第12話 冒険者として

僕とマリアと狐狼のリーファはラーに乗って

要塞都市ガルダに来た、

とてつもない数の魔物達は知能がある魔物を前衛にゆっくりと

進んでいる、後一時間ほどで戦うことになるだろう。

僕達は将軍のもとに向かった


リーファの案内のもと一際建物へ入っていくと

大きな声で話し合う人たちがいた

「お!この方はまさか?狐狼のリーファ様?今この状況をなんとか出来ますか?」

「いえ、私でもこの数はとても。」


「もう終わりじゃ、お前達は少しでも魔物達を引き止めておくのじゃ。

わしは逃げる。」

「そんな、領主がいなくては士気が下がってしまいます。」

「うるさい、ではこのまま無駄死にしろと言うのか?このわしに?」

なんて生産性のない話をしている?これが領主だと?

「ふざけるな!この都市何十万の命を預かる領主が逃げるだと?

笑わせるのも大概にしろ!無駄死に?

何もせず死ぬのか、戦って死ぬのかは同じではない!

諦めるなど僕が許さない!ですが安心してください、

皆さんこの日輪が来たからには。」

「何だこのガキは?日輪?」

「とんでもなく強い冒険者にいるとは噂程度に聞いていますが?

所詮噂でしょう。」

「リーファさん?みんな全然知らないって。何で?

史上最強じゃないの?」

「まだ、なって一時間だぞ?そんなすぐ情報が回るか。

まだ私の方が有名だろう。」

「締まらないなぁ、まぁ、あいつらを殲滅する作戦を立てましょう。

では、今立てている作戦は?」

「こちらです!」

ばさ!という音と共に地形図が開く

「このように、まず間違いなく我らは押されます。

そこで砦が破壊されたら

街を背に戦うことで戦士の指揮を高めようという作戦です。」

背水はいすいの陣?これを考えたのは誰ですか?」

「私だ!総大将を任命されている。」

「はぁ、領主が馬鹿だと家臣も馬鹿か。」

「なんだと小僧、この作戦以上ものがあると?」

「これだけ醜い背水の陣は見たことがない、猿より酷い。

死んだら韓信に叱責されますよ。

まず、この作戦の欠点はいくらでもありますが、

重大なのはなんだと思いますか?リーファさん?」

「ふむ、背水の陣というのはわからんが、

これだと確かに敵と真正面で戦うならば良いが、

敵は我々より圧倒的に数が多い、つまり横幅も広いだろう。

そうなると二対一などになり苦戦をいられる。」

「そう、それもあります、

しかし一番は敵が我らを抜けた時そのまま都市に侵入を許すという

所です。

この背水の陣は後ろが川など

敵にとっても先に進めない時に使う布陣です。」

「ではどうすれば?」

「まず数はどうにか僕とラーが減らします。

それでもよくて残り十万と言った所でしょう。」

「ふん!一人と犬で九十万だと!その時点で作戦が破綻しておるわ!」

「そんなことない!リクは絶対できるわ、それにラーもいるし、

私は信じるもん!」

「ありがとう、マリア。必ずぼくとラーが大半を減らします。

それでもこの作戦では勝てません。そこで、「奇門遁甲きもんとんこうの陣」です!」

「奇門遁甲の陣?またわけのわからない。」

「いいですか、この陣はこの遁甲盤の八つの門のうち、

死門と呼ばれる一箇所さえ敵が入らなければ、

多少相手が多くとも崩れない陣です。

しかし今回は数が違いすぎる。

これでは相手が必ず死門に突入します。

そこで死門の位置を変え続けるのです。」

「驚いたこんな作戦があるのか?しかし本当に九十万もの大軍を?」

「僕もラーも動けなくなりますけどね。

この作戦に乗ってくれませんか?」

「総大将はこの私だ。悪いがこんな馬鹿な作戦は受けいれられない。」

     火上級魔法<豪炎破壊砲ファイア・アーク・レイ>

「上級魔法一撃で死にかける総大将がなんだって?

もう1発行く行きましょうか?」

「わ、悪かった、わかったからやめてくれ。」

「では今から三十分後に、

それまで皆んなにこの作戦を伝えといて下さい。」

「はっ!」



「リク、本当に大丈夫?」

「あぁ、任せてください、ラーいけますか?

今回ばかりはラーの助けがないと厳しそうです。」

「任せておけ、我とリクが本気を出せば、九割は削れる。」

「よし、行こうか、リーファさん後は任せました。」

魔物の群れがいや、軍がけたたましい音を立てて進んでくる


行きますか!






















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