大晦日投稿番外編 本編関係ありません!

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 作者の声です。

 

 いよいよ2020年もあと今日(投稿2020/12/31/17:15)の残り数時間ですね。

 今年は帰省すらままならなかった方も多いと思います。

 かくいう作者もその一人ですが、せめて気分だけでも帰省した気分になっていただければ、そんな気持ちでお送りする番外編です。


 2021年が明るい年になる願いを込めて。

 今回は一応本編の予定を組みつつお送りします。とはいえ色々流れぶった切りです。

 そういう気持ちでお楽しみいただければ幸いです。


 ちなみに本編側の投稿ですが、視点が北条倫ではありませんよ!




それでは!



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 私のお兄ちゃんはカッコいい。

 ううん、カッコいいだけじゃなくて、可愛くて、優しくて、時々ちょっと頼りないけど、私が困っていたらいつの間にか私を助けてくれる、ヒーローでもある。

 私は、そんなお兄ちゃんが大好きだ。


 だから、中学生の時にお兄ちゃんが東京の大学に行くために実家を離れたのは、正直すごく寂しかった。

 それまでは毎日お家で顔を合わせてたのに、お兄ちゃんが東京に行ってからは、会えるのは1年でせいぜい10日くらい。

 正直物足りない時間しかないけど、それでも、帰って来た時のお兄ちゃんは変わらず私に優しくしてくれる。


 だから、私はお兄ちゃんが帰ってくる8月と年末年始の時期はいつもウキウキしてしまう。

 どんなにそれを隠そうとしても、お兄ちゃんが「ただいま」って言ってくれただけで、嬉しい。


 そして年越しの時は一緒におこたに入って、テレビを見ながらミカンを頬張りつつ、のんびりと新年を迎える。

 うん、きっと今年もそうなるだろう。


 ああ、早くお兄ちゃん帰ってこないかな。


 そんなウキウキを感じながら迎えた年末12月30日、私はお兄ちゃんを迎えるべく、秋田駅へと向かったのだった。




「おっかえりー!」

「おー、ただいま。相変わらず真実は元気だなぁ」

「待ってたがら!」

「んだかー。相変わらずいい子だなー」


 そわそわした気持ちを抑えきれず、私が駅に着いたのは新幹線の到着時刻である14時32分、の30分前。

 さすがに寒かったから待合室で時間をつぶしつつ、新幹線の到着3分前に改札前の方に移動して、待つこと数分。東京、大宮、仙台、盛岡と県外の主要駅を経由してやってきた帰省客たちでごった返す中、私はついに待ち人を発見した。


 ベージュのチノパンに、襟付きのシャツの上に紺色のセーターを着て、上着にはあの恐ろしく軽くてお手頃価格な薄手なのにあったかいダウンジャケットを羽織ったお兄ちゃんが、キャリーケースを引きながら登場。

 家族という贔屓目に見ても相変わらずカッコいいなぁと思うお顔は、私が大好きなお兄ちゃんそのもの。

 お兄ちゃんは東京に行ってもう10年目で、あと数日で28歳になるけど、高校生の頃とそこまで変わったって印象もないから、正直すごい若いなって妹ながらに思う。


 でも、言葉遣いはちょっと変わったかな。

 私が訛りを出さないと、お兄ちゃんは訛らない。

 でも、私が訛ると自然と懐かしい訛りを出してくれる。


 それもまたちょっと可愛い。


 ちなみに会えたのが嬉しくて思わず抱き着いてしまったけれど、お兄ちゃんは嫌がる素振りも見せずに頭を撫でてくれたので、最高ですっ。


「今年はいつまでいんだか?」

「2日に戻るよ」

「えー、もっといればええね」

「いや、ほら、今年は去年までとはちげからなー」

「むぅ」


 そんな嬉しい私の気持ちに水を差す言葉が。

 

 そう、お兄ちゃんには今年、大学生以来となる彼女が出来たのだ。

 彼女さんは里見菜月さんという、正直お兄ちゃんにはもったいないくらいの美人さんで、年齢は私の2つ上でお兄ちゃんの2つ下。

 職業もお兄ちゃんと同じ東京の高校の先生で、受け持っている部活まで一緒で、ご近所さんで、趣味も同じゲームで、出会いなんか私も今年の初め頃に始めた『Legendary Adventure』というMMORPGの中という、そんな人いる? みたいな人。

 9月の連休に東京に遊びに行った時に実際に会ったけど、正直女の私でも惚れてしまいそうなくらいの美人さんで、優しくて、料理も上手で、何回か会ったことがある高校生の時のお兄ちゃんの彼女さんも優しかったけど、断然菜月さんの方がお義姉ねえちゃんになってほしい度が上。

 お兄ちゃんのこと本当に大好きそうだったし、菜月さんといるお兄ちゃんは幸せそうだった。

 だから、お兄ちゃんの好きな人だし、私も菜月さんのことは大好き。


 でも、菜月さんは簡単にお兄ちゃんに会えるんだから、年末年始くらいもう少し私にお兄ちゃんといさせて欲しい。

 そうも思ってしまうのだ。

 難しい妹心なのだよこれは。


 ちなみにお兄ちゃんが2日で東京に戻ってしまうのには理由がある。

 大学生の時の彼女さんがいるときもそうだったけど、1月3日はお兄ちゃんの誕生日だから、彼女さんにお祝いしてもらうために、早く東京に戻ってしまうのだ。

 あ、学生の頃に1回だけお兄ちゃんが戻らなかったこともあったけど。


 彼女がいなければもう少し実家にいてくれるのに、彼女が出来るとすぐこれだから、正直ちょっと寂しいのは本音です。

 言わないけどね!

 

「てか、そろそろいくべ?」

「あ、んだね! 混んでっかなー」

「まー他に行くとこねーがらな。混んでんでね?」

「じゃあはぐれねように手でも繋ぐっ?」

「ばかけ。真実もう24だべ? いつまで子どものつもりだって」

「えー、けちっ」

「ポップコーン買ってやっから」

「ほんとっ? 好きっ」

「はいはい。ほら、じゃあいくべ」

「うんっ」


 ちなみにどこに行くかというと、まっすぐお家に帰るのではなく、今日はまずお兄ちゃんと映画デート。

 私がお兄ちゃんと出かければ、仲良しなお父さんとお母さんが夫婦水入らずで夕飯の準備ができるので、このプランはまさにwin-win。

 あ、お兄ちゃんの新幹線の時間が決まった時にお父さんから「お兄ちゃんと出かけてきたらどうだ?」って言われたから、発案は私じゃないからね、あしからず。


「菜月さんとは映画とかいかねの?」

「あー、そういや行ったことねな」

「映画より、LA?」

「まぁ、うん。ほら、秋の拡張から色々忙しいし」

「忙しいってのは普通仕事とかで使う言葉でねのー? 社会人のくせに」

「ふっふっふ、遊びじゃないのだよ、LAは」

「もう30近いんだがら、ちゃんとせよー?」

「彼氏いない妹に言われてもなー」

「あ、泣くぞ?」

「え、あ、す、すみません……」


 なぁんて、そんな話をしながら駐車場へ向かう。

 ほんと、こんな会話してると昔のまんまだなって思うけど、こういうところも、可愛いなって思うから不思議。


 私に彼氏できて、お嫁さんにいったりしたら、お兄ちゃんも悲しいと思うけどなぁ?


「ちなみに映画しか聞いてねがったけど、何観んだ?」

「それはもう、今話題の」

「あー、不滅?」

「んだっ」

「ほんとなー、すげー人気よな。原作読んでねぇけど」

「あ、私の部屋に全巻あるよ」

「マジ? 借りていい?」

「高いぜい?」

「じゃあいいです」

「え、あっ、そんなことないですーっ」


 とまぁ、からかったつもりが逆にお兄ちゃんにからかわれたりしつつ、私は雪が積もりに積もった駐車場に到着し、寒さに震えながらぱぱっとお兄ちゃんの荷物を後部座席に放り込み、私が運転席で、お兄ちゃんが助手席に着席。

 さすがに雪道慣れてない人に運転させるのはホラーなのでね、夏と違って冬はハンドルを譲れません。


 あ、ちなみに観に行くのは『不滅の刃』という、今とんでもない大ヒットを繰り広げている少年漫画原作のアニメーション映画で、近未来を舞台にした、世のため人のために不死者と呼ばれるゾンビたちをばっさばっさと切り伏せていく、涙あり感動ありのバトル作品。

 主人公やその味方だけでなく敵役のゾンビたちにもそれぞれの感動的な生い立ちがあったりと、連載時から読者を惹きつける要素満載だった作品で、もう漫画原作は完結しちゃったけど、私はコミックス1巻から追いかけていた古参ファンなのだ。

 でも、この辺の細かい話はこのくらいにしておくねっ。


「ほんと泣けっからねっ、ハンカチ用意しておいてっ」

「え、もしかして1回観たの?」

「既に2回」

「え、リピーター!?」

「どんとこい」


 いいものはいいのだよ、ほんとに。

 って、あれ、お兄ちゃん引いてる? 

 でもま、観れば伝わるでしょう!


 ということで。


「飛ばしていくぜーっ」

「いや、安全運転でな!?」


 助手席にお兄ちゃんを乗せ、私は意気揚々とエンジンをかけ、いざお兄ちゃんと二人のドライブ&映画デートに出発したのだ。




「やばい、泣けた」

「だから言ったべ?」

「なるほど、これはヒットするわ」

「分かったならよし」

「早く帰って原作読みてぇ」

「私も読みてぐなったから、私の部屋でならいいよっ」

「え、入っていいの?」

「別に昔は普通に入ってたね?」

「まぁ、んだけども」


 映画が終わって、兄妹揃って目を泣き腫らしながら劇場を後にするなんてね、ほんとやっぱり感性は似てるのかなぁ。

 ほんとはこの後買い物したりとか、そういうのもしたかったけど、お兄ちゃんが原作読みたいっていうならしょうがない。

 一応ね、こんな時のために昨日ばっちし掃除はしといたし、いいルームフレグランスもセットしてるからね!


 お外で一緒にいるのもいいけど、お家なら二人っきりだし、それもそれでありでしょう!


「って、誰に連絡してんのー?」

「ん? だい。映画良かったよって伝えとこうと思って」


 映画館を出て、私が自宅までの運転をする際中、助手席でお兄ちゃんは何やらスマホをぽちぽち。

 その様子が気になったので聞いてみたら、返って来た言葉がこれである。

 

 くっ、これだからカップルは……!


 相変わらず菜月さんのこと、LAの中と同じくだいって呼ぶのは不思議だけど、こういうのって付き合ってるんだから普通、なんだよね。

 そういえば私も彼氏いたときは、何かあればマメに連絡はしてた、よね?

 高校の時も大学の時も、交際期間が短いから全然覚えてないんだよね!


「菜月さんも今は帰省?」

「んだ。だいんとこはお兄さんとお姉さんが結婚してて子どももいるから、賑やかみたいだぞ」

「ほうほう」

「あと、だいの大好きな子もいる」

「大好きな子?」

「ほれ」

「わっ、可愛いっ」

「よもぎっていうんだって。こうやって実家戻ると写真送ってくれっから、嬉しいよな」

「ふぅん……」


 話題が菜月さんになったので、なんとなく菜月さんも帰省しているのかを聞いてみた私に、お兄ちゃんは予想以上にたくさんの情報を教えてくれた。

 そして赤信号で止まった時、見せてくれた画面には、可愛らしい猫ちゃんアメリカンショートヘアを抱っこして笑う菜月さんの写真が。

 お兄ちゃんはよもぎちゃんの方を見せようとしたんだろうけど、私はそっちに目をやりつつも、菜月さんの笑顔に釘付け。

 でもさ、猫ちゃんの写真送るなら、猫ちゃんだけでよくないのかな?

 一緒に映るとか、Good!≒いいね! 求めるSNS女子じゃんね。

 ……可愛かったけど。


「懐かしいな、ペット」

「んー? あー……私はもういいや。あんな悲しいのやだもん」

「真実号泣だったもんなぁ」


 私が菜月さんにちょっとだけ嫉妬というか、そんな感情を抱いているなんて欠片も思ってなさそうなお兄ちゃんが、ふと話題を切り替える。

 うちの実家は昔犬を飼っていて、それはそれは家族みんなで大切にしていたのだ。

 でも、どうやっても生き物には寿命がくる。

 私が中学生の時に、その時は訪れ、私は学校を数日休むほどのショックを受けたのだ。

 ほんと、立ち直るのにはすごい時間がかかったなぁ。


 だから、私はもうペットは飼わないと決めている。

 可愛いけど、見るだけ十分。

 飼うとしたら……自分に子どもが出来た時、かな。


 辛いこともあるけど、命の大切さをね、教えてくれるからね。

 デューク東郷も言ってるって、昔お兄ちゃんが教えてくれたしね。

 

「昔は泣き虫だったのに、ほんと立派になったよなぁ」

「え、何? 急に?」

「別に、ただ思っただけだって」

「えー、変なお兄ちゃん」

「俺も今のところこっち戻るつもりはないけどさ、もし今後真実も秋田離れるんだったら、相談してな」

「え?」

「俺だって長男だしさ、戻ってくることも考えっから」

「え、でも菜月さんの都合もあるじゃん……」

「そこは俺たち二人の問題だから。父さんと母さんを向こうに呼ぶって選択肢もあるし、色々考えるさ」

「そっか……」


 そして、なんだかちょっとだけしんみりした空気になった時、お兄ちゃんは真面目そうな顔をして将来のことを話し出した。

 まだ婚約してるとかって話も聞いてないのに、お兄ちゃんは菜月さんとの未来を考えてるみたいだけど、考えてるのはそれだけじゃないみたい。

 私は、まだ自分のことばっかりで、お兄ちゃんも子どもの頃のまんまってイメージもあったから、正直びっくり。


 でも、立派になったのはお兄ちゃんの方だと思うなぁ。


「まっ、相手いねんだけどねっ」

「顔は悪くねんだけどなー」

「おい、なんだ顔はって」

「はは、ま、いつかなんかあるべって」

「んだといいけどなー」


 お兄ちゃんみたいな優しい人、なかなかいないんだよー?

 なんて、言えないけど。


 その後もなんとなく、お兄ちゃんと思い出話をしながら、私は少しだけ自分の将来のことも考えたりしつつ、久々の兄妹水入らずの時間を過ごし、家へと車を走らせたのだった。






 そして帰宅してからの晦日をお兄ちゃんと漫画を読んだり、家族でご飯を食べたりしながら過ごし、迎えた大晦日。

 

 今年もまもなくもう終わり。

 来年はどんな一年になるんだろう?


 そんなことを思いつつ、かといって何かするわけでもなくのんびりと過ごし、やることがないからといってお兄ちゃんとLAでちょっと遊んだりして迎えた、23時45分。


「もうすぐ今年も終わりだねー」

「んだなぁ。今年も結局まだ家族4人のままだったなっ」

「孫の顔が早く見てなぁ」

「いや、それは相手の都合もあっから」


 お父さんとお母さんはダイニングのテーブルに。

 私とお兄ちゃんはリビングのこたつに。


 そんな状況で、私たち家族はテレビを見ながら今年も年の瀬を迎えていた。

 このままのんびりと新年を迎えるんだろうな、そう思ってたのに。


「あ、じゃあ俺ちょっと電話してくっから」

「おー、彼女さんだか?」

「んだんだ」

「息子がいつもお世話になってますって伝えといてけれ」

「いや、言いづらいわっ」


 そうだった、久々だから忘れてたけど今年は彼女がいる、ってことで、年越しの瞬間は彼女と電話しながら迎えるのが、お兄ちゃんの習性だったんだ。

 別に、恋人同士なんだから変なことではないんだけど……ううむ。


「お兄ちゃんトイレいきてー」

「いや、行けよ、すぐそこだべ」

「出れないにゃー」

「なんで急に猫なってんだおい」


 こたつを出て2階にある自分の部屋に向かおうとしたお兄ちゃんを、気づけば私は呼び止めていた。

 呼び止めつつ、トイレに行きたいという言葉とは裏腹に、ごろんとこたつの中に身体を入れ、じたばたと猫ちゃんの真似をしてお兄ちゃんにアピール。

 そんな私の様子に、さすが優しいお兄ちゃん、足を止めてくれました。


「出してー出してー」

「いや、何やってんだよおい」

「もれちゃうよー」

「ええい、ちびっ子かお前はっ」

「にゃっ」


 そして、こたつから出した顔を左右にバタバタさせると、見かねたお兄ちゃんが私のそばにかがんできて、こたつの中に手を突っ込んで私の上半身を確保し、私の身体を一気にこたつの中から引き抜きます。


「えへへー」


 引き抜いて、立ち上がらせるまでの間、私はお兄ちゃんに後ろからぎゅってされる状態。

 自分でも今のは子どもっぽかったなって思うけど、でもこれくらい、いいよね?


 1年を通してお兄ちゃんの一番近くにいる人にはなれないけど、お兄ちゃんがこの1年で最後にぎゅっとしたのは私ってことで。

 菜月さんへの、せめてもの抵抗をしてみたり。


「ほれ、トイレはこっちだぞっ」

「わっ!?」


 抱き起こしてくれたとこまでで十分だったのに、なんとそのままお兄ちゃんは私を持ち上げ、トイレの方まで運んでくれるではありませんか。


「相変わらず仲良しだな、おめがた」

「ほんと、真実はお兄ちゃん子だなぁ」


 そんな様子にお父さんもお母さんも笑ってる。

 

 この感じ、ちょっと嬉しい。


「じゃ、俺は電話してくっから」

「ん、お兄ちゃん、よいお年をっ」

「いや、すぐ戻ってくるって……まぁ、よいお年を」

「えへへっ」


 そして階段の方に向かうお兄ちゃんに、私が笑って1年の締めの挨拶をすると、お兄ちゃんも合わせてくれる。

 それだけでなく、頭をぽんってもしてくれた。


 うん、これも私が今年最後の相手、だよね!

 思わずこれはね、顔がにやけてしまいますなぁ。


「……あ、もしもし? だい? ……うん……あ、そうなの?」


 でも、そんな私に何を思うこともなく、パッと背を向けて階段を登って行くお兄ちゃんはもう菜月さんと電話し始めたみたい。

 まぁね、その瞬間くらいはね、彼女さんだし、譲ってあげるとしましょうか。


 年を越すまであと5分くらい。

 

 振り返れば、お兄ちゃんの真似でLAを始めて、県外の知り合いも増えた今年。

 田舎の生活は平凡で変わり映えしないけど、それでもこうして年末に変わり映えしない、穏やかな家族の日常を迎えられて、よかったな。


 年越しの瞬間も嬉しい気持ちで迎えられるし、うん、今年もいい年でしたっ。


 来年は、どんな年になるのかな。

 来年もみんな元気に過ごせるといいな。

 お兄ちゃんは、もうちょっとかまってくれるといいな。


 LAの中でも、もっとお兄ちゃんたちと遊べるように、頑張らなきゃ。

 また休みがあったら、東京にも行きたいな。

 菜月さんみたいに料理ももっと上手にならなきゃ。

 いい人探しは、とりあえず置いとくとして。


 うん、来年もやりたいことがたくさんだ!


 とりあえず年が明けたら……今年1番最初にお兄ちゃんに抱きついた人になろうっと。


 うん、これは我ながらね、名案だね!


 お兄ちゃんが一人で帰省してくる間くらいは、このくらい許してもらえますようにっ。


 


 それでは間もなく今年も終わり。

 この1年、皆さんはどんな1年でしたか?

 

 いいことがあった人は、おめでとうございますっ。


 色んなことがあった人でも、せめて年越しの時くらいは笑って過ごせますように。


 それでは残り少ない時間ではありますが、どうか皆さん、よいお年を。


 新年がいい年になりますように!







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以下作者の声です。※投稿は2020/12/31ですよ……!

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 クリスマスに味を占めた作者が、あえての北条違いでお送りしました。

 3000字くらいでね、ライトに帰省ものだな、って思ってたのに、増える増える。

 あ、ちなみに最後の最後に、いいお兄ちゃんアピールをしてゼロやんの贖罪を計ろうとか、そ、そんな意図じゃありませんよ!?笑

 相変わらず本編のタイミング(※本番外編前日の投稿は259話。詳しくはご参照ください。笑)があれだったとか、ありませんよ!?

 ……きっと2021年のゼロやんは聖人認定級に進化しますから。

 ご期待ください。


 ……いや、やめてください。笑



 ちなみに某映画はいいものでした。

 原作は連載で読み、アニメ観てませんでしたけど、普通に泣きました。笑

 家族を題材に泣かせにくるのは、ほぼ100%泣く作者です。

 Ama〇on Pri〇eでアニメも観ようかな……検討中。




 さてさて、振り返ればコロナ禍の中在宅時間が増えたことで書き始めた本作とも個人的には長い付き合いになりました。

 文字数とかもうね、120万字とかですって!

 PVも本編がまもなく100万PVですって! 信じられなーい!

 Side Story含めたらもっといくわけですよね、いやはや、恐ろしい。


 とはいえ、所々に作者の人生経験を散りばめた作品ですが、ここまで書き続けられているのも読んでくださり、応援してくださり、レビューしてくださり、コメントしていただける方々あってこそです。

 それが励みになるのです。

 本当にありがとうございます!!

 書くこと自体はもう人生の半分以上趣味なんですが、読んでもらえることがこんなに嬉しいことだとは、30年ちょっと生きてきて初めての感覚です。多謝多謝。


 本編はまだまだ先が長く、プロットだけが積みあがる、そんな状態になっておりますが、来年ものんびりとお付き合いいただければ幸いです。



 この話を年越し前にご覧になられた方は、よいお年を。

 年越し後に読まれた方は、あけましておめでとうございます。笑

 2021年から追いかけてきてくださった方は、ありがとうございます!!


 読者の皆様の平穏と健康、そしてコロナ禍の一日でも早い収束を祈願し、2020年最後の投稿とさせていただきます。


 来年もゼロやんをはじめとするどこか残念な大人たち(笑)とお付き合いいただければ幸いです。


 明日は正月番外編を投稿予定です!!

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