第6話魔王様の気持ち(シャイニーナの盛大な勘違い)

「…よく来たな、シャイニーナ。私が魔王のゼクウェントだ。どうしてそんな薄着を?君は王族では無いのか?」


「でも、おとーさまがこれ着せました。ニーナはいけにえになるから、ごうかなどれすをきなくていいって。ニーナたべられちゃうんですか?ニーナこわいです。」


「…いけ…にえ?…」


「?」


「どういうことなんだ?」


「わたしは、おーさまのいけにえになるんでしょ?」


「ちょっと待て。私はそんなこと言った覚えはないぞ。確かに、『お前の娘をくれ』とは言ったが…」


「どうかしたんですか?」


「シャイニーナ…いや、ニーナかな?私は君を、生贄になんてする気は微塵もない。だが、追い出されてしまったのなら仕方ないな…私の話し相手になってくれないか?…その…つ…ま…とし…て…」


(?さいごがきこえませんでしたね。まあいいや。)


「つまり、わたし、おーさまのおはなしがかりになるんですね!わたしがおしろにいたときも、おはなしのおねえさん、いました!」


「あ、いや、その…」


「おしゃべりはにがてですけどがんばります!」


(おかしい。私は王の娘を妃に望んだはずなのに…まあ、王家のものでは無いが、可愛い姫が来てくれたので良しと…するか。)


盛大に勘違いされたゼクウェントでした( ̄▽ ̄;)


◇◇◇


シャイニーナの方はというと…


「ニーナ様、このドレス、お似合いですよ。」


「そう?ほんとだ!かわいい〜」


何も知らないで、ほのぼのとしているのでした。

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