九話 虚空戦線、急

 銘を北条院ほうじょういん、名を虚空こくう。最強の剣に辿り着く為に創られたその刀は、本来ならばその資格は十分にあっただろう。かの村正すら凌駕する程の性能を持っていた虚空、故に多くのつわものが力欲しさに手を伸ばしたものだ。

 無名の鍛冶職人であった北条院は同時に妖でもあった。彼は妖力を籠めた刀、即ち妖刀を創る事が出来た。例外無く特別な力を宿す妖刀に、力に飢える者は魅了されていたのだ。


 ――妖刀を手にした者の末路は一様に悲惨であった。歴代の所持者、その殆どが虚空の刃に切り捨てられたという。唯一の例、自決に走ったとか。

 紆余曲折、年月を経て虚空の刀は九十九つくもの神となった。しかして虚空には主がいない。妖刀として怨嗟の声を受け続けたその刀は、今後も主を持たないまま錆びて朽ちる。


 ――その筈だったのに。


「……妖刀の九十九神、虚空?」

「えぇ。退魔士わたしたちの界隈ではそれなりに有名な妖刀よ。……九十九神だとはあまり知られていないけれど」

 千羽高校、体育館前。敵軍の邪術師によって召喚された無尽蔵の兵達を蹴散らしながら、蛇目の女性―有希は淡々と語る。会話の相手―糸目の青年、日辻も敵の対処に追われながら彼女の言葉に耳を傾けていた。

「所有者を呪い殺す、という話なら他の妖刀や憑物つきものにもあるのだけれどね。虚空は別の意味で名を馳せたのよ」

「……もしかしてぇ、アーサー王伝説の『選定の剣』みたいなぁ?」

 日辻のぼんやりとした解に、「ご名答」と心底面倒そうに返す。

 アーサー王伝説に疎くとも、彼の名前と彼が岩から剣を引き抜いて王となったという話は耳にした事があるだろう。選定の剣はそのアーサー王が引き抜いた剣――引き抜いた者は王になるとされた剣である。

「歴代の虚空の使い手は記録に残ってるだけでも剣聖レベルの実力ね。そんな刀にご執心の馬鹿共は相当数いるわけで……っと!」

 溜息を溢しながら有希は兵の鉄鎧に踵落としを喰らわせる。アスファルトの硬い地面にめり込む程の一撃を与えたところで、先程の増援達を文字通り全滅に追いやる事に成功した。

 ――その光景は、死屍累々という言葉が相応しく。

「――それでぇ?今回の件と九十九の神様は、何か関係があるのぉ?」

「……さぁ。心当たりが無い訳じゃないけど」


 千羽高校の校舎、その屋上で二人は刃を構える。

 一方、風刃持ちし翡翠の剣士。

 一方、灰刃持ちし九十九の剣士。

 両者は刃の切っ先を向け、互いの出方を静かに伺う。一挙手一投足に目を凝らしながら、それぞれ敵意をぶつけ合う。

 ――ラン、いける?――

「――当然、凪」

 翡翠の瞳は目前の剣士を睨む。腰まで伸びた鋼の長髪、凛々しく見つめる鉄の瞳。機巧の如く冷徹な印象に、ランは思わず固唾を飲んだ。

「さて、術師殿。先程も申しましたが」

「手出し無用であろう?判っているとも、精々苦しめてやれ。我は三度目の召喚の儀に入る」

 そうして邪術師は再び結界を仰ぐ。その隙をランは逃さなかった。コンクリートの床を削る程の勢いで踏み込み、風刃の切先を向けて敵の懐への突貫を仕掛けたのだ。

「――貫く!」

「させるものか!」

 無論、風の刺突は虚空の刃に阻まれる。しかしてそれも織り込み済み、ランはそのまま刃を上方に払う。灰の剣士はその一撃を峰で受け止め、そのまま彼女をフェンスまで振り払った。

 ――ラン!――

 ランの内で凪が叫ぶが、彼女は吹き飛ばされながらもニヤリと笑みを浮かべる。そうだ、ランも根本的には凪と同じ。諦めの悪さに関しては、凪に負けずと劣らない。

「まずはあの剣士から!」

 翡翠の剣士は吹き飛ばされながらも脚に風の爪を纏う。そしてフェンスに衝突する寸前で床に爪を食い込ませ、風の刃を構えながらバネのように身体を沈ませる。

「『風刃〈ツグミ〉』!」

 そして全力で踏み込み、虚空の懐へと一直線に飛び込んで素早い突きを放つ。傍から見れば先と何一つ変わらない突撃、虚空の剣士は当然のように一撃を刃で受け止める。

 そう、現に何も変わってはいない。故に受け止める事自体は容易。その一撃は熟練の者である程に止めやすく。

 ――同時に、熟練の者である程に油断が生じるのだ。

「『追風カノン』!」

 唱え、剣先から暴風を放ち虚空の剣士を吹き飛ばしフェンスに叩きつける。そして接地する彼女の隙を狙い、無防備な後頭部に踵落としを喰らわせた。

「ぐっ――」

「虚空、何をやっている!そのような半端者、く始末したまえ!」

「煩い」

 刹那、翡翠の瞳が邪術師を睨む。そして瞬時に術師の懐に入り込み、首筋に刃の切先を突き付けた。

 その瞳は、嵐のように荒々しく。

「……術師殿」

「動かないで。貴女が動いたらこいつ殺すから。お前が結界を解除して降参したら命は助けてあげるけど」

 ランは冷酷に虚空を見つめる。術師の喉は死の恐怖で震え、今にも刃に切り裂かれそう。残虐非道と謳われた京の邪術師は、冷徹なる言霊の前では只の無力な老人と化していた。

 戦にいては勝者こそ正義、過程に卑怯卑劣が含まれていようとも、勝利こそ手にすればそれは正義へと成り果てる。

 ――……ラン。一応言っとくけど、殺すのは――

(判ってるよ。こいつを仕留めた所で結界が解かれるとは限らないもん。増援は止まったとしても脱出の目処が立たなくなる)

 心の内で意見を交わす二人。そう、これは単なる虚仮威こけおどしだ。無殺を貫くランにとって、傷は付けれど命を奪う選択肢は最初から存在しない。真に受けて結界を解除してくれるなら御の字、自棄に走れば即座に交戦。無論、相手はかの九十九神。対処を誤れば間違いなく此方の首が飛ぶ。

「さぁ、どうする?返答次第では即刻首刎ねるけど――」

「虚空、墜とせ」

「――え」

 術師が言葉を放つ。途端、ランの口から血が垂れた。脳が理解するより速く身体が痛みを訴える。その根源である腹部に視線を移すと、そこには虚空の剣士と刀に貫かれた自身の腹があった。

「……すまない」

 悲しげな声が耳に届く。その声の主の頬には、雫が静かに流れていた。

 ――そして、その一滴は二人の剣士と共に墜ちていく。


 喉を灼く炎、鎧を砕く拳。それら一切に衰えは無く、淡々と兵の山を築いていく。

 鼬の妖、伊田 千春に赤鬼の青年、鬼島 佑介。二人の倒した兵の数は、数にして二百を越えようとしていた。

「千春!第三陣、来たぞ!数にして四百!」

「りょーかい……って、何か増えてませんか!?」

 驚愕しながらも辟易とした声を上げる千春。そして再び黒塗りの双刃を構え、光の膜から召喚される敵兵を潜るように走り抜けた。途端、鎧の群れは朱くぼんやりと光を漏らす。

「なんだ、これは――」

 狼狽える鎧の群れ。橙炎の戦士は振り返る事無く、静かに口を開く。

「『蓮華レンゲ』」

 唱えた刹那、鎧達は紅蓮の焔に包まれる。兵達の一部は竃門かまどの如き熱さと化した鎧を脱ぎ捨てたが、未だ獄炎の中にいる事には変わりない。次第にばたばたと倒れゆく兵を見届け、千春は焔をさっと消した。

「まぁ、この程度ならさっと灼けるんスけど」

 野焼きの兵に千春はにやりと笑みを浮かべるが、彼自身も肩で息をする。千春の妖力〈過熱〉は出力の調整の幅が利き大多数を瞬時に攻撃出来るが、敵を灼く程の焔を出す為にはそれなりに妖力を消費する。彼の残存妖力は、次の増援には耐えられない程に消耗していた。

「何の、まだまだ……!」

「……やめとけ。このままじゃジリ貧だ」

「でも……!」

「……俺も一気に頭数減らせたら良かったんだが、流石に多すぎて手に負えねぇ」

 戦意を保つ千春を佑介が静止する。流石にそろそろ元栓を締めなければ次第に此方の妖力が尽きる。雑兵との実力差は何とかなるが、頭数だけはどうにもならない。せめてあと一人、加勢してくれればいいのだが。

「黒羽、氷室、白部――一組の奴等は何してんだ……!」

「――呼びましたか?」

 刹那、二人の間を閃光が迸る。少女の声を残した白き雷光は咆哮と雷鳴を轟かせながら鎧の群れに突撃し、瞬時に彼等を白雷はくらいに包みこんだ。

「――『轟雷鳴ヴィヴァーチェ』」

 天災が有象無象を焼き払う。その最中に在る雷鳴の主は退屈そうに鎧を眺めていた。

 純白の毛並、黄金の瞳。およそ六尺の躯体を迸る白き閃光。山猫に似た稲妻の獣は、一瞬にして敵兵を打ち倒した。

「あの量を、一瞬で……」

 あまりにも一瞬の出来事に二人は目を丸くする。そんな彼等に気付いた獣は面倒そうに溜息を溢し、自らを雷光に包む。すると一瞬で巨躯の獣は姿を消し、代わりに獣の耳と尾を携えた白髪の少女が柔和な笑みを浮かべて立っていた。

「ごめんなさい。脱出と結界の走査に時間掛かっちゃって」

 稲妻の姫は丁寧に頭を下げる。淑やかで心優しく、雷雨の如く荒ぶる獣。千羽を束ねし未来の主。

 ――雷獣の妖、白部 響は数百もの敵兵を一瞬で退けた。


 ――雷の音……響の走査が終わった?――

「寝てていいよ、ラン。大分消耗してるんだから」

 深紫の髪の少年は赤いマフラーの先を左手で握りながら内の少女を諭す。マフラーの反対側は影の爪と化し、窓枠をがっしりと掴んでいる。先程屋上から突き落とされた彼女は、教室の窓枠にマフラーをワイヤーのように引っ掛ける事で墜落を回避していた。

「……さて、此処から教室に戻りたいんだけど……」

まとい様……!離してください……!」

「……駄々っ子の九十九ちゃんいるんだよなぁ」

 深い溜息が漏れる。右腕で握った翡翠のマフラーは共に落ちていた虚空の剣士を巻き付けて墜落の憂き目から救っていた。

「……そら、少し黙ってろ。今引き上げる」

「お止めください!私は纏様の敵、助ける理由など!」

「だから黙ってろって!と空は敵以前に友達でしょ!」

 空と呼ばれた虚空の剣士の言葉を遮り、まといと呼ばれた半妖は彼女を引き上げる。そして窓から三階の教室――一年一組の教室に突入した。もう一つ隣の窓からは氷で出来た階段が上部に向かって伸びている。

「纏様、これは……」

「涼葉が作ってくれた。僕と水鈴が廊下通らずに屋上まで行く為にね」

 半妖は言いながら自身の鞄を漁り、消毒液と包帯を取り出す。そして学ランとシャツ、胸に巻いていたさらしを脱ぎ捨て、半裸の状態で腹部の応急手当の体勢に入る。

「……纏様、その様相は」

「うん、何かと都合がいいからね。あと名前も今は纏じゃなくて凪で通してるから、あしからず」

「承知しました。――しかし、凪様。何故、私を救ったのですか」

 空の問に、凪は傷に消毒液を塗りながらうーんと考え込む。二人だけの教室には先程までの戦場の緊張感などまるで無く、本気で剣を打ち合っていた二人の敵意は既に失われていた。

「……空に腹を斬られた時点で勝負は着いた。勝負の最中は僕達は敵、勝負が終わればまた友達。昔っからそうでしょ、僕達は」

 友達は助け合うものでしょ。凪はそう言ってにっと微笑んでみせる。空は凪の態度にきょとんとするが、すぐにふふっと笑顔を見せた。

「……相変わらずで何よりです、凪様。もしや、最初から全部見抜いておられたのですか」

「まさか。空がいる事すら気づかなかったよ。……ま、あの骨野郎に弱み握られてるのはすぐに判ったけど。――おろしの爺さんが生きてるとでも吹き込まれた?」

 核心を突いた問に空はゆっくりと頷く。夜峰よみね 颪、かつての空――妖刀〈虚空〉の主であった鴉天狗の族長。彼は八年前の霊山急襲の際に行方不明……とされているが、実際には死亡が確認されている。つまり、

「……藁にも縋る想いで従っておりました。あの、やはり主様は」

「……死んでる。騙されてたんだ、空は」

「そうでしたか。……そう、ですよね」

 瞬間、倒れ込むように抱きつく空。その震える灰の髪をそっと撫で、彼女の瞳から、心から堪えていたものを静かに受け止める。

「ああ……纏様……纏さまぁ……!」

 そんな等身大の九十九神の背を、半妖はゆっくりと擦っていた。


 ――術師にとって、事態は然程思わしくない。

 比較的力を入れた三度目の召喚兵も鼬の妖と雷獣の姫に一蹴され、体育館を攻める奇襲部隊も二人の退魔士によって撃破されている。

 しかし、結界の動作は至って正常だ。術師は結界から妖力を得られる為に妖力切れは起こさず、結界は召喚を繰り返す度に活性化、召喚の頻度と量は速くなる。召喚兵は一種の式神――つまり生きた兵では無く、結界の術式によって生成されるもの。故に命の消耗を気にする必要も無い。

 総括して、術師を止めなければ結界は半永久的に作動する。妖力感知対策も万全、術師の居場所は先刻の半妖のように優れた直感か推理力が無いと発見は難しい。

 ――問題はただ一つ。護衛たる九十九神が側にいない事だが。

「……まぁ良い。いつ我の嘘に気付いて離反されるかも判らないからな。かの半妖と共に墜落死とは、くははははは!全く、馬鹿な九十九よ!」

「――へぇ、虚空ちゃんを騙してたんだ」

「なっ!?」

 突如として響いた少女の声に邪術師は思わず振り返る。そこには黒い袋を携えた桃色の髪の退魔士が、鋭い視線を向けていた。

「貴様、いつからそこに!?」

「いつからって、ナギナギと一緒に来ただけだよ?おじーちゃんが一人になるのを待ってたんだ」

 そう言って水鈴は黒い袋を開く。そこには、水色のペンギンを模した縫いぐるみが入っていた。

「行くよ、〈ペン二郎〉!」

 水鈴が縫いぐるみに号令を掛ける。すると、ペン二郎と呼ばれた縫いぐるみは号令に応じるように水鈴の掌を踏み込み、邪術師の懐に入り込む。

「人形術師か。布と綿の塊などの一撃など、恐れるに足らぬ――」

 邪術師は慢心して口を開く。回避の動作さえも取らない老師に、水鈴はチッと舌打ちした。

「……やっちゃえ」

 そしてペン二郎が術師の顎に掌底打ちを喰らわせる。回避しようと思えば出来たのかもしれない。けれど術師はそうしなかった。人形術師というのは人形を用いて魔力を拡張させるのが殆ど、純粋な打撃など期待は出来ない。

 ――けれど、そこには大きな間違いがあった。水鈴は人形術師であると同時に、人形術師の枠組みからは大きく外れている退魔士なのだ。

 ――故にその一撃は、鈍い音を立てた。

「がっ!?」

 術師の顎が外れる。そして意識が霞むと同時に身体が宙に投げ出されて。ペン二郎が手元に戻るのを確認し、水鈴は宙の老人に吐き捨てた。

「ごめんね。ボク、人形術師じゃなくて〈ぐるみマスター〉だから」

 言って水鈴は小さく跳ねる。その身体をペン二郎が担ぎ、屋上から飛び降りる。そして大きく息を吸い込み、地上で手車ヨーヨーを構える蛇目の女性に向けて大声を出した。

「羽生センパイ!おじーちゃんよろしく!」

「了解、水鈴。死んでも知らないわよ」

 その呼び掛けに応じ、有希は術師の身体に手車の紐を巻き付ける。そして殺意と魔力を込めて大きく振り被り、空中で術師の身体をぶんぶんと振り回す。

「『翼蛇ククルカン』!」

 そして手車ごと術師をアスファルトの地面へと叩きつける。遠心力を活かした一撃でアスファルトは大きく凹み、血に濡れた術師の身体を埋め込んだ。


「うわぁ、残虐だぁ」

「煩いわね、日辻。ジンギスカンにするわよ、っと」

 糸目の青年と軽口を交わしながらも、有希は術師の身体をじっと見つめる。未だ意識があるらしく、呻き声が微かに聴こえる。それでも結界は解除されており、まともに動けない状態の術師は放置して問題は無いだろう。

「……お疲れ様、皆。氷室さんに頼んでた事も終わったみたいだし……」

「羽生先輩!大丈夫ですか――」

 ふと、彼女の背後から声がする。振り返ると手当を終えた凪と灰色の長髪の女性が心配そうに立っていた。

「黒羽君……と、久しいわね、虚空」

「……警戒しないでほしい、有希殿。私はそこの術師に騙されて戦っていたのだ、今更貴女達に危害を加えるつもりは無い」

 淡々と話す空を有希は訝しげに見つめる。きょとんとする日辻や水鈴を余所にまじまじと見つめる事およそ五分。空は深い溜息を溢し、二人の肩にぽんと手を置いた。

「……うん、大丈夫そうね。黒羽君、しっかりと面倒を見るように」

 有希の言葉に二人は目を合わせてにっこりと笑う。一連の流れを理解出来ない水鈴と日辻を余所に、有希はこっそりとスマートフォンを手に取った。

『会長、終わったわよ』


 さて、千羽高校奇襲戦――後に虚空戦線と呼ばれる戦は幕を下ろした。日辻や水鈴達、退魔士は戦の痕跡を一時的に隠蔽し、体育館に避難していた生徒達を全校集会後に即座に下校させた。戦の顛末は関係者となった凪達や退魔士が後日報告という形になり、今日の所は解散という形になった。『虚空の説明、面倒なのよね』とは有希の弁である。

 ――けれど、その裏で暗躍する者もいて。


『……氷室、天探女アメノサグメ様の軍に付くつもりになったか?』

「なるワケないでしょ!?戦の最中に呼び止められた時にも言ったよね?」

『……そうか。なら、此方も考えがある』

「考えって、何」


『千羽の主の跡取り娘、白部 響の命を奪う』


 千羽の上空の暗雲は、未だ晴れず。

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