第2話 日常(まお)

まおの一日は4時になる携帯の目覚まし音で始まる。

まおの横にはいつも無防備に寝るひでとがいる。

愛おしい。

 年の差は18もあるのにひでとが好きで好きでたまらない。

4時の目覚ましはひでとの携帯から鳴る。

本人は決して止めようとしない・・・

「朝だよおー。起きてぇ。」

決して寝起きが悪いわけじゃないが、朝はベットでもぞもぞするひでと。

まおの体にひでとの片腕が乗る。

(うううう・・・重い)

「遅刻するよー?」

「はぁい・・・」

ガチャがちゃと眼鏡を捜しおもむろにかける。

 まだ、ニュースかテレビショッピングかしかしていない時間にひでとの一日は始まる。

まおはテレビをつけ5チャンネルに設定する。

3:30 に炊けるようにセットした炊飯器からご飯を取り出し、

まおの一日が始まる。

 ひでとは寝起きで真っ直ぐに重い足取りのまま電気もつけずに冷蔵庫に直行し、ビターコーヒーを取り出す、

自分でつけたタバコに対し煙たそうな顔をし、思い出したかのように台所の換気扇を回し一服を始める。

「ごほっ・・・」

「今日は梅と鮭のおにぎりね。」

「・・・うん。」

まおはいつも明るくおにぎりの中身を説明するが、ひでとにとって中身なんかどうでもよかった。

4:10 まおがひでとのTシャツ・ジーンズ・靴下・パーカーをソファーに並べる。

面倒くさがりのひでとは朝の歯磨き以外何もしないのをまおは知っている。

朝ご飯は食べない。

まおの作ったおにぎりとまおが用意した服を着て今日も気だるそうに玄関へと向かう。

「行ってきますのチュー。」

ひでとはまおと出会ってから欠かさず行ってきますのチューをする。

朝からにこにこしているまおからいつもエネルギーをもらっている気になるから、欠かさない行事にしている。

はぁ、今日も一日が始まるのか・・・



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