第2話 告白。そして…

「はあああああああああああああああああああああああああああああ!?」

綺沙はとんでもない程の大声で叫んだ。


「うるせえ。声大きすぎだわ」

「ああ、すまん。」

「でもそんぐらい驚くのも無理ないな」

「まあ俺の声も大きすぎたわ」


「てかよぉ、誰から告られたんだ?」

綺沙はそう聞いた。

「同じクラスの遠藤さんだ」

佐伯はなんの抵抗もなくそう答えた。

「ああ、遠藤さんか。あの人可愛いってクラスの男子連中から言われてるよな」

「知ってる。確かに遠藤さんは可愛いと思う」

佐伯も肯定した。

「じゃあ付き合っちまえばいいんじゃねえのか?」

「いや、そんな簡単に決めていい事じゃねえと思う」

佐伯は綺沙の案を否定した。

「じゃあどうすんの?」

「とりあえず返事は明日にするって返しとく。」

「まあそれが無難だな」

こうして告白の返事は明日行うことになった。


翌日。昼休み


「じゃあ行ってくるわ。」

「ああ。頑張れよ」

綺沙はそう言って佐伯を送り出した。

「ちょっとまってくれ。」

「なんだ?綺沙」

「俺の事考えて振ったりしなくていいからな。

自分の意思で答えてこいよ。」

綺沙は佐伯にそう言った。

「ああ。わかってるよ」

佐伯はそう答えながら親指を立てた。



10分後…


「おお佐伯、おかえり」

「ただいま」

2人はそう挨拶を交わした。

「で、返事はどうしたんだ?」

綺沙は今一番気になっているであろうことを聞いた。

「遠藤さんには申し訳ないけど、断ったよ。」

佐伯は取り繕うことなくそう言った。

「は?」

予想していなかった答えに綺沙は間抜けな声を出した。


「何度も言わせないでくれ。遠藤さんには申し訳ないけど俺は告白を断ったんだよ。」

佐伯はもう一度綺沙に言った。


「はあああああああああああああああああああああああああああああ!?」

綺沙はまたしてもありえない程の大声で叫んだ。

「お前うるせえよ!」

「しるかよ!なんで断ったんだよ!」

「おい落ち着けって。」

「落ち着いていられるかよ!普通ありえないだろぉ?」

綺沙は佐伯に詰め寄る。


「まあなんで断ったかって言うとな…」





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