第18話 Sクラスの生徒

ラーがあまり話さないのは生徒に知られないためです。


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昨日のラディスの一件でSクラスにはどんな生徒がいるのだろうか?

少し調べてみるか。


「おはようございますラディス。今日は晴れやかな顔ですね。」

「おはようリク君。いつまでもうじうじしてられないからね。」

「そうですとも。ところでSクラスについて少し知りたいのですが。」

「あー、それは見たほうが早いかも。今日食堂に一緒に行こう。」

「はい、僕はマリアの手作り弁当を食べますが。」


つつがなく授業は終了し、お昼休みだ

「マリアとラー、今日は食堂で食べましょう。」

「いいけど、なんか理由あるの?」

「そうなのです。」



「結構人が多いなぁ。」

「でしょ!美味しいんだよ。」

「ところで、どこでSクラスが見れますか?」


ドン!

「おい、何ぶつかってんだよ。」

「移動していない僕にあたった自分の間抜けさを棚に上げて

僕の喧嘩売ってきた!?」

「んだと、てめぇEクラスじゃねえか。俺はAだ。」

「だから?」

「お前が道譲れ。」

「マリア、焼き殺していい(比喩)?」

「ダメ。」

「ご自分の発言が支離滅裂な事承知してます?」

「おい!落ちこぼれが調子に乗んなよ?」

「はて?落ちこぼれ?」

「この学院には、上のクラスには歯向かわない暗黙の了解があんだよ。」

「暗黙の了解?上のクラスにいるアリンコに譲歩するんですか?」

「おまえ、人を煽るのがうまいなぁ。」

青筋を立てている。

「そもそも最も位の高いクラスはEクラスじゃないですか?」

「な訳ねぇだろ。Sだよ!」

「僕がいる時点で一番強いのは1年Eクラスですよ。

そういえば、来週全クラス対抗戦がありましたよね?

そこで一位を取れば、その暗黙の了解とやらを撤回させましょうかね。」

「無理に決まってんだろ!たとえ一年Sクラスでも無理だよ、

全学年なんだから。」

「楽しみにしていてください。」



「よし、みなさん。僕は全クラスに喧嘩を売りました!

ここらで力の差を見せつけてやりましょう!」

しーーーん

「大丈夫ですよ、みなさん自分が思ってる以上の強いですから(焦

もっと自信持ちましょうよ!だって、クラス対抗戦は全員倒せば勝ち

逆に言えば僕1人で勝てるんですよ。」

「確かにそうだな。俺たちにはアレもあるしな。」

「あぁ、アレがあれば勝てる!」

「目に物見せてやりましょうーー!」

「おおおおおおおおおー」

「静かにしろ!席につけ!リーゼロッテ、また貴様か!

このクラスだけ授業は3年と同じなんだぞ。お前のせいだろ。」

「せいだなんて心外な。おかげでしょ、リズさん。」

実は少しおっちょこちょいで可愛いのだ。

「私を名前で呼ぶな!」

「だいぶ打ち解けてきましたね。」

「どこが!。」


一週間後


「今回のクラス対抗戦はトーナメント形式。

ルールは全員を倒す。それだけだ。ちなみに殺しはなしだ。

優勝すれば成績に大きく響く。死ぬ気でやれ。以上だ。」

相変わらず無愛想なリズさん


「ええっと、トーナメント形式か。」

「まずは1年Bクラスよ。リク本当に最初は参戦しないの?」

「まぁ、楽しみにしていてください、くくく。」


「相手はEクラスだ。絶対に負けられないぞ!」

「当たり前だ。」「うんうん。」


「随分舐めてくれてますね。」

「しょうがないんじゃない?私たちのクラスの強さ知らないでしょ。」

「みなさーん、作戦通り行きましょう!制限時間は1分です!」

「はい!」

「すっかり、リーダーじゃない。」

「そうですね。絶対勝ちたいです。

でも僕とマリアの力で勝っても嬉しくないでしょう。

しかし、相手が変わるとそうも言っていられません。

だから最初に見せ場を作ります。」



僕たちはクラスでまとまって闘技場に集まっていると

向こう側から団体が歩いてくる。


その目は等しく僕らを見下している

「おい、Eクラスの雑魚ども精々頑張れよ。

俺らに蹂躙されるのは変わらないけどな。はははははは。」

皆んなが俯く


「おい、Bクラスのゴミども!

お前らが闘技場に立ってられるのは1分だけですよ、

精々頑張って逃げ続けてください。まるでゴキブリのように。

ははははははは!」

Bクラスに向かって僕は暴言を吐く続いてクラスメイトに向かって

「みんなはあんな初級魔法の雑魚に負けるのですか?

家族を周りのみんなを見返してやりましょう。

弱い犬ほどよく吠えるものです。」

「おい、さっきから黙って聞いてりゃあ随分調子乗ってんなぁ。」

「彼らは人間じゃなくなる。犬になるのです。負け犬というね。」

「ぶち殺してやる。」

「可能ならばどうぞ。」


早速喧嘩で始まりを迎えた大会の幕が開いた。






















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