転校生6
その頃の、早見宅では
「やばくない?やばくない?どこから見られてたのかしら…」
「お姉ちゃん、それ私じゃなくて抱き枕」
「なによー、ちゃんと由美子にも話してるわよーー」
沙也加には、由美子という妹がいる。
もちろん、由美子は沙也加がオタクであることを知っている。
かと言って、由美子は沙也加にすすめられて読むことがあっても、はまっていることはなかった。別段、否定も肯定もするわけではなく、無干渉というのが最適解だと由美子も知っていたのだろう。
「ねぇー。私のオタクがクラスの男子一人にばれたんだってばーー」
「それ、今日11回目」
「ゆみちゃーーん、どうしたらいいとおもうー?」
「その男の口、封じちゃえば。最近だと痕跡が残らない、薬物とかあるらしいよ」
「そんなのつかったらこのかわいい私まで罪に問われそうじゃん」
「あいかわらず、自分が大好きだねーーー」
そんな、たわいもない話が早見宅では行われていた。
「とりあえず、LINEでその男の子と話してみたらーーー
クラスグループから追加してさーーー」
「え、いやだよー。なんであんな男の連絡先を私の神聖なスマホに登録しなきゃいけないのよーー」
「じゃー、お姉ちゃんのオタクがクラスに広まってもいいの?」
号外?! 実は完璧美少女に思われていた早見沙也加はガチオタだった?!?!
「いやーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
沙也加は仕方なく、準を友達追加したのであった。
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