第23話


対応後

貴族に、二番煎じのお茶を出すのは

失礼だと分かりながら、わざと

出したが、この嫌味が通じるのか?

俺の可愛い天使様を悲しませる奴らは敵だ。


「ちゃんと、手続きをふみながら

お探しのお方の特徴や詳細も

お教えいただけるのなら、考慮します。」

「……。」

「今、現時点では申し訳ございませんが、

ご依頼を受け賜ることが難しいので、

まことに残念ですが、お引き取りお願い致します。」

もう来るな。二度と来るなという気持ちを込めて

営業"半"スマイルをした。

半分の笑顔、半分は威圧と真顔だ。

全ての、威圧と怒りをぶつけたいが

俺の天使様を守る為、俺は笑顔で

敵を倒す。


「また、来る。」

よっしゃ。やっと解放される。

愛しの俺の天使様に今すぐ"愛"にイキたい。

"愛"、字が違うのは間違いだが、間違いではない。

逢いに行きたい。愛に"いき"たい。

そう思いながら、同時にガッツポーズも

心の中でした。

「また、不在がちですがなにぶん

趣味の薬草を育てるのが毎日忙しくて

代わりの者が対応するかもしれませんが、

その際にはすみませんが、不慣れな

ギルド職員の為に正式な書類や

手続きをお願い申し上げます。」

「ちっ。わかった。」

ガチャガチャガチャ。

「おい、なんだ、これ。」

ドアを開けて出て行こうとした騎士様は

焦りながら怒鳴っていた。

大きなくま男に恩きせがましく、

内密の話のため、わざわざ部屋を

作った事をアピールした。


「申し訳ございません。遮音と

外部から人が出入りしないように

外からも、気を利かした職員が

重ねがけしてくれたみたいです。

少々、お時間いただきますね。」

ハルト様に逢いたい気持ちをグッと抑えて

俺なりにワザと時間をかけながら

魔法を解除していった。

解除した直後、舌打ちしながら

くまさん騎士様は、苛立ちながら

立ち去った。


見送ったあとは、長いため息をついて

深呼吸を何度かしてしまった。

息苦しさが、嘘のようになくなった。

それを確かめるように、俺は呼吸を整えたのだ。

我が愛しの天使様。

勝手ですが、貴方様の為頑張りました。

貴方様に逢いたい。早く逢いに行こう。

俺は、ハルト様がいる部屋に行った。

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