第9話



------ガラガラッ


うわっ、すっげぇ視線だなぁ。こえええええ。


「おっす!おはよう親友!」


「お、おはよう。すっげぇいつも以上にみんなからの視線が痛い...」


まあ、確実に昨日のあれだろうな。あの人はなんであんなに積極的だったのだろうか?分からないなぁ。でもなぁ、どっかで見たことあるようなないような...


「おい隼斗、今日の放課後少し時間貰えないか?」


「えー、遊びに行くのはやだよ〜」


昨日のことで頭がいっぱいいっぱいなんだよなぁ。


------なんであの犯罪者が。おいこら聞こえるぞ。クスクス


「なんか、嫌な噂になってんなぁ。」


「そーみたいだな。」


「弁解する気はねぇのかよ?」


んなことして何になる。元々コイツらは...


------ガラガラッ


「よーし、ホームルーム始めっぞー!きりーつ!れい!おはよーう!!」


「「「おはようございます!」」」


「そんでだ、今日はなんか良くない噂が流れてるみたいでね?如月をバカにしたような発言をしてる生徒がいると聞いたんだが誰か知らないか?」


珍しく不機嫌な顔をする先生。黙りこくる生徒達。


「まあいい。如月、加藤。お前ら放課後職員室に来い。話がある。」


------「弥生が言ってた話ってこれか?」


「そゆこと!」




----------放課後----------


「失礼します。1年C組の如月と加藤です。睦月先生はいらっしゃいますか?」


「おうお前ら、今から第1講義室に行く。そこで話をするから付いてこい。」


そう言った先生はスタスタ歩いていった。


「そういえば如月、私が言った頼み事はこなしてくれたか?」


「あ、あのー...少々言い難いのですが...。」


先生から真っ黒なオーラが!?!?


「私言ったよなぁ?頼み事を聞いて、それをこなす前提で屋上の鍵を渡すと?」


「ごめんなさい...!」


やべぇってこの人超やべぇよ!!


「隼斗〜、この人怖くないからすっぽかしちゃおうよ〜!」


やめろ、悪魔のリトル隼斗。。。


「こらこら!約束は守るものだぞ!ねっ?」


天使のリトル隼斗はええ子やぁ...


「お前なにぶつぶつ言ってんだキモイぞ。」


うるさいやい。





ん?






ちょっとまて。

目的地に着いた俺は目の前にいた人物に言葉を失った。そこにいたのは




「うふふ、こんにちは!如月隼斗くん!」




------昨日告白してきた学園のアイドルだった。




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