第2話久しぶり

 「僕は、あれからボールも触っていない……」


 中学校の大会、一様部員だからベンチにはいた。

 だか出るつもりもないし、出れもしない。

 

 試合が始まった。

 序盤から激しい体のぶつかり合いで、とても熱い試合だった。

 前半は、「一対一」で後半早々にトップの人が怪我をしてしまい、代えが恵太しかいなかった。


 やばいな……


 恵太は試合に出たのはいいけど、昔の事を思い出しボールをまともに蹴る事もできないし、トラップもする事もできない感じだった、その時、光輝が「久しぶり」と恵太にささやいた。

 

 恵太は「……うん」と言った。


 その時久しぶりに話をした。

 でも恵太は、自分がボールを持つとまた光輝が怪我をしてしまうと言う恐怖が、恵太を縛っていた。


 そんな時、小学生時代のチームメイトの内田が話しかけてきた、あの時はすまなかったその瞬間頭の中が真っ白になった。そのまま試合中のコートの真ん中に、ぽつんと立ったまま泣いていた。

 試合はもちろん負けたが、それから恵太は練習にくる様になった。


 もとチームメイトもいる中、急に来た恵太に驚いている光輝。


 光輝は恵太に「久しぶり」と伝えた。


 それから恵太は、チームメイトととも仲良くなりサッカーを楽しくなる様になった。

 でも恵太は、ずば抜けた才能ですぐスタメンをとってしまった。


 恵太と交代して、スタメンから外されたのが内田だった。


 「なんで俺が外されなきゃいけないんだよ」

 「なんでだよ……」


 また練習すればいいだろ!

一緒に練習やろ


 どうせ練習したって無駄だ……


 「気持ちはわかる」


 はぁ? わかる?

わかるわけないだろ!

才能はプロ並み、練習しなくてもスタメンとれて、このままいけば推薦きてサッカー選手になれるやつに気持ちがわかるわけないだろ。

 

 「才能は全くない……」

上には上がいるんだよ

俺はサッカー選手になるつもりはない。

練習すれば上手くなる!


 「なんでだよ……」

 練習なんてしてもプロにはなれねぇよ。

 

 でもスタメンは取れるだろ!

一緒に大会でよ!


 そして内田は、それから休む事なく必死に練習をしていた。

 

 恵太が、スタメンになってからの初の試合チーム全体でボールを持ち見事恵太は「久しぶり」に点を決めた。

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