第32話、二人の休日デート②

午前中、あの後沢山のアトラクションに乗った俺達は、お昼休憩をとっていた。


『どうしよう晴樹!楽しすぎるよ!!』


『それは良かった!連れてきた甲斐あったよ』


風香は、俺の想像以上に楽しんでくれていて見ているこっちまで、楽しい気分になってくる。



『取り敢えずお昼ご飯何食べよっか』


『そうだなー』



俺と風香はテーマパーク内のフードコートに来ていた。


どれにするか迷っていると、、



『あ!見て晴樹!あれ可愛い!』



風香が指差したお店はオムライス屋さんだった。


見た目は普通のオムライス屋さんのようだが、どうやらオムライスにテーマパークのキャラクターをケチャップで描いてもらえるらしい。



『へぇ、凄いなこれ』



俺がそんな事を言うと風香が食いついた。



『ねぇねぇ晴樹!これ食べようよ!写真映えも絶対しそうだし』



『俺も少し気になるしこれを食べようか』



『そうしよう!』



オムライスを買い終えた俺達は備え付けられているテーブルに座ってお互いのオムライスを見せ合った。


『じゃーん!私のはこれ!』



風香が描いてもらったのは、マーメイドリトルのアニエルだった。


『おー!凄いな』



俺は素直にそう思った。


ケチャップで描いたと思えないくらいのクオリティで正直びっくりした。



そんな事を思っていると風香が俺のオムライスを覗き込んできた。



『晴樹は何描いてもらったの?』



『俺はこれだよ、グリーンメンリトル』



『あー!トイズストーリーズのだよね!私もそのキャラクター好きだよ!』



そう言うと風香は、自分のスマホでオムライスの写真を撮っていた。


なので、俺も撮ることにした。



『それじゃあ、少し勿体ない気がするけど食べよっか』



『そうだね!それじゃあいただきます!』


『いただきます!』



オムライスを食べてみると、見た目だけでなく味もかなり良かった_______



お昼ご飯を食べ終わった俺達は再びアトラクションに乗り始めた。



カリブ海の海賊に、ハニエルのハニーハント、そしてギャラクシーヒーローのシューティングゲームなど、様々なアトラクションに乗った。




遊園地を全力で満喫していた俺達だったが気がつげは辺りは真っ暗になっていた。



『アトラクションいっぱい乗ったね。』


『そうだな、久しぶりだったからつい、はしゃぎ過ぎちゃったよ』



俺と風香はライトアップされたシンデレラキャッスルの前で、今日一日の余韻に浸っていた。



『晴樹!今日は誘ってくれてほんと、ありがと!凄い楽しかったよ!』



『こちらこそありがとう!風香と一緒だったから凄い楽しかったよ!』


俺はそう言って風香に今日一日のお礼を言った。



『楽しかったけどもう終わりなんだね』



『そうだな、そろそろ帰りの電車に乗らないと終電なくなっちゃうし。』



そう言って話していると俺はあることに気がついた。


『なんか、ここら辺カップル多いな』



『そういえば、ここってカップルにオススメのフォトスポットだったような気がする』



『へぇー、そうなんだ』



確かに周りを見渡すとカップル達が、シンデレラキャッスルをバックに写真を撮っていた。

中にはキスをしているカップルもいた。



すると風香が物欲しそうな顔でこっちを見てこんな事をお願いしてきた。



『ねぇ晴樹、私も今日の思い出にあれやりたいな。』



そう言って風香が指差した先には、キスをしているカップルが写真を撮っていた。



そう言われた俺は少し迷ったが、今日は風香を楽しませるために来たので、そのお願いを叶えることにした。



『いいよ、撮ろうか』


俺達はシンデレラキャッスルがバックに写る位置に移動した。



『よし、これで大丈夫かな』


俺はスマホのカメラにタイマーをセットして写真を撮る準備をした。



『それじゃあ風香!行くよ!』



『いつでもいいよー!』



そして俺はスマホの画面を押した。


ピッ_____


俺は急いで風香の元に走り出した。



10、、、、、、9、、、、、8、、、、7、




、、6、、、、5、、、4、、3、、



『危ないギリギリ間に合った』


そう言うと同時に風香がこんな事を言ってきた。


『ねぇ、晴樹知ってる?シンデレラキャッスルの前でキスをすると一生幸せに結ばれるんだって』



『え?、、、』



俺が風香の言った事を理解する前に俺は、、、、





________風香にキスをされた。



カシャッ!_______







ガタンゴトン、カダンゴトン、、、



俺の横では遊び疲れた風香が眠っていた。



『相当楽しかったんだろうな』



風香の寝顔はとても幸せそうな顔だった。



俺は風香の頭の重さを肩に感じながら、最後に撮った写真を見ていた。



『一生幸せに結ばれるか、、、、』



俺は、さっき風香が言っていた事を思い出していた。


(でも、このまま付き合っていたらいつかは風香と、、、結婚する未来も、、)



そんな事を思いながらも、横で寝ている風香の可愛いらしい寝顔を見ながら、夜の電車の心地よい揺れを感じて、俺達は家に向かって帰って行った。。。




…………………………………

読んで頂きありがとうございました!


感想、評価お待ちしております!




















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る