第7話 強化協力
マンモスの狩猟というのは、数でゴリ押しするという意味合いである。
それを考えて、彼に頼んだのだが…
2人じゃ結局は同じだ。
僕はまた無謀な事を考えているのかもしれない。昔も今も。
でも、逃げやしない。決して二度と。
「なぁ手伝ってくれないかな?」
僕は彼を呼び込んだ。すると彼は呼応し、こっちに魔法を準備した。
(何を?)
「身体強化!」
そう叫ぶと、少し僕の身体が軽くなった気がした。でも、予想外だった、彼が他人に強化魔法を使えるなんて。意外と秀才なのかもしれないね。まぁ僕には関係ないさ。劣等生である僕には。
「ありがとう。すぐに苦しみから解放してやる。」
僕の宣言に彼はコクリと頷いた。僕は生粋の自由人なんだよ。束縛とか投獄とかは嫌いだからね。
暫く巨体の男を見つめていると、
「危ないなぁ…野球の硬球を投げるなんて。」
横から結構速めの野球ボールが飛んで来た。
僕はそれを素手でキャッチして、投げ返した。さっきの身体強化のおかげか、球が少し速くなっているようだ。
「ゴフッ!」
顔面に直撃し、暫くビクついた後に倒れ込んだ。
これで雑魚は巨体の男…ケーキの苺だけになった。
身体強化の効果はまだ少し続くようだ。
(5分程度か…現実的に見て僕はハイスピードバトル的な事はできないからな〜…)
僕は少し考え込んでいた。巨体の男の釘バットに気付かずに。
「死ねや!」
掛け声のおかげで何とか避けた。一瞬死ぬかと。
「物騒な事は避けたいんだよ?君にはその気は無さそうだけど。」
僕は彼らに説得は通じない事ぐらい百も承知だけど、煽りで命中率を下げて気絶させるという出来るだけ穏便な戦いくらいは出来る。
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