能力

「仲間の能力とリンクする能力です。」  

「どうしました?晃さん。」

「…なんだって?」

「だから仲間の…」

「それはもう分かったって仲間ってなんだ?

あんたが用意してくれんのか?」

「なわけないでしょ‼︎ あんたが自分で作るのよ。」

「は?」「?」


「無理に決まってんでだろ!!!

元の世界でも友達1人も作れなかったんだぞ!!

会話したっていっても家族かコメント欄とかでしか人と触れ合ってない2次元大好き人間のヲタクに友達どころか仲間なんか作れるわけねぇだろ!!

却下だ却下!!能力変更を断固要求する!」

「無理に決まってんでしょ!能力はあんたが元いた世界からこっちにくるときになんらかの力によって授けられるものなの!!

私たち異世界人案内人はそれをあんた達に教えるのが役目なんだから能力変更は職業管轄外よ!」とサッチが同じ勢いで言い返してきた。


おそらく本当に能力は変更できないのだろう、、


それにしても酷すぎる!厨二病ぼっちに対して作れもしない仲間を要求してきた能力だなんてひどいよ!!

さっきまでの期待を返してくれ!!

このままじゃスローライフまっしぐらだよ!!


心の中でうなだれているとサッチが慰めのつもりか本心か知らないが

「この能力は今まで見てきた能力を見ても上位に匹敵する能力だよ。だってそうでしょ?

大体の人間は1人一つの能力なのに対してあんたは1人で複数の能力を併用できるということよ。

こんなチート能力、ぼっちのあんただから与えられたのね。感謝しなさい!!まぁ頑張って仲間作りな!!ぷふふ。」と最後に嘲笑を加えながら会話してくるサッチを殴るのをグッとこらえてこの状況をポジティブにとらえることにした。


「わかった!こっちはもう質問はねぇ。

これからはどうしたら良いんだ?」

「あなたを始まりの場所エリアAへ転送します。」

「そうかいろいろありがとなニッチ、サッチまた会おう!」

「ではご武運を。」

「頑張れ!あきら!!」

転送開始

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