第13話 「奴隷たちは奴隷(妹)を買う味を覚えた」
というわけで、『追剥ぎ小路』の青年メルキオーレの妹ムーランを『奴隷市場』のオークションで競り落とすことに。
資金として(おそらくはメルキオーレの血でできた)4000ガメルもあるし! 楽しみですね!
ヒューマ:よし。じゃあ、『奴隷市場』に入りまーす!
GM:では、メルキオーレはその場を去り、『奴隷市場』の入り口で待っているよ。で、君たちが『奴隷市場』の入り口まで来ると、そこには山賊たちがウロウロしている。君たちが入ろうとすると「お前たちの主人が誰かは知らねぇが、お前たちがこの奴隷市場に用があるようには見えんなぁ? ああん?」と。
ティファーラ:えっと。だから「ザバール様の奴隷だ」って言うの?
GM:そうだね。「ザバールの奴隷だ」と言いくるめるか、金でも掴ませるか、だね。まあ、暴力沙汰は避けた方がいいと思いますが。」
ヒューマ:では、「ザバール様の使いなんだが」と。
ティファーラ:「ザバール様の使いで来ました」
GM/山賊:「まあ、そうであれば、この辺りは見てもいいが、……今日のオークションに入れるワケにはいかんなぁ……!」
ヒューマ:あ、でもオークションに行けないとダメなんだよね?
GM:そうだね。今の段階で君たちが見ることができるのは、あまり程度の良くない奴隷―――カゴに纏めて幾ら……とかそういうのだね。あと「食肉用」とか書かれているのもあるけど。まあ、オークションに参加しないで4000ガメルそっくり頂くという手もありますけど。
ヒューマ:いや、でも『追剥ぎ小路』に住んでいるって話している以上、この街にいる間はガチで恨まれるだろうから、それはないな。死ぬまで追い詰められそう(笑)。
GM:まあねー。でも4000ってそのくらいの価値はあるから(笑)。
ヒューマ:しかし、助ければ4000ガメル以上の見返りがあるハズ。だって妹なんだから。
マリリン:じゃあ、お金を渡して言いくるめたら?
ヒューマ:いや、そこは金を使わずに……ティファーラ、ガンバレ!(←丸投げ)
ティファーラ:えっと、じゃあ……「今日のオークションに行かないとダメなんです。ザバール様に怒られちゃいます」
ヒューマ:「私たちが怒られるだけならまだしも、関係のない方々まで……!」
GM:「なるほど……。お前の主人は、その程度のモノも持たせていないのか……」と言います。交渉は……。
ヒューマ:(慌てて)えーと、ここって何人いるの? 門番の人。
GM:4~5人くらいだね。
ヒューマ:どのくらい渡すのが相場なの? 渡すとしたら。
GM:まあ、2、300かな。このくらいの人数なら。ただ、交渉に失敗してしまうと難易度を吊り上げられるられることになるよ。えっと、難易度はセージ技能で知力の14。
ヒューマ:うお、結構高いぞ。これだったら先に金を渡した方がいいかもな。
ティファーラ:わかった! じゃあ先に300万を渡す!
ヒューマ:いや、300万ってスゴいな!?
GM:4000ガメルしかもらってないのに!(笑)
ティファーラ:言い間違えた(笑)。300渡しておけばいいかな?
GM:では、ダイスを1個振りたまえ。ダイス目×50ガメルを要求されるということで。
ドリル:お、じゃあ、もしかしてダイス目次第でもっと安くなるんじゃ……!
GM:ま、そういうところですね。
ティファーラ:よっし。てーい! ……(コロコロ)……6?
マリリン:あれー(笑)。
GM:向こうが要求してくるのは……300ガメル(笑)。
ヒューマ:オイ、ふざけんなや(笑)。
あんなにピンゾロを振るのが得意なのに……。
こんな時ばっかり6とか出して……。
ティファーラ:じゃあ300払いまーす!
GM:じゃあ、通れるよ。
ティファーラ:「ありがとうございまーーーす!」
マリリン:「どーもでーす」
ヒューマ:何か、ノリが軽いな。
GM:そうすると、奥の方のオークション会場では、君たちが売られた時のように見所のある奴隷が売られているのがわかるよ。
ヒューマ:いい奴隷って?
GM:体を鍛え抜いた剣闘士向きの奴隷とか……。
ヒューマ:あ、ちょっと待って! メルキオーレの妹……「ムーラン」って名前は聞いたけど、会ったこともないし、容姿もどんな感じか聞いてないじゃん!
GM:大丈夫。多分、わかるから。周りは「あの肉、喰ってみたい」とか「闘技場で闘わせたら……クックック……」とか話しているのが聞こえるよ。そして、様子を見ていると、多分、あれがムーランだろうな、という美しい娘が連れて来られます。「あ、メルキオーレに似ている! 髪の色と目の色が!」と思いますよ。
ティファーラ:良かったー。わかって。
ヒューマ:そう言えば、この直前まで売られていた奴隷の値段、というか相場はいくらぐらいだったの?
GM:ピンキリだけど……ここのオークションだと1000は下らないね。
つまり、我らも1000ガメル以上で取引されたことが判明。
まあ、4人一纏めで、だけど。
GM:というわけで、下着姿に剥かれたムーランとおぼしき娘が連れてこられるよ。
ヒューマ:ムーランだってわかるってことでいいの?
GM:うん。だって、奴隷商人が「ホラ、お前を買って下さる方々にご挨拶しろ」「名前はムーランです」「お前の名前なんかに価値なんてないんだよ!」とかやってるのがわかるので。
ヒューマ:紹介っていうと、「上から13、18、17……」っていう能力値の紹介じゃないの?
GM:やな紹介だなー(笑)。で、奴隷商人は「……で、この娘! 第一の剣の神官らしい! それはそれで楽しみ甲斐もあるというものではないですかな……クックー!」とか言っています。さらに「何でも……“風来神”ル=ロウドの神官らしい」と……。
マリリン:………。
ヒューマ:全然、興味ないね、キミ。
マリリン:へ?
ティファーラ:マリリンって“風来神”じゃなかったっけ? 神さま。
マリリン:ハッッッ! おんなじだ。(←クソ演技)
ヒューマ:イヤ、「おんなじだ」じゃねーよ。
この神官(ヒト)、本当に大丈夫?
ただ単に【ラック】欲しさだけで信仰を決めたが故に起こった出来事である。
GM:やはり「ル=ロウドの神官は私一人で十分。他の神官はいらない」とか思って……(笑)。
マリリン:そんなことないよー。ちゃんと助けるよー。どうやって競り落とすか考えていたんだよー。
ヒューマ:「ちょっと、あの娘、病気持ってるんじゃない? きっともう○○じゃないよ!」とか言って因縁をつけて値段を下げたりして安く買い叩く方法。
一同:………。
ヒューマ:どうしたの? みんな静まり返って。
―――静謐な時、というのだろうか。
そこにいる皆が、ヒューマ(の中の人)を凝視した。
ヒューマが述べた最善策について、それぞれが真剣に考えているのだろうか。
ヒューマ:えーと、結局、いくらくらいで買えるの?
GM:そうすると、奴隷商人は「この娘の値段は……では500から開始します」と宣言するよ。「600!」「700!」
ヒューマ:じゃあ、その値段の吊り上げが止まるまで待とう。
ドリル:うん。
ヒューマ:その間は「ぜってー病気だよ!」「性格わりーよ!」「神官とかウソじゃねー?」とか言いふらそう。
ティファーラ:えー。
ヒューマ:まあ、しばらく様子を見ていて、上げ止まりのような状態になったら、少し突き放した金額を言って落とそう。
ティファーラ:おー。それはいいねー。
ヒューマ:しかし、メルキオーレがあれだけカワイイって言っていた娘なのに「800! 800以上はないのか!」とかなったらちょっと切ないね。
一同:(笑)。
ヒューマ:だってメルキオーレが「自分の妹に値段はつけられないが、2000から3000だろう」とか言ってたのに、「幾らだった?」「800でした!」とか言ったらマジで切れそうじゃん。「お前ら殺す!」とかなりそう(笑)。
一同:(笑)。
GM:でも「1200!」「1500!」って上がって行きますけど(笑)。
ヒューマ:どのくらいまで上がる?
GM:ずっと見てる?
ヒューマ:まあ、途中で参加してもムダに値段が上がるだけだろうし。
GM:いいでしょう。そうしたら……競る人!
ティファーラ:ハイ!
GM:スカウト、もしくはセージ。代表者1名。知力で難易度は……14。
一同:………。
ティファーラ:高いなー……。
ヒューマ:14って出ないっすよ。
ドリル:[剣の加護/運命変転]を使えば?
ヒューマ:いや、しかし、それも極端に低い目が出ないといけないからなー……。何か方法ないかな?
GM:ちなみに、この判定に成功すると、競り落としの金額を決めるダイスをもう1回振れるという結果になる。だから、まあ失敗しても買うこと自体はできる。金額は高くなるだろうけど。
ヒューマ:そうすると、成功する確率が高いのはティファーラか。俺だとスカウト技能+知力ボーナスで+3。ティファーラだとセージ技能+知力ボーナスで+5あるからな。[剣の加護/運命変転]のことを考えてもティファーラの方がいいような気がする。
ドリル:じゃあ、頑張って!
マリリン:頑張って!
ティファーラ:よっし! うらうらうらうらーーー! ……(コロコロ)……やった! 10! 足して15! 成功!
一同:おーーー!!!(大喜び)
GM:では、君たちは「何だよ、あの娘! 見たほどカワイくねーよ!」とか酷いヤジを飛ばしたりしながら値段を下げたんですね。
マリリン:イヤイヤイヤイヤ。
ティファーラ:だって競り落としたの、私だから。 ヒューマじゃないよ?
GM:では、本来なら、このムーランの値段は「2D6×300ガメル」なんですが、それを振り直してもいいということになりました。
一同:やったー!
ヒューマ:あ、そのダイスは俺に振らせてもらおうかな。
ドリル:ちょっと待って! 僕が振りたい!
ヒューマ:いや、俺はまだ運命を変転させていないだろ?(ドヤ)
GM:卑しい顔だな。
流石にちょっと言い過ぎだと思いません?
ヒューマ:振り直せるんだよね?
GM:そうだけど、もし1回目のダイス目を確定にしたら、後から変転出来ないよ。
ヒューマ:わかった。
一同:がーんばれ! がーんばれ! がーんばれ!
メガネの少年を助けるためにデッキブラシに跨がり空に飛び立つかのような心境。
めっちゃ名シーンみたいになっているが、その実、奴隷の少女の値段を決めるという鬼畜なシーンである。
ヒューマ:1回目! ……(コロコロ)……6。つまり1800ガメル。安いな! お兄ちゃんは2000から3000って言っていたのに。……もうこれでいいかな?
ドリル:もう1回振ってもいいんじゃない?
ヒューマ:まあ、そうなんだけど、もし12とか振ってから運命を変転させたり、素で2とか出しちゃったら600ガメルというメチャクチャ安い値段になるわけで。さすがにそれはメルキオーレに大して微妙な気持ちになるというか。
ドリル:確かに。
ティファーラ:いいんじゃないかな? その値段で。
マリリン:あんまり安くても可哀想だよー。お兄さんの立場も考えてあげなきゃ。
ヒューマ:では1800ガメル払います。
GM:了解。で、それ以外に、手数料として市場に180ガメル払うから、全部で1980ガメル払ってね。しかし、安く買い叩いたね。やっぱり商品にケチをつけたりしたから?
ティファーラ:ひどっ。
マリリン:違うよ、競りが上手かったからだよー。ティファーラの。
ヒューマ:まあ、確かにティファーラのお陰ではある。
ドリル:だね。
GM:で、奴隷商人がムーランと一緒に君たちの方に来て、「おめでとうございます。この度は競り落としていただきまして」みたいなことを言うと、ムーランは君たちのことを嫌悪に満ちた目で見ます。
ティファーラ:え? 何で?
ヒューマ:「へっへっへっへ……」
GM:ホラ、そういう感じだからだよ。
ヒューマ:いや、そのくらいしないと疑われるよね? ここだと。
マリリン:「へっへっへっへ……」ってオカシイよね?
ヒューマ:まあ、「へっへっへ」は言わないけど、そういう感じに振る舞った方がいいと思うよ。
マリリン:私たちは奴隷なんだから、申し訳なさそうな顔してればいいんじゃないの? 「ゴメンねー」みたいな。
ヒューマ:(自分の首を指して)「ほら、お前もこういう首輪をいただいてだなぁ……」
GM:そうすると、奴隷商人は首輪を持ってきてムーランの首にはめます。「カッチーン」
ヒューマ:え? あ、そうか。奴隷だもんね。でも、これって、鍵はもらえるんですよね? つーか、もらえないと困るワケだけど。
GM:うん。
ヒューマ:「この首輪が私たちの身分を保障して下さる……」
ティファーラ:何か、気持ち悪いね。ヒューマ。マジで。
ヒューマ:そう言えば、俺って、ホントにファイターでいいの? そういう感じが全然しないんだけど(笑)。
GM:いや、どうみてもスカウトでしょ?
ヒューマ:「お前を買いたいと言っていた人が、外で待っている……」
GM:そうすると、ムーランはブルブル震えながら「私に勇気を与えて下さい、ル=ロウド様」
まあ、あなたの目の前にもル=ロウドの神官がいるんですけどね。
マリリン:「驚いても大きな声を出してはいけませんよ」って。
ヒューマ:「あーあ。ホントはもっと安く買えるハズだったんだけどなー」とか言いながら、外に出て行こう。
GM:君たちが「注目されるかな」とか思いながら市場の入り口の方に行くと、賄賂を渡した山賊たちが「ちっきしょう! いいなぁ! 俺も早く蛮族の……名誉蛮族になりてぇぜ! たまんねぇ! フヒャヒャヒャ!」とか言っています。
ティファーラ:キモいわ、コイツら。
ヒューマ:「俺は名誉蛮族になる……! 名誉蛮族に必ずなってみせる……!」
ティファーラ:え? このヒト、すっごいキャラがブレてるけど大丈夫?
ヒューマ:「ザバールポイント6000で街の外に出るくらいなら1万貯めて……!」
GM:(笑)。
だって、奴隷とか自分で買えるんだよ?
好きなようにしていいんだよ?
病気で値段が下がっている獣人の少女を買って一緒に冒険したり。
獣人の少女から好意を寄せられたり。
気が付いたらハーレム状態に!
やべー、マジ、サイコーじゃん!
ヒューマ:というわけで市場から出よう。
マリリン:何か無気力な演技とかしながら。
GM:では、ムーランは唇から血が出るくらい歯を食いしばったりしています。
ヒューマ:「もっと気楽にいったらいいぞ」とか声を掛けたりしつつ様子を窺おう。
マリリン:あんまり大きい声とか出されると困るね。
ヒューマ:「猿轡とか噛ました方がいいか……」
マリリン:何でそんな余計なこと言うのよ!?(笑)
GM:ムーランは「黙れ! ゲスが!」という目で見ます。
ヒューマ:で、どこまで行けばいいのか……。でも、人気が無いところってあるんでしょ? 「このくらいでいいか」っていうところ。
GM:ええ。ありますよ。
マリリン:「危ないから逃げない方がいいですよ?」(ニッコリ)
ヒューマ:いや、それも相当なモンだと思うが。
GM:ムーランはノロノロと歩いているよ。
ヒューマ:とは言え、まあ、そろそろいいかな。「それにしてもよく似てるなぁ……」と言って……察するかな?
マリリン:それくらいじゃ察しようがないんじゃない?
GM:うむ。そうすると、向こうの方からフード姿のメルキオーレが近付いてきます。
ヒューマ:「ああ……。雇い主が来たようだ」
GM:ムーランはメルキオーレを見て、「え? あ? え? あ?」と混乱していますけど。
ヒューマ:口を「バッ!」と押さえる!
GM/ムーラン:「もごもごもご」
マリリン:「大事にならないようにしてきたんだから、ここで台無しにしないでね?」
GM:そうするとメルキオーレは感心した様子になって、「本当にありがとう」と言って、ムーランを受け取るよ。
ヒューマ:うむ。やっぱりここは正義漢ぶって、「金は受け取らねぇ!」とかやった方がいいのでは?
マリリン:はぁ!? やんねーし。
ティファーラ:やる必要ないじゃん!
ドリル:やらないでしょ。それは。
ヒューマ:いや、どうせ「金はいらねぇ!」とか言っても、多分、メルキオーレは報酬をくれるに決まってるだろ?
ドリル:そんなのわかんないじゃん。
ティファーラ:せっかく交渉したのにー。
マリリン:そんなこと言う必要ないって!
え、このパーティって俺以外すっかり霧の街に染まっちゃったんじゃ……。
しかも、ムーランと同じル=ロウドの神官まで「やんねーし」とか言ってるんですけど。
マリリン:じゃあ、胸元からチラリと聖印を……。
ヒューマ:お前、今さらナニ聖人ぶってるんだよ!? だいたい同じ宗派なのに、お金だけはキッチリもらうとかさー。
マリリン:もらうに決まってんじゃん! だって、この2人はリア充なんだよ? 家に帰ればどうせお金とか一杯あるんだよ?
ヒューマ:まあ、そんなもんかー。
マリリン:で、胸元からチラリと聖印を見せて「羨ましいです」とか言って。
ヒューマ:あ、そうだ。メルキオーレにムーランの首輪の鍵を渡しておかなきゃ。「もしかして俺たち首輪を付けたまま街の外に出たら大変なことになるのかなー。やっぱり」
GM/メルキオーレ:「それは……取らない方がいい。命を落とすことになる」
ヒューマ:「このままずっと出れないのかなー……」
GM/メルキオーレ:「そう言えば、予算の方は足りたのか?」
ヒューマ:「ああ、何とかね。コイツが……ティファーラがギリギリのところを見極めて頑張ったんだ。そら、これが残った分だ」と言って、残った金を……。
マリリン:返さなくていいでしょう!?
ティファーラ:ねえー!!
ドリル:オイ!
マリリン:「残った分は私たちの分でいい」って言ってたんだから。だいたい本人も具体的な金額とか知りたくないと思うんだよね。実際。
さすが聖職者。
これは説得力がある話だった。確かに妹の値段とか知りたくはないかも。
……まあ、お金欲しさの上に塗られているから薄っぺらいメッキみたいな話だけど。
ヒューマ:「あー。まあ、何とか足りました。まあ、中に入るのも金が掛かったし。でも何とかなったよ」
GM:「改めてお礼ができなくてすまない」と言ってメルキオーレは深々と頭を下げます。
ヒューマ:「えーと、この街の人間じゃないの?」
GM:そうすると、それに関しては少し言葉を濁して「もし、お前たちが『追剥ぎ小路』に来ることがあったら、ぜひこのメルキオーレを訪ねてくれ」と言います。
ヒューマ:『追剥ぎ小路』って言う場所は、ここの近くなの?
GM:さあ。あるんだろうけど、どこら辺なんだろうね。
マリリン:なんでー!? だって自分のいる場所なんでしょう!?
GM:大丈夫。この霧の街の中にはあるから。
まあ、マップ配置がランダムだから仕方ないですよね。何か納得いかない場面があるけど(笑)。
ヒューマ:ダメ元でメルキオーレに「『骨の川』っていう場所を知らないか?」と。
GM:そうすると、メルキオーレは少し考えた後……。
ヒューマ:金を渡さないと教えてくれない……とか?
マリリン:なんだそれ!? それはおかしいだろ!?(笑)
GM:「それはそれ、これはこれだ!」とか、そういう(笑)。しかし、メルキオーレは「……『骨の川』なら、ここからすぐ北に行ったところだ」と答えてくれるよ。
ティファーラ:ふぉぉぉーーー!!!
ヒューマ:やったーーー!
マリリン:やっと!
ドリル:いえーーー!
GM:メルキオーレは「じゃあ、『追剥ぎ小路』来ることがあったら、必ず寄ってくれ」と言ってムーランとともに去って行きます。
一同:うぉぉぉーーー!!(歓喜)
ヒューマ:ところで、ムーランって可愛かったの?
GM:まあ、君たちが、あの手の娘が好みなら……。
ヒューマ:あの手ってどういうこと?
マリリン:え? 特殊なの? 種族が何か違うの?
GM:いや、人間だよ。普通の。
ヒューマ:あー。俺の方を虫ケラを見るみたいな目つきで見ていたから?
GM/ムーラン:「あのゲスが……!」
GM/メルキオーレ:「いや、彼は役者だよ」
GM/ムーラン:「いえ、お兄様。彼の目は天然に見えましたわ」
そこはヒューマの演技力が高かったということでオネシャス。
ドリル:そう言えば、いくら余ったの?
ヒューマ:あ、えーとねー。全部で2280かかったから……1720ガメルだね。
GM:1人あたり430。
ドリル:いつ分けるの?
ヒューマ:え? 今、分けるの?
マリリン:死んだら困るから早く分けとこうよ。
ティファーラ:そうだね。
「死んだら」というのは誰を指していたのか気になるところ。
少なくともマリリン本人が死ぬことを想定していないことだけは明らかである。
GM:しかし、結構な儲けでしたねー。
ドリル:やった。能力値を上げられるアイテムが買えるじゃん。
ヒューマ:うーん。やっぱりもう少し安く出来れば良かったかなー……。「何だよ! 600だったのかよ! たったの!」とか。
ドリル:イヤ、スタートが500だったのに600で終わるのはオカシイでしょ。
ヒューマ:まあ、1500まで吊り上がってたしな。
GM:しかし、これで「夕方」か。
ヒューマ:でも、『骨の川』が近くなら、『骨の川』までは行かなきゃ。
マリリン:そうだねー。
というわけで、ついに最初のお使い目的地である『骨の川』の場所をゲット!
長かった最初のお使いをやっと達成できるかも。
財布も潤ったし、もう勝ったも同然。
いやー、『奴隷市場』……来て良かった!
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