第19話フレア王国の王女見参!?正妃の座を守り抜け! 後編

「陛下、ここの女官達は素晴らしい者が多いですわね。わたくし気に入ってしまいましたわ。ここで暮らすようになったらぜひ、あのような女官を私につけていただきたいですわ!」


「残念だが、彼女達は客人接待時の女官だ。付けることはできぬ。」


「あら、私は彼女たちでないと嫌だなどと一言も申しておりませんわ。そうですわね、リラとエラなどでいかがでしょう?」


「あれは我が妃の女官だ。付けることは出来ぬ。」


「あら、お堅い方ですこと。」


さあ、朝から修羅場ですよ。うん。

今回フェルゼリファの接待をしていた女官は、ルビーのイリーネ、ミルキィ、スイーティと、ダイヤモンドのルビーディアモンド、ホワイティア、レイン。

客人接待の女官達は客人接待指揮のセシルのもとで働いていて、ルビー、ダイヤモンド、エメラルド、スターサファイア、トパーズにそれぞれ3人ずつ属しています。

通称サファイアル。

とても有能です。


「陛下……反論するところ…間違ってます……………」


「確かにそうだな、我が妃よ。フェルゼリファ王女、勝手に妃ぶるのはやめていただきたい。の前では尚更だ。では、仕事があるので失礼しよう。我が妃よ。こっちへ。」


ウィルフルはシェレネをお姫様抱っこすると、踵を返してドアの方に向かいました。

って、相変わらずラブラブカップルを見せつけますね……


「私、絶対に諦めなくてよ。ふふふっ」



「国王陛下に申し上げます!ユリアル王国のセリドレッレク·ゼファイア王子がお越しです。」


「セリドレッレクが!?事故死したと聞いたが?」


「生きておられたようです。」


「フェルゼリファ王女を呼べ。セリドレッレク王子はここに通せ。」


「はっ!」


何やら、自体はよく分からない方へと進んでいるようです……

というか、セリドレッレク王子が亡くなったという証言は意図的なものなのでしょうか……?


「セリドレッレク!」


「フェルゼリファ!良かった……」


「………あの……申し訳ありませんわ、国王陛下、聖妃様。ご迷惑をおかけ致しました……。後日お詫びの品をお贈りしますわ。それから………」


フェルゼリファ王女はそっとシェレネに近寄ると、耳元で小さく


「もう、他の方に国王陛下を取られてはいけませんわよ。あなたは私が認めるほど可愛らしくて良い方なのだから。もし良かったらお友達になってくださる?」


と囁きました。


「はい…もちろん……」


「じゃあ、私はあなたのことお人形さんって呼ぼうかしら。ふふふ♡♡」


仲良くなれたようですね。


「国王陛下!セリドレッレク王子を連れ去り、事故死したと偽装した者を捕獲しました!」


「こちらへ連れて来い。」


犯人達が連れてこられます。

ウィルフルは鋭い眼光で犯人を睨むと、


「王子を監禁した罪は重い。一生牢の中で暮らし続けるが良い!」


と言い渡しました。

でもまあ、セリドレッレク王子が亡くなっていなくて良かったですね。



「我が妃よ……」


「どうしたんですか?陛下。」


「フェルゼリファ王女の接待に体力を根こそぎ奪われたようだ……だから我が妃で体力を回復したい……」


「私にそんな力ありませんよ?」


「だめ?」


目に涙を貯めて、ウィルフルが上目遣いにシェレネを見上げます。

あ、ちなみにウィルフルの方が30cmくらい背が高いですよ?


「……だめでは…ないですけど…」


この後ウィルフルはシェレネとイチャイチャし続けました(笑)

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