第13話
あれは殿下を蹴り飛ばした後の事です
「ではまず騎士団から手をいれましょうか?」
「はい!!かしこまりました!!」
私の提案に殿下は壊れた振り子人形のように頷きながら返事を返してきました。
これは聞いてないわね‥‥まぁ側にいるルイスが後で報告するでしょ?
私は殿下を気にせずにこれからのプランを話し始めました。
「殿下の婚約を破棄するにはまず、王妃様の力を削がなければなりません、現在の王妃様は傀儡の王をうまく使い騎士団と法務のトップを自分の派閥の者にしています。ですからまずはその二つの力を失くします。今王妃様は殿下を警戒していません、ですからまずは物理的な力を王妃様から奪います。わかりましたか?」
「はい!!かしこまりました!!」
「現在の騎士団は騎士団長、副団長が王妃様の派閥の者そして10個ある隊の隊長全てが団長、副団長への賄賂でその地位についています。ですのでまずは、殿下にほんとの忠誠を誓う者を集めます。」
「はい!!かしこまりました!!」
「それでは次回殿下の視察の際に私も同行して候補者の勧誘にいきましょうね」
「はい!!かしこまりました!!」
☆☆☆
「ということでございます」
「‥‥‥死にたい‥‥‥」
私が先日のやりとりを殿下に説明すると殿下は近くの椅子に座り込み項垂れた。
その後持ち直したのか顔をあげた。
「で、あいつが候補者なのか? 」
「そうです、彼の名はハスター、平民ですがその武功で隊長まで上り詰め、次期騎士団長候補まで上り詰めましたが‥‥」
「?」
「王妃様が現騎士団長を騎士団長にするために冤罪をぶちまけ、騎士団から追放いたしました。」
「すいませんでしたっ!!!!」
「!?な、なんだっ!?」
私が殿下に彼の素性を明かすと殿下は一気に立ち上がりハスターの足元に膝まずき大声で謝罪しました。ハスターは驚き殿下を凝視しました。私は未だ膝まずき頭を下げる殿下の横にたちハスターに
「この方はこの国の第一王子、ライル・アースハルト殿下です」
「!!で、殿下っ!?」
「すまない!!私が不甲斐ないばかりに」
「あ、頭をあげてくださいっ!!」
「いや、君には迷惑をかけた。せめて、これくらいはさせてくれ!!」
「殿下‥‥‥」
ぱちぱちぱちぱち
「「?」」
私が拍手すると二人はこちらに向きます。
殿下、ナイスですわ
これでお話ができます
「実は本日はハスター様にお願いがありまして、これは殿下の為でもあります、聞いて頂けますか?」
私の問いにハスターは何回か私と殿下を交互に見てからコクりと頷いてくださいました。
やはり、殿下を連れてきて正解でしたね
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます