第8話 ☆文章が膨らまないという悩み

 昨日、公募の作品がようやく1章が終わりまして、予定では全10章だて。ちょっと初めに時間がかかりましたけど、最初が肝心だと思っていたので何とか1つ目の目的はクリアできたのではないかと思います。


 ただ、結構てこずりまして、何をそんなに時間がかかったのかというとですね。もうね、コレ一番の悩みと言っても過言でないのですけど、とにかく文章が膨らまないのです。


 以前、1万字そこそこの短編を規定の10万字に広げた時にも経験したことなんですけど、叩いても伸ばしても話が膨らまないのです。世の中には書き過ぎて文字が規定をオーバーしたなんて方もいて、そういうのは心から羨ましく思います。


 私の場合、元々の癖なのかとにかく話があっさりし過ぎてですね、簡潔であると言えば聞こえはいいですけど、ようするに文章に広がりがないということです。

以前とある小説指南書で読んで印象的だった一文がありましてそれは何かというと……


――「小説とは回りくどく書く作業である」


 なるほどなーと頷きましたね。『主人公が学校に行って授業を受けて帰ってきました(以上!)』それだけじゃ、ドラマは生まれないのです。学校に遅刻して先生に怒られ、好きな人にフラれ、授業中は雲を眺め、時々居眠りをしてでも体育の時間だけは頑張る。帰り道は寄り道してコンビニによって漫画を立ち読みし、家ではゲームに没頭する。こんな風にエピソードを加えていけば何とか膨れて形になります。ずっとこれでいいのだと思ってきました。


 でも、最近それじゃダメだな、と思うようになりまして。なぜかというと、文章量を増やすために無理にエピソードを加えると展開がバタバタとするのです。目まぐるしく居場所が変わって次々とキャラクターが出てきて話がどんどん進んで……何というか読者を置き去りにした作品になってしまうような気がしてきたのです。


 回りくどく書くということの本当の意味。どういうことか自分なりに考えたのですけど。要するに1つ1つの事象を掘り下げて書くということ。インターネットには文章を膨らますコツは五感を活用して書くことだとありました。五感とは視覚、聴覚、味覚、触覚、嗅覚。全てを活用し丁寧に回りくどく書く。そう言うことなのかな、と思うようになりました。しかし、エピソードを追加せずに話を膨らます。これが中々にしんどいです。


 1つの事を丁寧に描写していると同じ言葉を何度も使いたくなりますし、避けるために類語辞典を引く。何かもう執筆自体が勉強です(まあ、何事も勉強だとは思いますが……)。出来ると嬉しいですけど、大変な作業だなと思いながら書いてます。


 特に、書き過ぎて字数がオーバーしてしまう、というタイプの方にお聞きしたいのですけどどうやったら文章って膨らみますか? また、字数が足りなくなるという方は意図的にされている工夫などありますか?

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