第6話拷問マニア

俺は目を覚ました。目を覚ますと俺とエリスは同じ牢獄に入れられていた。


しかし、すぐにエリスとは別々になった。エリスは性奴隷として売られる。


エリスは食事や美容を良くして、身綺麗にして価値をあげ、売られる様だ。


俺にはすぐに買い手がついた。


俺を買ったのは貴族の娘だった。


「パパ! 私、この子がいい!!」


「この男が気に入ったのかい。大事にするんだよ」


「うん。当たり前じゃない。大事に扱うわ」


貴族の娘は綺麗な少女だった。


15、6才位だろうか? 気品と美しさと幼さが混ざった公貴な存在。


俺は少し安堵した。予想していた様な惨めな扱いはないのではないか?


そう思った俺は、まだ、世の中を知らなさすぎた。


「あなた、お名前は?」


「俺はレオン」


「私はリリー。これからよろしくね」


「よろしくお願いします。ところで、俺は何をすればいいのですか? その、俺は奴隷になったばかりで、良くわからなくて」


「あなたは今日から私の家で働いてもらうわ。でも、私はあなたを奴隷だなんて思わないわ。私、時々あなた達の様な奴隷を買って、この家で、働いてもらっているの。大丈夫よ。誰でもできる仕事があるだけよ」


「あ、ありがとうございます」


俺は涙が少し浮かんだ。てっきり酷い扱いを受けると思っていた。


俺は運がいいのか?


エリスはどうなるのだろう?


流石にエリスまでとは言えなかった。


自分の身分は奴隷の刻印が物語っていた。


☆☆☆


リリーの家に連れて行かれて、夜になって、貴族の娘、リリーの正体がわかった。


夕食を取ると何故か激しい眠気に襲われた。


気がつくとそこは拷問部屋だった。


そして、リリーがいた。


リリーの正体は拷問マニアだった。


『痛い、痛い』


『助けて、助けて』


周りからはまるで亡者の叫びの様な声が聞こえる。


いや、亡者では無い、彼らはリリーの犠牲者だ。


リリーは信じられない位残酷な拷問を彼らに加えていた。


指の爪を剥がされるもの、指を折られるもの、鞭で打たれるもの。


そして、目の前で美しい女性が吊るされ、手を切断されていた。


『ギコギコギコギコ』


「ああ、あ、あ、ああああああああああああああああああああ」


激しい女性の叫び声が響きわたる。


「お願いします! 助けてください! 何でもします!」


女性の懇願する声が、か弱く聞こえる。


誰も一言も発し無い。


何が行われているのか?


リリーは美しい女性を解体する気だ。


時折、リリーはヒールの魔法を使い、その女性が死んでしまわ無い様にしている。


1つ目の手が切断され、2つ目の手が切断されていく、そして次は美しい脚が切断されていった。


「あ、あ、あ、 ぎゃあああああああああああああああああああ」


最後に女性の首が切断された。


沈黙が牢獄を襲う。


「ソ、ソアラ、ソアラ、ソアラ―!!!」


誰かが、叫ぶ、あの女性の名前だろうか?


それは愛しい人を失った人の悲しみの声だった。


女性には奴隷の烙印が押されていた。


だか、本物に相応の罪を彼女がおかしていたんだろか?


現に何も罪をおかしていない俺がここにいる。


そもそも、底辺の奴隷であっても無意味に殺害などしていいものでは無い。


この国の法では奴隷にも最低限の人権を認めている。


そして、リリーは自慰を始めた。


「もう駄目。私たまんない」


リリーは異常者だろう。


他人を切り刻む事で最大の性的な快楽を得る。

  

そして、俺の順番が来た。


俺は左の指の骨を全て折られた。


「あ、あ、ああああああああああ」


牢獄には俺の叫び声がこだました。


「これ何だかわかる?」


リリーは高バサミを俺に見せた。


リリーの顔に残虐な笑などない。


本物の美しい笑顔を、俺に向け、俺にそれを見せた。


彼女が何をするのかすぐにわかった。


俺の左指は全てハサミで切り落とされた。


気絶する程の激痛が走ったが、リリーは気絶させてくれなかった。


回復魔法で回復されて、何度も何度も気絶と覚醒を繰り返した。

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