第16話 「奴隷たちはついに真なる奴隷として認められた」
今回の道順。
『ザバールのテント(天幕)』→西→『ダルクレム神殿』→西→『奴隷市場』→北→『骨の川』→南→『奴隷市場』→東→『ダルクレム神殿』→東→『ザバールのテント(天幕)』
というわけで、「赤い宝石のペンダント」を無事に手に入れて、ザバール様のテントに戻ったパーティーの面々。
ようやくグッスリ寝たよ! テント最高!
そして、いよいよザバール様にご報告!
GM:では、あなた方は「未明」「朝」と休みました。今は3日目の「昼」だね。朝ご飯食べてー。
ヒューマ:ザバール様に報告しないと。
ティファーラ:報告にいくー。
GM:そうするとゆっくりとザバールが出てきて、「ああ、それだよ、それ。渡したまえ」と言って、ウサギの手を差し出します。キャーカワイイー。
マリリン:ウサギの手……(笑)。
ティファーラ:青く見えるくらいに黒みがかった手なんだよね。
ヒューマ:「どうぞ」と言って渡すよ。
GM:そして、その手にさっきのペンダントを渡すと、赤い宝石の中から黄色い光が脈打つように動いているのが見える。
ティファーラ:心臓?
GM:そう。心臓の様に。ザバールはそれを満足気に眺めた後、受け取るよ。
ドリル:何だったの?
ヒューマ:どういうこと?
GM:さあ。どういうことなのか。ザバールには価値があるんだろうね。
GM/ザバール:「いやあ、コレだよ、コレ。どうやら君たちは見所があるようだねぇ。ボクのところで使ってあげよう」
一同:「「「「ありがとうございます!」」」」
GM:もう奴隷根性が染みついてる!(笑)
ヒューマ:「何なりと!」
GM:で、君たちの方に、このご褒美として……あ、そうなんだ。ザバールポイントは個人でもらえるんだね、どうやら。
一同:へー。
GM:つまり、さっきのハンカチの話で言うと、800点は4人で分配して200点ずつを個人個人でもらっておいて、買い物した分も個人個人のポイントで計算するんだね。
ティファーラ:あー、そういうことなんだ!
GM:だから、さっき買い物した分があるから、ティファーラが220ポイント。マリリンが210ポイント。ドリルとヒューマは200ポイントずつってことだね。じゃあ、みんな自分のポイントを記録しておいて。
一同:はーい。
GM:そして、今回のご褒美として、各自、500ガメルか750ザバールポイントをもらうか、好きな方を選んでいいよ。これは分配じゃなくて個人だよ。
ティファーラ:そんなのザバールポイント750ポイントをもらうに決まってるじゃないかーーー!
ヒューマ:だな。
マリリン:え? そうなの?
ヒューマ:だって、この霧の街を抜け出すのに、最低6000ポイント貯めないといけないんだよ。
マリリン:じゃあ、750ポイントもらうかー。でもさー。ホントに奴隷だよね。
ドリル:え? 何で?
マリリン:だって、お金じゃなくてさー。ザバールポイントとかいう、こんなここでしか通用しないポイントとかもらって有り難がってるんだから。他の人たちから見たら「何喜んでんの!?」って感じだよねー。
GM:奴隷根性丸出し!(笑)
ヒューマ:そう言えば、塔へ行く運河の『通行証』も各人で買わなきゃいけないの?
GM:いや、1個でいいみたいだよ? まあ、全体で分配して買ってもいいんじゃない? あ、ちなみに持って帰ってきた《剣のかけら》。ザバールに渡すと、分割しなきゃいけないけど、ザバールポイント100ポイントになります。分配しなきゃいけないけど。つまり25ポイントずつ。お金とは交換してくれない。興味がないみたいだね。
ヒューマ:しかし、《剣のかけら》もここを出ないと意味がないから、まあ、ザバールポイントに替えてもいいかもしれないが。まあ、交換はいつでも出来るから、後でもいいような気もするけど。
GM:ちなみに《剣のかけら》で手に入る名誉点は、積み重なっていくと、「馬の骨」から「生きる伝説」までの称号が。
ヒューマ:「馬の骨」って何点必要なの?
GM:20点。
ヒューマ:「馬の骨」にすらなれない! やっぱり《剣のかけら》は持っていた方がいいよね。少しくらいは持っていないと困るだろうから。それにあまり手に入らないものかもしれないし。
ドリル:ん~。どっちにしようかなー。お金とポイント。お金にしようかな~。よし、僕はお金にしようっと。
ヒューマ:え!? マジで? お金は手に入る機会はありそうだけど、ザバールポイントは限られた分しか手に入らないんじゃないかと思うよ。
ティファーラ:そうだよ、ドリルだけポイントが足りなくて逃げられなくなっちゃうかもよ? その時は置いていくよ?
ドリル:でも、お金が欲しい。
ヒューマ:あ、そうか! あえてザバールポイントをもらわずにいて、この霧の街―――ミストキャッスルでの生活を長引かせたいという魂胆か!(笑)
ティファーラ:私は結構言ったからね! 注意したからね!
マリリン:そうだよ。知らないよー? 後で困っても。
ドリル:うーん。……やっぱりザバールポイントにしとこうっと。
GM:了解。じゃあ、全員ザバールポイント750ポイントを得た、ということで。
ティファーラ:保存食、買っておこうっと。1週間分で50ガメルだから、5ポイント入るわー。あ、魔香草も買っておこう! 100ガメルだから10ポイントー。ハイ、ヒューマ、魔香草1個持っててー。
ヒューマ:すっかり順応しているなー(笑)。あ、戦利品90ガメルだから、1人22.5ガメル。2ガメル分の半端が出るのかー。じゃあ、あれか、俺がもらっておくか。魔香草とか救命草を使ってあげてるから。
ティファーラ:ふざけんな(怒)。
ヒューマ:じゃあ、じゃんけんで勝った人が2ガメルもらえることにしようか。
ティファーラ:いいから早くして!(身構えている)
ヒューマ:そんなこと言って、どうせ負けたらめっちゃ怒るクセに~。
ティファーラ:いいから!
「最初はグー! じゃんけんホイ!」
「あいこでしょ」
「あいこでしょ」
「あはははーーー! ざまーwww」
「くそーなんで俺が」
「最初はグー! じゃんけんホイ!」
「やった!」
「何だよー。一番お金持ってるヤツのところにお金がいっちゃったよー」
ティファーラ:えーと、じゃあ私が24ガメル、と(喜)。
GM:いいですか? ではお待ちかねの成長だよ!
一同:やったー!
GM:まず、能力値が成長するぞ。ダイス1個を2回振って。能力値のところに上からダイス目が1から6まで振ってあるけど、それに対応した能力値のどちらか1つを1点上げることができる。
ヒューマ:うぉぉぉーーー! 筋力来い! 筋力!
ティファーラ:生命力を増やしたいです(切実)。
ヒューマ:じゃあ、ここは注目のティファーラさんから。
ティファーラ:ふぉぉぉーーー! ……(コロコロ)……1と1。器用度しか選べないじゃん!
GM:では器用度が1点増える。
という感じで能力値の成長をした結果。
ティファーラの器用度が20→21。
ドリルの精神力が15→16。
ヒューマの器用度が13→14。
マリリンの精神力が22→23。
マリリン以外は微妙な成長。
まあ、上がったからいっか!
GM:経験点、欲しい人!
一同:「「「「ハイ!」」」」
GM:今回の経験点は……全部ひっくるめて一人当たり……。
ドリル:ハッハッハッハッ……。(←犬?)
GM:……1630点!
一同:うおーーー!(喜)
ドリル:でもティファーラは200点も余分にもらってるよね。
ヒューマ:ホントだよ! ファンブルで増やしすぎなんだよ! 俺なんか150点しかもらえなかったよー。
ドリル:僕は100点しか!
マリリン:私も100点。
GM:ファンブルの経験点で醜い争いはやめろ!(笑)
ティファーラ:じゃあ、取りあえずソーサラー技能を3にしてー。冒険者レベルも上がるし。
ヒューマ:しかし、スカウトも必要だな。
マリリン:やっぱりプリースト技能を3にするべきなのかー。
ドリル:僕はシューターをレベル3にしよう。1000点しか使わないし。安いんだよ。
ヒューマ:うーん。じゃあ、俺はファイターを3レベルにしようかな。それともエンハンサー取ろうかなー。
GM:あ、ちなみに冒険者レベル3になると戦闘特技を1個もらえるよ。
ドリル:やったー! どれにしようかなー。
ヒューマ:ティファーラはコンジャラー取らなくていいの? 魔法の武器にしたりとか。
ティファーラ:へー……(聞いていない)。
ヒューマ:しかし、まあ小器用になっても使えなくなる可能性が高いしなー。……やっぱりファイターか。ねえ、ドリルはスカウト取ってくれないのか? もともとスカウトメインのキャラだったんじゃないの?
ドリル:あぁん? 上げない。 シューターで冒険者レベル3にした方がいいし。
マリリン:やっぱりプリースト技能を上げようっと。冒険者レベルが上がるとHPも増えるし。あ、精神力が上がったからMPも増えるんじゃん、やった。
GM:マリリンはいいじゃないですか。MP切れたら斧を握りしめて敵をなぎ倒せば。
マリリン:うーん。いいのかなー。
ヒューマ:うーん。ファイター3レベルにして特技はどうしようかな……。あ、そう言えば、能力増強の腕輪とか買えるの?
GM:うん。買えるよ。
ドリル:そうなんだよ。しかも、500ガメルでボーナス1点の腕輪と1000ガメルでボーナス2点の指輪があるんだよ。でも同じ能力値だと重ならないんだよ。だから指輪を買いたくて、お金かザバールポイントか迷ったんだよ。
ヒューマ:しかし、500ガメルの腕輪が買えれば筋力のボーナスが増える。
ヒューマ:うーん。そうすると、重装備を買おうかとも思ったけど、防護点を1点上げる代わりにスカウト技能のいくつかが使えなくなることを思えば、筋力増強の腕輪を買って筋力ボーナスを2から3にした方が役に立つのでは。
GM:そうだね。スカウトの能力を失うのは痛いよね。
ヒューマ:しかし、もともとはファイターメインだったハズなのに。
GM:まあ、俺の中ではスカウトキャラだけどね。ヒューマは。
ヒューマ:もしかして上級の武器や防具も買えるの?
GM:そうだね。特殊な物でなければ、ルールブックに載っている上級武器や防具も買えるよ。もちろんお金があればだけど。
ヒューマ:ミスリルソード7500ガメル。ってこんなん買うなら街を出るわ!(笑)
GM:確かにねー(笑)。
ヒューマ:っていうかどれも高いなー。しかし、《武器習熟》系を選ぶと、上級武器が使えるだけじゃなくてダメージが1点上がるのかー。でも、それぞれの武器が高いし、必要筋力も高い。ムリだわ。《防具習熟》は防護点が1点増える。うーん……あ、〈ボーンベスト〉って言うのがある。これは防護点が6点で価格が2100ガメル。もしかしたら買えるかも!
マリリン:(笑)。とりあえず保存食から買っておこうっと。7日分で50ガメル。ザバールポイント5ポイントだよね。
GM:まあ、それじゃあ、今回はこれでおしまい。次の冒険までに戦闘特技とか、何を買うかとか決めておいてねー。
一同:了解!
GM:お疲れ様でしたー。
一同:お疲れ様でしたー!(礼)
というわけで、第1回目のセッションは無事に終了した。
何度か三途の川を渡りかけた人もいたが、全員で生き残れて良かった。
ザバール様に奴隷として有能だということも示すことができたし。ザバール様バンザイ!
……でも、アレですね。
正直、ソードワールドはもっと死にづらいシステムなんじゃないかと勝手に思っていたけど、そんなことはないね!
はっきり言って、結構な確率で走馬燈を見ることができるというか。
あと、セージとスカウトは必須。マジで。
というわけで、次回、感想戦!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます