異世界統一するにはぼっちを捨てざるを得ないのだが
俺の名前は東條晃。
高校2年の一学期最終日に仮病で早退した帰り、郵便物の異質な手紙を開けるとあら不思議、目の前が光りだし、次の瞬間には訳のわからない場所立っており目の前には女の子がいた。(○ナン風)
―――――――――
2人は短髪ショートの顔が全く同じの女の子だった。恐らく双子であろう。
「はじめまして東條晃さん!私は異世界人案内人のニッチと申します。」
「お・は・つ・め!ヲタ厨ぼっちのあきらちゃん。わからないことがあったらなんでも聞いてね!」
「すいません。こちら私の姉の異世界人案内人リーダーサッチと言います。」
「ニッチはいつもお堅いんだ!だからお胸も包丁を防げるまな板なんだ。」
ドカンッッ
この部屋中に響きわたるげんこつがサッチの頭の上に落ちた。
○レヨンしんちゃんにでてくるような見事なタンコブができた頭のままのサッチを無視し、ニッチが話しはじめる。
「申し訳ございません。この無礼者の姉さんは私がしつけしておきますので。」
「妹の分際でなんなのだ!!激おこぷんぷん丸だぞ!あっ、ちなみに2人の名前を合わせるとにっちもさっちもになるのだ。気づいたかな晃くん?」
どうでもいい疑問をぶつけてくるサッチを見るとキラキラな目でこちらをみてくるので仕方なく気づかないフリをした。
「あ?ほんとだわ、気づかなかったなぁ(棒)。」
「そうじゃろ、そうじゃろ。」
「お気遣いどうも。」
このように俺はぼっちではあったがコミュ障ではない!
なんなら人より空気も読めるし気も使える。
なんせ好きな子と話す妄想をしていたり画面の前で受け答えしていたからな!!
そこらのぼっちとは訳が違う!ただ話が合わず除け者にされていただけだ!
しかし、こうも姉妹で違うのか、やはりどの世界でも下の子の方がしっかりしているものなのだな…
ん?世界?そうだここはどこだ?
「あのー、ここってやっぱり異世界なんですか?」
「なんで姉である私に聞かないのだ。」
「はい。ここはあなたが今迄いた世界とは異なる世界、つまりあなたの世界でいう異世界です。」
やはりな!この漫画のような展開に驚きながらもウキウキしていたのは俺が厨二病だからだろう。
また、最近の漫画は何かあればやれ転生だ、転移だ、してくるので俺にも起こるのではないかと思っていたのだ。
どうせ元の世界にいてもいいことないのならこのまま異世界でゆっくり過ごすのも良いだろう。
それこそスライム倒しながら300年過ごすのもよしだな!などと考えていたらまたもニッチが言った。
「貴方は向こうの世界では死体となっています。手紙を開けたときに光は感じましたか?」
「あぁ。」
「あの光は貴方を焼死体に変えているでしょう。」
「え?そんなやばい光だったの⁉︎」
俺の驚きを無視しながらニッチが話を続ける。
「この世界に転移してきた人たちにはある共通点があります。それは元の生活に満足いっていない人たちです。その不満をこの世界にぶつけてもらおうというものです。
この世界は今いくつもの王が全ての国を一つの国に統一しようと躍起になりながら何百年も均衡を保っているのです。その状況をかえるために貴方達異世界人を転生させているのです。
なぜなら、あなた方異世界人は元の世界からこの世界に渡るときに能力を渡されるのです。
そうして特殊な能力者であるあなた達異世界人をいくつもの国の王達は躍起になって捕まえようとしているのです。
あなたにはこの世界で何をしてもらっても構いません。
自分で国を作って天下統一を目指すもよし。
どこかの国に属してその王を天下人にするもよし。
自由気ままに生きるもよし何をされても自由です。ただし、これだけは覚えていてください国の王達はあなた達異世界人を常々狙っているということです。」
「ニッチの説明はいつも面白くないのだどうせアキラが知りたいのは自分の能力についでだろ?」と確信をついてくるサッチにドキッとした。確かにそうだ。
この世界の話も興味はあったが、厨二病の俺に関してはそんなことよりも自分の能力が気になるに決まっている。
やはりおちゃらけた性格のほうが確信をついてくるな!とおてんばなサッチのことを感心しつつ早く教えてほしいと目でニッチに伝えた。
この世界では能力が全てであろう。その能力で敵や難題プログラムを攻略していく。
つまり、能力は情報と同じくらいの最強の手札ということだ。
俺は頭の中でたくさんの予想をした。
そして決心つけて聞いてみた。
「ニッチ、俺の能力はなんだ?」
「だからなぜ私にきかないのだーーー!!」
とサッチが怒っている。
「能力を異世界人に伝えることができるのは異世界人案内人のリーダーであるサッチにしかできないのだ。」と得意そうなサッチに少しイラっとしたがそのことをグッと抑え優しい笑顔でサッチに聞いた。
「じゃあサッチ俺の能力はなんなんだ?勿体ぶらないで教えてくれ?」
「なんなのだそのいやらしく私の体を舐め回すような目は。」と絶妙に引いていた。
「仕方ないだろ前の世界では女の子と話したのなんかお母さんか妹か二次元の女の子ぐらいだ。」
「最後のは現実でもないではないか。まぁ良い。では発表しようあきらの能力は
デレデレデレデレーデン 答えはCMの後で!!」
「それだよそれ!それがいま若者がYouTubeに移行しちゃう原因の一つだよ。いいところでCMなのよTVわ!!
見る気失せるの!!せめて5秒スキップさせてよ!!
なんでできないんだよ!チャンネル変えちゃうよ?
しかも最近YouTubeの広告も漫画みたいなのが多くてうざいのよ、あれ見ちゃうのよ…
おっといけないTVとYouTubeへの愚痴を言ってしまった。おまえのせるのうめぇーな。」
「なんにものせてないのだけれど。」
そんなことはどうでも良いんだ早く能力を教えてくれー!
「わかったよ!」
ねぇ?なんでこいつ心読んでんの?
「あなたの能力は
仲間の能力とリンクする能力です。」
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