第1020話 天才妖魔召士、エイジの実力
『
「ふ、ふふっ……!」
キネツグは震える足を誤魔化すように、右手に持つ二枚の『式札』をエイジに確認させるようにチラつかせると、意識をそちらに割かせようと更にハッタリの言葉を出す。
「残念だったなエイジ殿!! こちらの手筈は完全に整った『
「何?」
キネツグ達に攻撃を仕掛けようとしていたエイジだったが、そのキネツグの言葉を訝し気に睨みつけながら足を止めた。
「ククッ! まずはランク『5』の鬼人『
キネツグの言葉はハッタリで鬼人の妖魔なのは間違いはないが、その実態はランク『4.5』であり、そしてこちらの『
既に先に使役してキネツグを守るように指示を出している『
しかしそう思った直後、足を止めていたエイジは警戒心を強めるどころか、逆に警戒心を解いたかのように真っすぐにキネツグに向かってくる。
キネツグは切り札である『
「くっ! 早く卓鬼にも『
ボンッという音と共に、彼の持ち得る『式』で最強の妖魔ランク『4.5』である鬼人の『
しかし無表情のままどんどんとキネツグに迫ってきていたエイジが、キネツグの『
この結界は『
たとえエイジであってもこの『結界』の解除をするよりも先に『
更には保険として、先に『
(よ、よし! あと少しで本当に、ランク『5.5』相当に達する『式』の完成だ!)
先程の彼のブラフでもう少し余裕を持って『
何せ守りの要である結界に戦力値が3000億近くの『
魔力が残り少ないキネツグであってもこの完璧な状況であれば、チアキが他の奴らを片付けるまでの間くらいならば、十分に持たせる事は容易いだろう。
そこまで考えていたキネツグは、ニヤリと笑いながら最後の『
そしてエイジは
次の瞬間、目の前に居た守りを指示した『
『
「小生の前で『
そして『
――
「!?」
人型の鬼人『
「ひっ、ひぃっ!!」
『最上位妖魔召士』であるエイジの本気の『
「『
「はわっ……、はわわわっ!!」
何を怒っているのか理由が分からないキネツグは、ここまで激昂しているエイジを過去にこれまで一度も見た事がなかった為に、驚きと恐怖でパニックになりながら、動かない手足も相まって脂汗を大量に流しながら、カチカチと歯を鳴らしながら怯える。
「つまらぬ妄言を吐いて小生をここまで怒らせた罪は重い。お主から『
「へっ、へぁ……!?」
怒りに打ち震えるエイジにそう告げられて、何をされるか分からないキネツグは、素っ頓狂な声をあげる。
――僧全捉術、『
そして遂にエイジは数ある『
次の瞬間『キネツグ』は自身の身体から魔力がエイジによって、吸い上げられていく感覚を覚え始めると、最後には『
「辛く険しい道のりになるだろうが、お主はまだまだ十分に若い。やり直しは十分に利くだろう。今度は間違った道を進まぬように精進するがよい」
青い目をしていたエイジがそう告げると同時『
「そして鬼人の妖魔よ。お前はもう自由だ、好きに生きるがよい」
そして最後にエイジは『
……
……
……
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