第4話 美味なる戦争
戦争は、たまらなく
4月16日。政府軍爆撃機が突如、留加県の県庁所在地・
4月17日。
「視聴者の皆様。ご覧ください、全部の
黒、黄、赤、青の三角形が
4月23日。留加県最南端・
「#国防隊がんばれ」
「#がんばろう、日本」
「#負けるな、日本」
そして、国防隊に募金した女子高生の話がニュースの美談となった。また倒産寸前の中小企業が軍需生産の中心を担っていることが、「日本スゴイ」とバラエティ番組でもてはやされた。
中村総理大臣は「日本は、完勝し、再び、元の、日常が、戻って、来るでしょう」と
総理は、細かな知識を必要とする軍事的な説明については、しどろもどろになるのを恐れ、親父にやらせたのである。「
「現在、空母を中心とする第1
やがて動画サイトでも、政府から公開された戦闘シーンが多く出回った。
「89式小銃WW」
「89式は各国軍のものと比べて優秀な小銃であり、取り回しの良さが小柄な日本人にも向いている(Wikipediaのコピペ)」
「留加人皆殺し」
「留加人総貼り付け(
4月30日。装備で
詳細な情報は、
6月30日には県庁所在地・北都市陥落。
北都市の中心地に建つテレビ塔・留加タワーに翻る日の丸。
北都市繁華街・「るかるの」を国防隊がパレードしていく。
ずんぐりとした10式戦車、両側に4個の車輪を装備した96式装輪装甲車、長大な砲身を誇る99式自走155㎜りゅう弾砲、そして銃剣付きの自動小銃を持ち、赤いスカーフも勇壮な普通科の行進。
多くの人々が街頭ビジョンの前に、群れた。全員と同じ”喜び”を共有したいという気持ちはSNSでも同じだった。
「#北都陥落」
「#戦勝」
といったハッシュタグが、
スポーツはレフェリーやルールに
全くの「自由」であった。そして、それが戦争の面白さであった。
国防隊戦死者【108名】戦傷者【305名】
留加人民被害数:不明
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