悪魔との契約03
私『艱難辛苦の末に、ようやく悪魔を呼び出す事に成功したぞ! おお、なんと怖ろしい顔貌であることか!』
悪魔『願いを叶えてやろう。ただし、お前の一番大切なものと引き換えに』
私『世の中、金が全てだ! 金さえあれば、世は事もなし、万事がうまくゆくのだ。溢れんばかりの金をくれ!』
悪魔『ここに契約は成立した』
悪魔は気味の悪い笑みをその顔にはりつけると、おぼろに消えてしまった。だがどうやら、願いは成就したらしいことがわかる。
視界を覆い尽くすほどの、金!金!金!
私『大金もちだ、やったぜ!!』
しかし。
瞬きの刹那に、大金は、朧のようにかき消えしまい、後には1枚のメモ書きだけが残った。
そこには、こう書いてあった。
『お前の1番大切なものはいただいたぞ』
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