶の髪、鼓動で揺れる眼鏡のレンズ。蛇巫女と呼ばれし乙女の影は、ただ全力で地面を蹴る。

「…ま、待ってぇ…早いよぉ…」

「煩いモコモコ!生憎、お前を待つ程寛容にはなれないから!」

 同行者に不安は残るが、そんな事はどうでもいい。千羽が医療班を構える廃倉庫、白部邸はそれなりに距離がある。けれど、医療班にも退魔士が数名控えていて外の防衛も強固な筈だ。彼等と連絡が取れないということは敵軍の襲撃を受けているか、或いは既に―

「…急がないと」

 レンズの奥の菫色は、道の先を静かに睨む。目的地までおよそ二百メートル、道程に点在する敵の影。鎧の兵と土蜘蛛と―敵の種類はどうでもいい、邪魔をするなら蹴散らすのみ。

「―退いて、邪魔!」

 妖力束ね、踏み込んで。共に放つ手車は、外敵を飛沫の如く共に吹き飛ばす。ごうと荒ぶ風の音鳴らし、血濡の少女は戦禍を突き進む。

「…やっぱりだ。何かおかしい」

 ―残り百メートル、自分の根底で膨らむ違和感。進軍も防衛の姿勢も取らず、ただ点在するだけの敵。卯野の予知に引っ掛かる前に誰にも気付かれる事無く氷の壁を突破し、鋼鉄の扉を突破した敵。何処までも不明瞭で、明確な点さえも虚言に覆われている気配に嫌気が差す。それでも、真実は直ぐそこに。

「…扉は開いてる、か」

「突入、敵がいるなら即制圧で!三、二―」

 ―現実が、カウントを終える前に飛び込んできた。倉庫に積まれた人の山、赤に染まるコンクリート壁。床に伏した退魔士の女と、それを見下ろす翡翠の少女。

「牛若先輩…!?」

「―遅かったね、日辻先輩。…それに」

 ―其は、半妖から離別した言霊の少女。その冷めきった翠の瞳は乙女の影をぎろりと睨み、怨嗟を込めて声にする。

「…救えない癖に戦うんだ、君は」

その光景に、いつかの霊山を幻視した。


 ―曰く、その救いは呪いだと云う。地獄を目の当たりにして生き延びた者の、自らを苛み蝕む呪詛の音。救いたい許さない救いたい赦せない救いたい殺したい。『生存者の罪悪感サバイバーズ・ギルト』が、壊れたわたしを衝き動かすのだと。

 護れない自分に価値などない。救えぬ者に意味は無い。だから、僕はこの爪を振るう。大切な物を守る為に―


 ―邪魔な『私』を、潰す為に。


「―吹き荒べ、『オロシ』」

 刹那、吹き荒れる暴風。倉庫から翡翠を叩き出したその嵐は、焦茶の少女に纏わり付く。

「…大正解。やっぱり君は、こういうのに怒るよね」

 不敵に嘲笑う翡翠に蛇巫女―否、その姿を借りた凶鳥は憤怒に染まる。

「…モコモコ、お前は聖女様うしわかの救護に。巻き込まれても知らないから」

 焦茶の色は紫に戻り、髪は腰まで伸び切って。腕に纏うは嵐の爪、脚に纏うは影のあしゆび。闇に浸りし人面の鳥が、嵐の中から姿を見せる。最悪だ、なんてぼやく日辻の姿なんて既に瞳に映らない。…もう、理知的に振る舞う余裕も無い。

「…ばっかみたい。中途半端に他人のフリして、そんなに自分が嫌いなの?」

「嫌いに決まってる。誰も救えない、何処までも半端者なわたしだから」

 返した答は何処までも冷たくて。抱くは敵意と静かな怒り、諦観混じりの覚悟の色。判っている、全てを救うなんて夢物語、犠牲は必ず生じるもの。ならば、救済の贄になるのは自分だけでいい。喩え、自分から離別した彼女を屠る事になろうとも。

「…そういう所、本っ当に嫌い。…全力で来なよ、凪。私が君を殺しすくってあげるから」

「こっちの台詞だ、ラン。邪魔をするならお前から潰す」

 ―礎になるのは、だけでいい。


 さらに遡る事、一時間前。戦線から帰還した凪の元に一本の電話が届いた。

『はい、此方は喫茶アヤカシです。申し訳ございませんが、本日は臨時休業でして―』

『…喫茶に用があるならそっちに電話するわよ、黒羽君。貴女の携帯に掛けてるのだから察しなさい』

 スマートフォンの向こうの有希の声に軽く溜息。先刻まで妖力が尽きる程に戦って消耗しているのに、電話を続ける余裕は無い。とはいえ、裏工作に務めている彼女からの連絡だ、決して無下には出来ない。

『…それで?何か動きはあったんですか、先輩』

『えぇ、そろそろ仕掛けようと思ってね。だから貴女には陽動を…いえ、囮役をお願いしたいのだけど。貴女、変化とか得意でしょう?』

『…はあ。先輩に化けて気を逸せばいいんですね?判りました、判りましたよ』

 断る理由なんて無かった。卑怯も卑劣も関係無い、勝利の為なら手段は問わない。半妖の不在と蛇巫女の存在を騙るくらいは朝飯前だ。

 ―結局、蛇巫女の姿を戦場に晒すのみだったけれど、有希ならそれも織り込み済みだろう。だから後は、託すのみ。


「平伏すならば民の命は取らぬ。さあ、答えよ」

「………嫌に、決まっているでしょう………!」

「そうか。ならば死ね、山猫の娘よ」

 サグメの掌が光を放ち、獣耳の姫に向けられる。彼女から放たれる光弾に触れれば、姫の身体は反発するエネルギーに押し潰されて塵と化すだろう。

 千羽の姫―白部 響が死ねば戦は終わり、共に永き彼女の苦心も終わりを告げる。千羽という土地を欲した鬼神の願いは叶い、千羽は魑魅魍魎ちみもうりょう跋扈ばっこする妖の町へと成り果てるだろう。人間というのは醜い生き物だ、それも一つの道だろう。

(嗚呼、この時を待っていた)

 ―そう、待っていた。彼女の妖力が別の方向に向けられるこの瞬間を。

 今の天探女は〈反転〉の妖力を掌に集中させている。邪魔者も軍師が払い除け、気付いた時には既に全身に〈反転〉の妖力を巡らせられる。数少ない懸念点であった魔眼持ちの蛇巫女も千羽の医療班の救護に向かっている事が確認された。

 今現在、サグメに立ち入れる第三者は存在しない。ならばこそ、彼女は眼前の雷獣を殺す事に全力を注ぐ。

「探女様!?あそこに何か」

「何だ」

―だからこそ、私はサグメが振り向いたこの瞬間を逃さない。私の瞳が漸く届く、最初にして最後のチャンスをものにする。

「―『停止の魔眼ロックアイ』!」

 瞳を捉え、サグメを文字通り停止させる。同時に懐から手車を振り抜き、魔力を籠めて振りかぶる。

「神性、解放。『石化の魔眼ゴルゴンアイ』!」

 続けて見据える紅の魔眼、その視界に入った一切が石灰岩と化していく。無論、それは天探女だろうと例外では無く。

「妖力が無敵だと云うのなら、私はその切れ目を狙う。我欲に溺れた神如きに、この町は渡してなるものか!」

 風に舞うローブ。その下から覗く神代の蛇眼は、殺意を以て悪神を打ち砕かん。

勇気を持てHave a brave、羽生 有希。―ぶっ放せ、『勇猛石蛇ゴルゴニクス』!」

 ―それは、文字通りの全身全霊。石の砕ける音と共に、蛇巫女も膝から崩れ落ちる。停止から石化への性質変化、それにより活性した魔眼の魔力が全身を蝕む。吐き気と高揚を抑えながら、天探女が立っていた方向の土煙をぎろりと睨む。

「…羽生先輩!?その姿は…」

「…説明している暇は無いわ。生憎、私に与えられたチャンスは今のが最後。…これでもまだ立つのなら、もう笑うしか無いわね」

 無論、そんな筈はある訳が無い。石化した躯体を砕いたのだ、喩え神であろうと生き延びるのは不可能だ。もし、万が一にも可能性があるならば、それは。

「…ふっ、あはは」

 ―晴れる土煙、その先の光景に思わず笑い声が漏れ出てしまう。其処にいたのは傷を負いながらも立つ鬼神。血反吐を吐くその姿に、響はとっくに戦意を喪失していた。

「…まさか、この我が傷を負うとは。しかし、その石化も表面だけとは。如何に神代の魔眼と呼ばれようとも、人の子のそれでは些か劣るようだな」

「…そんな」

「…『石化の魔眼ゴルゴンアイ』も届かない、か。完全に見誤ったわね」

 諦観込みの溜息、けれど内の闘志は未だ尽きず。確かに私の魔眼はもう使えない、仮に使えば〈反転〉によって私が止まる。それでも、此処で退く訳にはいかないのだ。

「白部さんは撤退を。私は彼女を足止めするから」

「…でも、羽生さんは…!」

「心配しないで。私がそう簡単に死ぬと思う?」

 涙目の彼女にそっと触れる。他人を気遣う事には慣れないけれど、それでも私は人生の先駆者としての役目がある。もし、後輩が現実に打ちひしがれる事があるのなら、そっと支えて背中を押す。その程度でも人を想える人間になろうと、私はあの時に決めたのだから。

「ほら、行きなさい。…ついでに伝令も宜しく」

 獣の尾を見送って、打ち倒すべき悪神に向き直る。紅に染まる蛇眼の巫女の覚悟は、遠い昔に終わっていて。

「…蛇神の軍師…否、退魔を騙る蛇の巫女よ。まずは裏切り者の貴様から屠ってくれよう」

「裏切り?まさか。私は最初から貴女を殺すつもりだったもの。いつも自分の思い通りが当たり前、なんて思ってるお前達に一泡吹かせる為にね」

 嗤い、蛇巫女の影は歪に変わる。焦茶の横髪は蛇の如く変貌し、右の側頭部から悪魔の様な角が顕現する。セーラー服のスカートからは大蛇の尾が覗き、最早その容姿は人間というより悪魔や竜で。

「―神性、完全解放。…さぁ、笑えるくらいに潰し合いましょう?」


 ―千羽の蛇巫女、羽生 有希。彼女の魔力は内に眠りし神の因子を引き出すもの。強力無比な魔眼さえも、その性質の一つに過ぎず。




 ―魔力名、〈女王蛇メドゥーサ〉。力を使う度、彼女は神に成り果てる。

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