第820話 妖魔召士の相違点
ヌーにタクシンの後を追わせた後『
「話せそうなら詳しく話してくれぬか? ここには我しか居らぬ」
ソフィの言葉に少しの間があったが、やがて『
「分かった……。まずさっきの男はね、私たち『妖魔』を従わせて戦わせる『
小声でぼそぼそと呟くような声で『動忍鬼』は遂に喋り始めたのだが、彼女が喋った言葉の中につい最近
「むっ……? 『
サイヨウもまた元の世界では『
目の前に居る動忍鬼と呼ばれる妖魔が、先程の人間に札から使役させられるところをも見ていたし、実際にこうして『
まさかここまで偶然が重なるとは思ってはいなかったが、ソフィは深くは考えずどこまでも縁があるものだと納得するに留まるのだった。
「いえ。全然違う。奴等はそんな立派な人間達じゃない! アイツら人間はね、私達を徐々に狂わせて強制的に従わせる悪魔のような者達よ!」
サイヨウの事を考えていたソフィは、突然の動忍鬼の叫びに近い声に意識を戻された。
「そう言えばお主は我と『
ソフィと戦い始めた時には、今の『
「その通りよ……。あの人間達、つまり『
(
魔族は逆に魔物達に『
ソフィがリラリオの世界で契約を交わした魔物達は、皆あの時のソフィの力量に応じた分の力が増幅されて強くなっていった。しかしこの世界では『
リディアやラルフと戦っていた妖魔達もサイヨウが弱体化させて、修行をつけさせていたのだろうか? ソフィは何故そんな回りくどい力の設定にするのか分からずに眉を寄せながら思案を続ける。
――しかしそこで再び『
「さっき貴方は『
動忍鬼は遠い目をしながら、過去を思い返して話を続ける。
「でも今の人間達は違うわ。今の『
溜息を吐いた後に一呼吸を置いて『
「人間達は自分達の私欲の為に、我々妖魔達を従える事を目的としているの」
どこか呆れたような表情を浮かべながら『動忍鬼』は、そうソフィに言い放つのだった。
静かな夜の森の中でソフィは『
……
……
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