第11話
未だに痛みで疼くまる殿下を見下ろしながら私は口を開きます。
「いつまで横になっているのです?早く立ちなさい!!」
「っ!!は、はいっ!!」
殿下は私の激に驚きながらも素早く立ち上がります。
うむ、なかなかいい動きです
「立ちましたわね?」
「は、はい!!」
「よろしい、今貴方がやらなければならないことは自己嫌悪に浸っている事でも、地面に這いつくばっていることでもないはずです」
私が殿下を見上げると唖然と目を開く殿下
「返事は?」
「あ、はいっ!!」
「返事は大切です、きちんと返しなさい、わかりましたか?」
「はい!!」
「よろしい、で、話を戻します、殿下はこのまま王妃様達の好きなようにさせていいのですか?」
「よくありません!!」
「その通りです、それに私の願い、殿下の願いを叶える為には貴方の母、さらには父である国王も退位させる可能性もありますが問題ありますか?」
「ありません!!」
「はい、では、今から今後の行動を話し合いますよ?」
「はいっ!!かしこまりました!!」
「ちょっと、やり過ぎましたかね?」
なんだか殿下がおかしくなったような気がして私はすこし、ほんのすこーーーーし罪悪感に襲われました。
☆☆☆
「王妃様が出てきます」
彼女の言葉を聞いて耳を疑った。
確かに母は俺とマリンの結婚を望んでいる。
だが、いくら母でもまさか騎士団や法務にまで手を出しているなんて知らなかった。
彼女からもたらされた情報を聞き、俺は自身の怠慢を嘆いた。
俺がマリンをきちんと押さえてなかったからこんなにも被害が拡大したのだ。俺がもっと回りを見て、気にかけていれば少なくてもここまでの人間を巻き込む事はなかった
すまない、すまない、俺が自分の事ばかりを優先させたばかりに、
「ふぐっ!!!!?」
自責の念に落ち込んでいると突然腹に強烈な衝撃と痛みを感じ俺は地面に倒れ混んだ。
痛みに苦しみながら衝撃が来たほうを見ればどこか不満そうな彼女が立っていた。
彼女は痛みに襲われ苦しむ俺の腹にさらに蹴りをいれた。
「がはっ!!?」
正直、鬼畜だと思った
え?俺、王子だよ?なんでこんなに蹴られるの?
彼女の行動に頭がパニックになりながらも俺はどこかで
こんな痛みでも、これまで苦しんできた人達に比べればなんてことない!!今からでも自分にできる事をしなくてはっ!!
使命感が沸き起こる。これはもしかして彼女なりの激なのでは?そう思い再び痛みの中彼女をぼんやりだが見るとそこには
悪魔がいた‥‥‥
俺を蹴って痛みでのたうち回る俺を見ている彼女の笑顔、俺は一瞬で悟った
彼女に逆らってはいけないと‥‥
そのあとのやり取りは正直あまりおぼえていない‥‥‥
ただ、城にある執務室でルイスに聞くとあまりの事に再び項垂れた事だけ明記しておく
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