第2話
泣き止んだ少年は、
「こんにちは
神田由紀さん、御影聡さん」
「聡、お知り合い?」
「いんやー?」
「僕は、君たちの世界でいう神様です」
「へぇー」
「それで?」
興味なさ気にゲームをやりながら相槌をうつ二人を見て
涙を堪えながら説明を続ける
「グスン…
今回君達を呼んだのは
君達がイレギュラーで世界からはじき出されてしまったからだ」
「…スピー」
「それで?イレギュラーって?」
聡の膝を枕にして寝始めた由紀を見て
話を聞く体制に入る聡
「どうして、急に話を聞く気になったの?
僕が言うのもなんだけど、怪しいじゃない」
「由紀は、危険な奴の前で寝る事は絶対にない
由紀が寝たという事はお前が俺達に害は与えないって事だ
それに、この状況を考えたら
嘘じゃないのはわかるしな」
これが、由紀の寝顔を撮りながら鼻血を出していなければかなりキマっていただろう…
「それじゃあ、気を取り直して
まず、君達はある勇者召喚に巻き込まれた
勇者召喚の魔法陣は、君達を巻き込み発動した
その時に勇者は、世界にちゃんと召喚されたが
イレギュラーな君達は世界から弾き出され
輪廻からも外れた
そこで僕が君達を此処へ呼んだんだ」
「なんとなくわかったけど
俺達を呼んでどうしたいの?」
「今回の事は、僕の部下がやらかした事
部下の後始末は上司がしなきゃでしょ?
元の世界には戻してあげられないけれど
他の僕が持ってる世界には転生させてあげられる
勿論、色んなオプションもつけるよ?」
「ちょっと、ホワイトボードとペン準備してもらえる?」
言われた通り神様はホワイトボードとペンを準備した
聡は由紀を起こして、神から聞いたことを
かみくだいてかみくだいて教えた
「とりあえず、転生するのか
オプションって?」
「君達に転生してもらうのは
魔法が主流の世界
だから、魔力とかのオプションかな
希望があれば出来る範囲で叶えるよ?」
ん?ってことは!?
「ポテト…!」
「あー、ポテトをいつでも無限に魔力を使わずに製造できる魔法が欲しいらしい」
由紀の言葉を通訳して、神に伝えた
パチンっ
自称神が指を鳴らすとフワリと由紀の周りを光が包んだ
「これで、ポテトの件は叶えておいたよ?
他にはある?」
「とりあえず最強にしといてくれ
あ、あと、転生って赤ちゃんからか?」
「それがいいならそうするけど…
由紀ちゃんは嫌みたいだから辞めとこうか
君達の魔力とかは、あちらの世界に行けば覚醒するよ
それじゃあ、いい人生をっ…!」
神様が合掌すると光が溢れて二人は意識を失った
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