第2話 緊急速報
「
不倫騒動を叩いていたスタジオから、映像が報道センターに切り替わった。
「ここで番組を変更してニュースをお伝えいたします。先ほど、
これにより本州と留加県を結ぶ交通は、すべて
報道センターでは、何やらスタッフが
そうした
部屋は、静まり返った。
そのとき
「誰から?」と
「
マジかよ、と登は思って、しかたなく電話に出た。
「登か。今どこにいる?」
「……どこにいたっていいだろ」
「いいか、よく聞け。今すぐ、家に帰れ。いいな。今日から、たぶん私は、ほとんど家に帰れない。
「オイ」
一方的に、電話は切れた。
おばさんが、テレビのボリュームを上げたが、続報は入ってこない。NHK、他の民放にもチャンネルを合わせたが、それらしいものはない。
「どういうことなの?」
「さあ」と景子がとりあえず、そう答えた。
登はラーメンのスープを飲み干すと、キッチンシンクにどんぶりを置いた。
「悪い。
「お父さん?」
「ああ。
景子が言った。
「ここにいればいいじゃない。お
そういう家じゃねえんだよ、という言葉を、なんとか登は飲み込んだ。
「とにかく帰る」そう言い捨てると、登は靴を履いた。
「じゃあ、
豪太もそう言って、通学バッグを手に取った。
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