第2話 西條明日香の勉強

 そんな私でも学生という本業がある限りは、何が何でもやらねばならない故に嫌でもやらなければならない事がある。それは課題と勉強とレポートであった。私は課題なんてどうせすぐに終わると思い込んだら最後で、案外時間が掛かって気が付けばもう下校時刻という事も多々ある。しかしレポートや課題はどれに関しても提出期限というものがあって、大概の先生はもちろん期限を過ぎたら受け取ってくれないもしくは少し待ってくれるけどその代わり評価は下げるといった措置もとってくれる。私西條明日香の場合は評価が下がるくらいなら、それを少しでも防ぐ為に先生と仲良くなる方法を取っている。手段としては私の好きなアニメを授業後に語りだして親近感を深めようとして、最後の最後に思い出したかのように「今秋まで待ってくれませんか?」等と交渉して粘り勝ちするというもの。実際この効果は私の場合は成功していて、今現在大学内において仲の良い先生方は多くいる。


 課題といっても何もかも参考文献を基に作成すれば良いって訳ではない。自分の主張や意見を取り入れて、その意見にあった資料という名のサイトのホームページのリンクを最後の方に参考文献として張り付けるというのをしている。レポートを作成するにしても課題をこなすにしても、最終的に必須となってくるのは参考文献なのでしっかりとリンクは確保しておかねばならない。とはいえ私西條明日香が大学1年の頃は、レポートの作り方が未だに分からず提出期限ギリギリで完成し提出した際に先生から呼び出されて「個々の主張は何を根拠に書き出したんですか?」と聞かれ、私は迷う事無く「サイトから参考にして参考文献として活用しましたが、何か問題でもありましたか?」と反論したのだがどうやらその時は私自身がリンクを張っていなかったのが問題だったようで、次の日までに再提出という仕打ちを受けた事があった。それ以来私は当たり前だがリンクを張るようになった。


 家に帰れば私の癒しの空間である自室に行って速攻でその日の復習に取り組み、課題も消費する日々に追われていた。そんな時の唯一の癒しがアニソンを聞きながら勉強する事や、パソコンを通して大好きなイベントのDVDを再生しながら勉強する事が私の中では本当に癒しの時間だった。本来ならば静かな環境でやった方が効率も上がるというが、そんな事よりもアニソンがメインだと自分の思考は語る。例え課題の締め切りが間近でも、提出期限に余裕があってもきっちりと課題をこなしておかないと後々の大学生活に支障が出るのが目に見えていた。復習をする時だってまずはその日の授業のノート(ルーズリーフ)を見直して、自分が分からなかった所や疑問に思った事は予め授業内で分かりやすいようにしてあったので、そこだけを重点的にこなしていた。勿論ただ普通に書き残すのではなく、先生の隙を見て好きなキャラのデフォルメイラストを描いて吹き出しを描いて、ちょっとしたコメントを書けば後で見た時にまるでそのキャラが教えてくれる様な感覚になれるのでこれもこれで便利である。


 勉強方法や復習のやり方は人それぞれだろうが、私西條明日香の場合は教科毎に復習ノート(ルーズリーフ)を分けている。何故ならば例えば同じ所に多くの教科の復習を書いたとしたら、見直した時にごちゃごちゃになってしまって頭の中に入ってこないが故にそれこそ作業効率や理解が深まらないのである。なので私は自分に出来る事として、教科毎のルーズリーフは選別している。


 結局これらは私の場合だから、皆からしたら当てはまるか分からないけれど参考になったら嬉しいなと西條明日香は思った。

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