終の巻 『二天一龍』
【終の巻】
アタシの使う二天一流とは、これすなわち『二天一龍』。
この世界の
つまりアタシがその龍ってこと!
言わせんなよ、ちょお恥ずかしいじゃん!
羞恥プレイか!
まぁつまりは――、
「思いあがるなよ
なーんてね!
なーんてね!
はいはい、こーゆー堅っくるしいのはナシナシ!
趣味じゃないし、なにより楽しくないもんね!
「じゃあもう、そろそろ終わりにしよっか。アタシに本気を出させたんだから誇っていいよ。うん、ほんと楽しめたよ、
いまや天
「きぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇいいいいっっっっ!!!!」
今までで最速となる
「じゃあね、ばいばい――」
一刀のもとに
「武蔵……みご……と……な、り……」
最後にそう言い残して事切れた
それと前後して、荒れ狂う龍が再びアタシの中で眠りについてゆく――。
「悪いけど、感傷とか感慨って気持ちはないんだ」
アタシはどこまでもそういう人間だった。
アタシは、アタシが最強であることにしか興味がないから。
負けたやつのことなんかイチイチ覚えていても無意味だから。
――でも、ちょっとだけ頭の片隅で覚えておいてもいいかなってくらいには、楽しい戦いだったかな。
「さーてと、決闘も無事終わったし、本土に帰ってお茶でもしよっと。新作のお団子もう出てるのかな? 楽しみ~」
まぁそういうわけでして。
アタシ宮本武蔵はガンリュー島(漢字むずい)の決闘で
晴れて、名実ともに「日本一の剣豪」となったのだった。
ちゃんちゃん。
現代語訳「巌流島の決闘」――完。
温かい応援ありがとうございました!(*'ω'*)
アタシ宮本武蔵! 今からガンリュー島で佐々木小次郎と決闘するんだけど…… マナシロカナタ✨2巻発売✨子犬を助けた~ @kanatan37
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