第11話 ヒノキ棒の勇者




夜半から開始した人面樹の群れとの戦闘






フェリの攪乱魔法やら

森に仕掛けた罠やらで目をくらませ

ユシアの斧でガンガン敵を削る。



だが、1名に対して多勢に無勢

斧がぶっ壊れた時は、ユシアも死を覚悟したが、

相手も何匹も犠牲になったことで恐怖を感じたようで、寸での所で退却していった。



(危な・・・)







$$$








朝、街道沿いの草むらで眠りこけていたが目が醒める。

湧き水でのどを潤し、食料を少しだけ食べる。



斧は・・・



金属の刃が取れて、タダの棒になってしまった。

(これ、魔獣に遭遇したら死ぬな)




「大丈夫よ!ユシア」




後ろからフェリの声

何が大丈夫なんだろう




「棒だって、立派な武器だもの」




先代の勇者も

王から任命されて旅立った頃は『ヒノキ棒』を装備していたって書かれているわ




「・・・」




疑いの眼差しをフェリに向ける。


「ホントよ、ほらココの記述!」


本を見せてくるフェリ




「そんな部分まで、『一緒だ』なんて『運命』を感じるわねー、同じ勇者として、ね、ね」





あーそう つなげるのかー




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