第2話 失意の中で
そのまま僕は教室を出て家へ向かっていた
「はあ。」思わずため息が出るが、その瞬間僕は目を見開いた
女性が道路を横断しているが、横からトラックが突っ込んでいく勢いだ
僕は何も考えず力一杯かけ、飛び込みながら女性を押した
(良かった、この人は助かるな。)
ドン!
あぁ僕は死ぬのかな。父さん母さん、雄也もう一度だけ会いたかったよ
目が覚めた
「どこだ、雲の上とも空の中とも言える所だな。天国か?」
「残念だが黄泉の国ではない。」
顔を上げると間違いなく世界一美しい女性がいた
金の簪に橙色の髪そしてその女性は天皇しか着ることを許されない
「
もう死ぬんだろう、だからこんな夢を
「夢ではない、ここは
「え、心読んだ!本物?死んだら皆んな会えるんですか?」
「そうではない、汝の人生を見た。よく頑張ったな、
汝の人生は胸を張って良いものだ。
弱き人を助け、また己も弱いのに強き人にも屈せず助ける。
しかし汝は裏切られた。神々の間で会議が開かれた。これほどまでに
純粋な気持ちで人を助ける人間が失意の中消滅して良いのかと。」
「ありがとう御座いました、僕の人生は無駄ではなかったのですね。
神々からそう言って頂いただけで僕は満足です。」
「汝は本当に呆れる。少しは欲を持て、
汝の心は神々の領域まできておる。人間味がないぞ!
そこで汝にはもう一度人生をやり直してもらう。」
「やりなおす?また日本で、生まれ変わるのですか?」
「そうではない、記憶と我の太陽の力を受け継ぎ別の世界へ行くのだ。」
「別の世界?」
「そうだこの大和の国、いやこの全ての星とも違う場所にある世界でやりなおす。この太陽の力は汝の助けとなるだろう。」
「僕は人助けをやめるべきでしょうか?」
「いいや、欲を持てとは言ったが当然道理に反するようなことは
してはならない、汝の心の清さはそのままでしかしもう少し利己的になるのだ、圧倒的な強さが手に入れば汝に救えぬものなどなくなる。」
「太陽の力必ずやこの身で扱えるよう励みます、そしてご安心ください。
僕は人を助けることをやめません、しかしそれを叶える為には力が必要だ、だから強くなります。」
「うむ、それとその世界からこちらの世界の人間が召喚される。」
「それが僕ですか?」
「それは違う。汝は我々が送るのに対し、こちらの人間とは連れて行かれる者だ、その者たちは汝の教室の生徒全員だ。」
「な!」戦慄を受けた、確かにあの2人には会いたくないしかしそれよりも
「雄也に、また会えるのですか?」
「そうだ、我々は彼らが召喚される14年前に汝を送る、それまでに心と体をしっかりと鍛えるようにでは、必ず幸せになるのだ。」
「ありがとう御座います。その使命必ずや。」
さぁ、貰った命必ずや有意義なものに
暗い気持ちじゃ天照様に合わす顔がないもんね
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