第10話 「奴隷(HFO)はレンジャーの辛さを感じた」
半透明な人たちには勝ったものの……。
ヒューマ:しかし、コンジャラーが必要だということがわかったな。
ドリル:ねえ、この半透明な人たちって何も持ってない?
GM:持ってない。
マリリン:まあ、半透明だし。
ティファーラ:ねえ、MPが8しかないー。8しかないんだけどー。
ヒューマ:使いますか? 魔香草。
ティファーラ:何点回復するんだっけ?
ヒューマ:魔香草は……回復のレートが「威力0」だから……0点から4点。
マリリン:0点て(笑)。
GM:まあ、その後、レンジャー技能レベルと器用度ボーナスが足された分だけ回復するから。ポーションの場合は知力ボーナスを足すらしいね。
ヒューマ:ホントだ! つまり3点から7点回復するね。
ティファーラ:じゃあ、頑張って7点出してよ!(圧)
ヒューマ:まあ、魔香草は俺のもんじゃないから。ティファーラから預かってるわけだし。でも1個100ガメルだからな。
ティファーラ:だってMP8点しかないんだから!
ヒューマ:まあ、ティファーラ次第だよ。どうする? 使う? 使わない?
ティファーラ:使うよ!(半ギレ)
ヒューマ:わかった。じゃあ、使うよー。あ、これでピンゾロ振ったらどうなんの?
ドリル:経験点、もらえるー!
ティファーラ:経験点、もらえるー! じゃないよ!(怒)
マリリン:そう言えば、ヒューマ(の中の人)って他人の傷を治す時のダイス目、すっごい悪いんだよねー(笑)
ティファーラ:知ってるー。それ、知ってるー。
実際、その話は事実である。
自分にキュア唱えるとほぼ最大値が出るのに、他人(主にPC)に使うとほぼ最低値に近いという。
まあ、日頃の行いの差じゃないかな!(適当)
ヒューマ:6ゾロ来い! ……(コロコロ)……5?(笑)
ティファーラ:低い。めっちゃ低い(悲)。
ヒューマ:えーと。「威力0」のレートだから、「5」の欄は「0点」。で、レンジャー技能が1、知力ボーナスが+2。つまり足して3点。3点回復です!
ティファーラ:低い! 低い! やだー! ヒューマ、ヤダ~!(泣)
ヒューマ:……じゃあ、もう使わないわ!(笑)
ティファーラ:だって3点だよ? 3点! 100ガメルもらいたいよ!(泣)
一同:(笑)。
レンジャー。
それは孤高の職業。
人のために薬を使っても、こうして罵られるだけの存在。
……つーか、「威力0」だから5まで0点なんだよ!
「威力10」だったら、こんなに責められることなかったのに!
ティファーラもティファーラで、ぬいぐるみとかリボン買ってるヒマがあったら、もっと魔香草買っとけよ!
今度から手数料取るぞ!
ティファーラ:MP11点しかないんだけどー。
GM:ヒューマがここまで無能だとは思わなかった的な。
ティファーラ:ホントに! ダメだ、こりゃ!
ヒューマ:はいはい、つぎ、つぎー。扉のところ、探しまーす。
GM:ではスカウト技能で目標値は15。
ヒューマ:ん!? 15って高くない? 出ないな、15は。12しかダメじゃん。
ティファーラ:技能ないけど、6ゾロ振ったらいいんでしょ?
GM:うん。
ドリル:そうだよ。僕も12しかダメだよ。だから、みんなでクリティカル出せばいいんだよ。
マリリン:そっかー。
いや、「そっかー」とかじゃなく。
約2.8%しか確率がないんだよ?
簡単に言えば、「成功なんてしないよ」って言われているワケ。
……まあ、ピンゾロは結構出てるけど。
あ、そっかー。だから結構出るのかー(納得)。
まあ、当然のように誰も成功しませんでしたけど。
GM:そうすると、上空からあなた方を呪うような呻き声が聞こえ、もうもうと湯気の上がる熱湯が浴びせられます。
マリリン:えー!?
ドリル:あっちぃ!
GM:全員、生命力の判定で目標値は11。
ティファーラ:えーーー!? ムリ!
一同:……(コロコロ)……。
なんと、まさかの全員成功。
まあ、ヒューマは[剣の加護/運命変転]使ったけど。
ティファーラ:ふぃ~。あぶね~。成功~。基本が3しかなかったんだよ!?
GM:え? 全員成功? そうすると、あなた方は熱湯を喰らったものの、あなた方の頑健な皮膚は熱湯ごときではビクともしません。
ティファーラ:言い方!(笑)
GM:そして、通路はまだ続いています。一本道だね。
ヒューマ:じゃあ進んでいこう。
GM:そうすると、その先は小さな物置になっています。
ドリル:探すよー!
GM:ではスカウト技能+知力ボーナスで判定を。目標値はたったの9。
一同:……(コロコロ)……。
ヒューマとドリルの技能持ちが成功。
GM:そうすると、そのガラクタの中には、よくわからない文字で……あ、魔動機文明語、読めるひとー。
ティファーラ:はーい!
ヒューマ:なんでそんな言語持ってるんだ(笑)。
GM:では、そうすると、古い金属のプレートがあって、そこには魔動機文明語で、「二つ目の開閉コード『951』」と書いてあります。意味は全然わかりません。
マリリン:なんだろう。
ヒューマ:持ち出せるの? そのプレート。
GM:持ち出せるよ。大した大きさじゃないし。誰が持っていくの?
ドリル:僕は200kgまで持ち運びができるから持っていくよ。
GM:了解。
こうしてよくわからないプレートを入手。
ティファーラ:私、魔動機文明語の読み書きを覚えていて良かった。会話じゃなくて。
マリリン:ホントだねー。
ヒューマ:確かに、魔動機文明語での会話というシチュエーションがあまり思い浮かばないな。
GM:そして、それ以外に金目のものが……。
一同:やったー!
GM:1回ね。
ヒューマ:いいの出ろ。……(コロコロ)……6。
ティファーラ:低いって!
GM:「銀のネックレス」があった。これは造りのいいもので、売り払えば400ガメルになるだろう。
ドリル:すごっ!
ヒューマ:こんなに価値のあるものを見つけたのに、なぜ罵られたんだ? ん?
ティファーラ:(聞いていない)これって首につけられるかなー……。
マリリン:でも、魔法の道具とかじゃないよ?
ティファーラ:まあ、そうだけど……。つけられるかなーって思って。
ヒューマ:何で400ガメルもする物を一人で身に着けようとしてるの?(笑)
ティファーラ:え? 違うよ? みんなつければいいじゃん。
マリリン:みんなって(笑)。
ティファーラ:あー、別にそういうワケじゃないのに!
ヒューマ:じゃあ、いらないってこと?
ティファーラ:は? いるよ? いるけど、とりあえず誰が持ってるかって話。
ヒューマ:結局いるんじゃん。まあ、後で考えるとして、ここからどこか行けそうなところがあるの?
GM:行き止まりのようだね。
ヒューマ:じゃあ、戻ろう。
ティファーラ:でも、「開閉扉」? ってどこでしょうね?
ドリル:さあ?
ヒューマ:これから必要になったりするんじゃないの? わかんないけど。
GM:では神殿の跡まで戻ってきましたが。
ヒューマ:えーと、今は……あ。「夜」になっちゃった? もしかして。
GM:そうですね。「夕方」だったので「夜」になりましたね。
ヒューマ:戻らないとヤバくない?
マリリン:うん……。
GM:でも、拠点から、かなり離れたところまで来てるよね?(喜)
ティファーラ:寝たいよ!
ヒューマ:あ、こういうところで寝ることもできるの?
ティファーラ:テントあるよ?
GM:できない。テントがあってもここでは休めない。
ヒューマ:まあ確かに、さっきの『鮮血城』の前にテント張って寝るとか、常軌を逸している(笑)。これは、西へ行って、北の『鮮血城』で、西の『ザバールのテント』へ行くしかない。
マリリン:西ってまだ行ってない場所だけど、大丈夫?
ティファーラ:MPがないよ。ヒューマが3点しか回復してくれなかったから。
ドリル:(笑)。
ヒューマ:そうすると、来たルートで帰る方がいいか。
ティファーラ:そうしよう。
ヒューマ:じゃあ、元来たルートで戻ります。
GM:了解。じゃあ、「夜」の移動を始めるわけだね。君たちはまず『供物牧場』へ戻る、と。ワンダリングだね。牧場の見張りとかに殺されちゃえ! ……(コロコロ)……あ、出た。
マリリン&ティファーラ:えー……。
GM:良かったね、経験値いっぱい稼げてー。
ティファーラ:良くないわ!
まさしくそのとおり。
私たちは安全に経験値を稼ぎたいのであって、危険を冒して稼ぎたいわけではない。
どうでもいい局面でピンゾロを振って50点もらい、体調(HPとMP)が十分な時に、確実に倒せそうな敵相手に戦って多くの経験値と宝物を頂きたいだけなのだ。
今、私たちはザバール様のテントに帰って寝たい!
具体的にはMPを回復したい!
そんな願いを無慈悲に阻むワンダリングモンスターの方々。
つーか、帰るまでにあと2回ワンダリングがあるんだよね。
……大丈夫かな。
GMへのヘイトが振り切れないといいけど!(心配)
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