第9話
ヤバいよね?
俺の股から、荒い息づかいが聞こえる。
ベアラさんの顔にまたがってしまった。
しかも、パンツを履いてないからダイレクトに
感じてしまう。
男の股なんか嬉しくもなく、ただただ
重いし、臭いし、気持ち悪いだけだ。
ここの世界に来た時、下半身を出した
イケメン集団に囲まれた。
自分で自慰をしながらじわじわ詰め寄る
イケメン集団と、俺を押さえつけ
拘束しながらも衣服を脱がす集団。
何度も意識を失い、気がついたら
喉は枯れはて、血の味がした。
襲われボロボロになってしまった俺を
助けてくれた命の恩人。
偶然だとしてもあまりにも酷い。
ベアラさんから早く退こう。
「んんっ…。ご、ごめん…んんっ。」
いきなりの事に、感じてしまった。
俺のモノが、ベアラさんの口腔にお邪魔していた。
「やっ…やめっ…だ、だめだ。汚い…。」
「あなたの全てが、きれいです。」
「……なっ。」
そんな、わけない。
だけど、ブラック企業に勤めてから数年は、
女性を抱いていないし、夜遅く朝早かったため
性欲より睡眠欲が勝っていた。
たまの休みも寝ていたから、
数年抜いてない事になる。
そんな俺の下半身を舐め回し、不覚にも
感じてしまった。
感じちゃだめだ。
何度も何度も言い聞かせるように
繰り返していたが、大きなベアラさんの
動きに合わせるかのように
俺は無意識に……。
「きれいだ。」
「…えっ。な、なに…っ…。」
「お許しを……。」
一瞬で脳天まで激しい快感が
走り抜けていった。
俺はノーマルなのに……。
異世界に連れてこられたからって
男に舐められ淫らな格好を晒してるなんて……。
「ち、ちが…ぅぅ、俺は………。」
床にゴロンと寝転がり身体に心地よい
余韻が残っていた。
「ご、ごめ…す、すみません。」
「申し訳ございません。」
「「……。」」
ほぼ同時に謝っていた俺たちは、
なぜか笑っていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます