第10話 鬼に核爆弾

重たい扉を押し開けるとそこには

天から陽の光がさし、木々が生茂る、とても居心地の良い場所がある

そしてその中央で僕を見つめるのは灼熱を彷彿とさせる毛と赤い目を

持った狼が佇んでいる、僕の太陽によって得られた第六感が察した。

         

同類であると


「何しに来た、人間。」

「僕は冒険者、君に会いに来たんだ。君には感じないかい?

僕らは同じ太陽の力がある。」

「確かに、感じる。しかし、我が信じるものは力のみ!

見せてみろ人間。」

「やっぱり戦うか!」

僕は天を仰ぎ力をもらう

「ほう、どこまで出来るか見ものだな。」

 

「くらえ!」   

<黒点こくてん>

漆黒の炎が狼を飲み込むが、

「ぬるいわ、全力を出せ。」

そう黒点は手加減用とまでは言わないが、威力は抑えた魔法である

それは、黒点ですら絶級魔法を凌駕する魔法だからである。

仕方ない<荒れ狂うプロミネンス>

「やったか?」

「本気がこれか?ならば仕方ない」

     <炎のコロナ>とてつもない温度の炎を放ってきた

「これで、相殺出来るか?」

    <天照の荒魂アマテラスのあらみたま>

ドガアアアアアアン!?

僕は吹き飛んだが、何とか相殺できたようだ

「これは死んだな、相手はまだ本気じゃないみたいだし。」


「おい小僧、お前の力を認めてやろう。ついてやってもいいぞ。」

「幻聴が、聞こえる。自分より弱いやつについて行くとか、

アホじゃん。」

「おい、それ我にいってるのか?」

「え!マジ?本気と書いてマジ?」

「それはよくわからないが、いいぞ!ただしお前にはその力について説明

してもらおう、ただの人間がそのような力を使えるはずがないからな。」

「うん、まずは僕の過去からかな・・・・・・・」

そして僕は狼へ僕が前世で幼馴染に裏切られたことや車に轢かれて

死んだこと、太陽神天照に助けられて更に記憶と力をもらってこの世界に転生したことなど、僕のことを全て話す

「というわけなんだ、結局僕はズルで手に入れたような力を、君に

自慢げに振りかざしただけの馬鹿なんだ。」

「何を言っている。お前の努力の賜物だ。相当無理をしたのだろう、

そうでなければ10年かそこらでそこまでその力を使いこなせはしまい。

我は何千年と生き、日々強くなっているのだ。

お前が、どれほど考え、鍛錬したのかが闘いの中で伝わって来た。

誇っていい!お前の力はお前のものだ。」

「はい!」多くの答えは必要ない、もっと強くなる。それだけだ。

「ではえっと、名前ある?」

「ない、誰も我と会話しようとしなかった。

狼とか神狼とか呼ばれてたな。」

「では、ラー、でどうでしょう?

これは違う世界の太陽の神様の名前だよ。」

「ラー、ラーか。気に入った、今日から我はラーだ。」

でもなんでここにいたんだろう?

「我にも分からん、ここからでる気も起きなかった、

もしかすると、お前を、リクを待っていたのかもしれん。」

「そうかもね、でも普通に心読むのやめようね。」

「顔に出てるぞ、お前、考えてること。」

「そんな馬鹿な!僕はいつでもポーカーフェイスなのに。」

「よし、それでは初の外へ行くか。」

僕を背中に乗せてそういった

「頼みました。」



ギルドに来た

「ラーはここで待ってて。」

「こいつら全員殺していいか?じろじろ見るな!」

「絶対やめて、それに今はしょうがないから、

時間が解決してくれるから。」


「おいおい、とんでもないことしでかしたな。で、それは神狼か?」

「はい!相棒です。」

「はぁ、お前さんが1人残ってボスの部屋に入ったというから、

生て帰って来ることだけ祈ってたら、まさか連れて来るとは。

お前さんはとんでもないな。」

「マリア、マリアは無事ですか?」あ!

僕に一目散に向かって抱きついて来る少女

「もう、心配したんだからー、うわああん。」

「マリア、僕は約束通り帰って来ただろ、遅くなってごめんね。」

「許す、生きて帰ってきたから。」

「君を置いて僕だけ逝くような真似は出来ないよ。」

「で、神狼連れて来ちゃったの?」

「そう、相棒のラーだよ。」

「ラーちゃん、ありがとう、それからよろしくね!」

彼女の笑顔はまるで太陽のように眩しいぐらいだ。

守るよ、この笑顔を

「おーおー、ラブラブのとこ申し訳ないが話聞かせてくれや。」

「は、はい。」恥ずかしいなぁ


そして僕はダンジョンでの出来事を話した。

「よし、大体分かった。とりあえず、ラーに独断で人を殺させるな。

誰も勝てないと思うが、国に危険だと判断されれば、

どう出るか俺にも分からん。

それからお前さんにはSSランクをやろうと思ってる。」

「SSランク!?それはなぜ?」

「そりゃあ、間違いなく冒険者全世界最強だからだよ。

だが、俺だけの独断では決められねぇ、だから独断で決めれる奴の所に

行ってこい!」

「それは王都の?」

「そうだの王都にあるギルドだ、そこが全てのギルドを統括している。

そこのギルマスならSSランクも可能だ、招待状を持ってお前の力を見せれば大丈夫だ、どうだ?」

「ありがとうございます。行ってみます!」

そして僕たちは宿への帰路についた


「ラー、ちょっと小さくならない?」

「出来るぞ!ほい!」

ポン!という音と共に可愛い子犬のような真っ赤な狼になった

「良かったー、小さくなれなかったら大変だったよ。」

「リク、おめでとう。」

「うん、ありがとう、あれ?あんまり元気ないね?どうかした?」

「ううん、ただ、なんかリクが元々遠かったのに、

今は見えくなっちゃって、私なんかがそばにいていいのかな?」

「マリア、僕は君じゃなきゃだめだ。ラーと戦った時もずっと、

君のことが心配だった。僕は君から離れない、いや、離れられない。

頼むよ、一緒に、そばにいてくれ。」

「!ごめんリク、そうだよね。私が馬鹿だった。

リクがどっか行っちゃうわけないよね。」

「ああ。」と言い僕は彼女に口付けした。

「ん、嬉しい、でもここは、人目が。」

「!?あ、ごめん、つい、愛おしくて。」

「そういうのは、部屋で、ね!」

周りの女性からは微笑みと憧憬が、男性からは怨念が贈られる

「お前ら、我の存在忘れてない?」

「いや、大丈夫だよラー。マリア以外の全てを忘れてた。」

「もう、リクったら。」

そして僕たちは宿で眠りにつく

「マリア、これからもよろしくお願いします。」

「よろしくお願いします。ふふ。」

「おやすみ。」

「おやすみ。」

明日は王都でSSランクか、だいぶ驚いたけど予定より全然早いな、

しかも目標一番高くしてたはずなのに超えちゃったし。

まぁ、今は寝よう。幸せを噛みしめながら僕は眠った





_______________________________________


ラーは天照と関係あるのかは、謎に包まれるかもしれません。しかし、同じだと感じとったリクの

感性を信じてやってもよいかもです!

コロナにはラテン語で冠って意味があったりします。

それと狼にしたのは、太陽神として描かれる動物が狼の時があり、記憶に新しかった狼にいたしました。

今後とも本作を楽しんでいただけると幸い

です!それでは失礼します!




















































  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る