第31話、二人で休日デート①

『晴樹、着いたよ!遊園地だー!』



俺と風香は約束通り翌日、電車を何駅も乗り継いで県外にある某有名遊園地にやってきていた。



『晴樹と来るの結構久しぶりじゃない?』


『確かに、結構久しぶりだな』



俺と風香は昔、お互いの家族で来たことがあり、確か最後に行ったのは小学校6年生の時だった気がする。



『今日は凄い楽しみ!中に入ったら何に乗ろうかなー?』



風香は、ワクワクしながら開園時間を待っていた。


実は、俺も来るのが久しぶりな事もあり結構楽しみだったりする。



開園までの間、風香と何に乗るかを話していると開園の合図の音楽が流れた。



『晴樹!ようやく入れるみたいだよ!』


『そうみたいだな、それじゃあ行こうか』


俺はそっと風香に手を差し出した。



『うん!今日は楽しもうね!』



こうして、俺と風香のデートが始まった。




『それじゃあ最初は何に乗る?』



俺が風香に聞くとかなり悩んでいた。



『うーん、どうしようかなー?』



そう言って風香は辺りを見渡すと、、、



『あ!折角だしあれつけようよ!』



そう言って風香が指を差した先には、売店に売っているテーマパークのキャラクターをモチーフにした、カチューシャだった。



『え、あれつけるの?』



俺は少し恥ずかしい気持ちがあったので躊躇っていると風香が強引に引っ張ってきた。


『いいから、いいから♪ほら晴樹行こっ!』



そうして俺は風香に連れられて売店に向かった。



『それじゃあ、晴樹はこれで、私はこれね!』


そう言って風香が選んだものは、テーマパークのメインキャラクターのマッキーとマニーのカチューシャだった。



『えへへ♪お揃いだね!』



少し恥ずかしい俺だったが、風香が嬉しそうにしていたので、素直にカチューシャをつけることにした。



『よし!それじゃあ準備が整ったことだし、アトラクションに乗って行こう!』



風香は、かなり楽しそうにしていた。




『それでは安全バーをしっかり押さえて行ってらっしゃい!』



テーマパークのキャストさんの合図でアトラクションは動き始めた。



俺達が最初に乗ったのは、ロックスマウンテンという岩山をモチーフにした絶叫系のアトラクションで、テーマパーク内でも人気のアトラクションのため、最初に乗ろうという話になった。


『うわぁ、ドキドキするね』



『そうだな、小学生の時はまだ乗れなかったからな。』



昔来た時は、身長制限があった為乗れなかったので、今回初めて乗るわけなのだか。



『それにしても、結構上まで上がるんだな』



『え、なに、なに晴樹もしかして怖いの〜?』



風香が、少し煽るように俺を弄ってきた。


『別に!ただ思ったより高く上がるんだな、と思っただけだよ』



『ほんとに〜、まぁ怖かったら私に抱きついていいんだよ』



『別に大丈夫だよ、寧ろ風香が怖いんじゃないの?』


俺がそういうと風香は自信ありげにこう言った。



『私は余裕だよ!ほらもうすぐみたいだよ!』



風香と話しているうちに、どうやら頂上に着いていたらしい。


そして、、ジェットコースターは凄いスピードで降り始めた。



ビュォォォォ______!!!



『いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!』



降り始めた瞬間、さっきまで余裕そうにしていた風香がめちゃめちゃ叫んでいた。



『晴樹ぃぃぃぃぃぃ!!助けてぇぇぇぇ!!』



そう言って風香が俺にしがみついてきた。



その様子を見た俺は、思わず笑ってしまった。



『あははははは!!風香、怖がり過ぎだよ!』



『だって、だって!思ったより速くて』



俺は笑いながら風香にこう言った。



『いいよ!俺に捕まってな』



『ありがと!』



しかし、その後も風香は叫び続けた




『はぁー、楽しかったぁ!』



乗り終わった俺達は、その余韻に浸っていた。


『ぷぷぷ!風香、凄い叫んでたな』


俺が少し馬鹿にしながら言うと風香は可愛く頬を膨らましながら、



『もう!その事はいいでしょ!晴樹のイジワル、、』



風香は少し拗ねたようにしていた。



『ごめん、ごめん、ほらっ!あそこにチュロス売ってるから買いに行こ!』


『あ!私はチュロス大好き!食べたい!』



どうやら風香の機嫌は直ぐに治ったようだった。


(食べ物で機嫌が治るなんて、風香は単純だな)


俺は少しにやけながら、風香と一緒にチュロスを買いにいった。



『ん〜〜♪美味しい!やっぱりチュロスは最高だね!』



風香は嬉しいそうに食べていた。



『確かに、ここに来たらこれを食べないと始まらないよね!』



『お!晴樹分かってるじゃん!』


風香は満足そうに言った。



『まぁね、あ、そうだ!風香こっち向いて』



『ふぇっ?』



風香がとぼけたような声を出しながらこっちを向いたので、俺はスマホで表情を写真で撮った。



カシャッ!


『ん!?ちょっと晴樹!今絶対に、私変な顔だったでしょー!』



『ぷぷっ!そ、そんな事、ぷぷぷっ!ないよぉ!』


『ちょっと晴樹!それ消して!』



『嫌だよー!ほら次行くよ!』



『晴樹ちょっと待てーー!!』



俺と風香はなんだかんだ言いながらも、久しぶりの遊園地を二人で楽しみながら満喫していた。





……………………………

読んで頂きありがとうございました!


まだまだ二人のデートは始まったばかり、

この後も、まだまだ続きます!


感想、評価お待ちしております!






















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