第5話 公衆トイレ
事件…それは突然と発生し、何らかの困惑と、何らかの関係を生み出す。
僕はその事件に巻き込まれたのだ。それから数奇なる関係が始まっていったのかもしれない。
「うっ…!急に尿意が…」
『便意じゃないのか?』
「尿意っつってんだろ⁉︎」
僕は帰り道に公衆トイレがある事を思い出すと、そこにダッシュで駆け込んでいったのさ。
ま、それからがこの話の本編。
「おい!圧かけて仕入れる側が何でびびって逃げてんだよ?」
「す、すいません。いきなり雰囲気が変わったもんでして…」
「口答えすんな人間の屑が!」
「ひぃいィ…、す、いません…ッ…」
修羅場が公衆便所のある公園にて繰り広げられていた。図書室で尻尾巻いて逃げた情けないリーダーに対してガタイの良い男3人、首輪に繋がれた男、チンピラ共が喧嘩を仕掛けているようだった。
「ちょ…あれ拙くね?」
『ああ。確かにリンチ…って物だな。』
どう見ても一方的にやられていた。取り敢えず尿意が限界を来ていたので、用を済ませてやめさせることにした。
「おい!みっともないと思わないのか?」
僕がそう投げ掛けると、向こうのチンピラ共が眉間に皺寄せ睨んできた。
「関係ねぇ奴が横槍入れんじゃねぇよ。」
「お前もボコされてぇのか⁈」
「オメェに何が出来るんだよ?」
狙い通り三下共は絡んできた。
「待て。」
チンピラのリーダーらしいガタイの良い男が制止した。
「すぐに叩き潰す姿勢は良いのだが、ただ突っ込むんじゃなくて戦略を立ててから潰滅させないと勝てる相手じゃねぇぞ?」
「勝った後に十分後悔して貰わねぇと気がすまねぇ。少なくとも磔刑にできるぐらいの外傷に抑えてくれ。」
チンピラ共に指示をする。こいつぁ予想外だなぁ…
僕は少しピンチ…危険を感じた。いや、少しに留まらずかなりなのかもしれない。
「案ずるな。直ぐにハリツケにしてやる。」
不敵な笑みを浮かべられた。
「見縊らないでくれよ。」
かなり侮られているのかもしれない。まぁ、買い被られるよりかはマシだと思うがねぇ。
「は〜っはは!面白いな。」
そう言って決行の合図をチンピラにした。
チンピラは「Yes sir.」と声を上げた。
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