第5話 「奴隷たちは骨と踊った」
時間は1日目の「夕方」が終わるところ。
暗くなってきた霧の街。つまり、もう「夜」。正直帰りたい。
早く帰りたいけど、もとに戻る道筋も危険な感じ。さっきの『噴水広場』とか。
仕方ないからザバール様のテントに少しでも近付くように別ルートを進むことに。
なお、そんなワケで、
『ザバール様のテント(天幕)』→南→『噴水広場』→西→『ガラクタの山』→北→『?』
という感じで進んで来ているので、ザバール様のテントの西側の区画、ということになるハズ。
ヒューマ:じゃあ、北へ進むよー。
GM:了解! 「夜」の移動だよ~!(嬉) 楽しいワンダリングをしていいですか?
ティファーラ:ヤダ。ワンダリングしたくないです。
この下りってホントに必要?
だって、どうせやるんでしょ? ワンダリング。
GM:(聞いてない)えと。スミマセン。【ライト】は前のエリアで終わっているので、もう1回【ライト】を使うか、たいまつを2本消費して下さい。
ティファーラ:【ライト】~!
GM:じゃあ、ワンダリングいくよー。……(コロコロ)……出た~!(喜)
GMのテンションと反比例して盛り下がるパーティの面々。
GM:では、立ち去ろうとすると、あなた方があさったガラクタの山の方から何かが追って来ます。あ、隊列があるなら先に決めておいて。
ティファーラ:私、後ろが良いんだけど。あ、後ろダメだ。追ってくるんだった。
ヒューマ:普通、魔法使い系は隊列の真ん中に入れてもらうんじゃないのか?
ティファーラ:あ、じゃあ、真ん中に入れて下さい。オネガイシマス。
ヒューマ:じゃあ、普段は、俺、ドリルが先頭で、次にティファーラ、後列にマリリンって感じかな。
GM:距離は? まあ、普通は3メートル間隔らしいけど。
ヒューマ:じゃあ、それで。
GM:了解。いいでしょう。では、前方10メートルのところに浮かび上がったのは……立ち上がった髑髏(しゃれこうべ)が! では「アレだ!」「アレだろ!?」とか言いながらセージ判定をして下さい。
一同:……(コロコロ)……。
GM:では、ドリル以外の人はわかるぞ。では3人で声を揃えて叫ぶぞ。「「「スケルトン!」」」ザコ中のザコです。
ヒューマ:何体?
GM:7体。
ティファーラ:ね~え~!(怒)
GM:コイツらは死んでますんで、精神攻撃は受け付けません。あと、刃の付いた武器、つまり「剣」とか「斧」ではクリティカルが発生しない。あと「弓」も。
ヒューマ&ドリル&マリリン:何だって~!
GM:では、先制判定を。こちらの先制値は10。
ドリル:行きます! ……(コロコロ)……やったー! 取ったー!
ヒューマ:よし。では俺も!
マリリン:え? やるの?
ヒューマ:だってピンゾロ取った方がいいじゃん。経験点もらえるんだよ?
ティファーラ:いきまーす!
安心して狙える自動失敗=経験点50点に取り憑かれダイスを振り出す、その他3名。
「あー惜しい!」「ダメだー」等の叫びが。一体、何を狙っているのか。
各々このリプレイを読んだ時に自省してもらいたい。
GM:はい、もう気が済んだ? 「えー振るの~?」とか言いながら振ってみるあたりがやらしいよね~。
マリリン:そんなん振るに決まってるわ!
GM:では、どうぞ。
ヒューマ:《全力攻撃》と言いたいところだけど……7体もいるからなー。
ドリル:じゃあ、乱戦状態になる前に、飛んでからロングボウで《牽制攻撃》。……(コロコロ)……14。(GM:あたり。)ダメージは……(コロコロ)……あ~。全部で6点。
GM:ほんの少し入った。
ドリル:「クソ! ……強い!」
GM:強いのか!?
マリリン:あ、私8メートルしか移動できないから、このラウンドって届かない。移動だけだ。
ヒューマ:しかも、このラウンドでも前線に出てこられないのでは?
GM:ドワーフを後ろに置くのも問題だね。
ヒューマ:うーん。じゃあ、取りあえず、1人で頑張るか。10メートル出てエンゲージ……乱戦状態に入って攻撃する。もちろん《全力攻撃》はなしで。……(コロコロ)……12。(GM:あたり。)ダメージは……全部で7点。しょぼッッ!
マリリン:じゃあ、普通に移動。8メートル。
ティファーラ:じゃあ、弱ってるヤツに【エナジー・マジック】!
GM:【エネルギー・ボルト】です。
いい加減覚えてもらいたい。
ティファーラ:はぁー! ……(コロコロ)……16。(GM:あたり)ダメージは……(コロコロ)……10点。
GM:10点で防護点が効かないから……粉砕! 1体倒した。
一同:やったー。
ティファーラ:でもあと2発しか撃てない。
GM:よし! フルボッコ!(喜) かわして! 9以上。
ヒューマ:ということは……回避が5あるから、4以上か。……(コロコロ×6)……やった全部かわしたー!
ティファーラ:神ってるわー。
ヒューマ:(上半身を揺らしながら)ヒュヒュヒュヒュヒュ!
GM/スケルトンの方々:「アイツ、ウゼー!」「死ネバイイノニ!」
GM:では次のラウンド。先制判定。
一同:……(コロコロ)……。
ヒューマ:やった! 50点だ!
マリリン:あたしも~。
ドリル:いいな~。
念願の「自動失敗=経験点50点」を手に入れたヒューマとマリリン。
しかし、この50点と引き替えにヒューマはさらなる危険にさらされているわけだが、やはり経験点50点の前ではその危険(具体的にはスケルトン6体にフルボッコ)も霞んでしまうのか。
ヒューマ:あれ? もしかして全部また俺に来るの?
GM:そりゃそうだよ(笑)。
ヒューマ:くそー。……(コロコロ×6)……やった! また全部かわした~!
GM:カッコイイー(棒)。
ヒューマ:よし、攻撃だ。普通に……(コロコロ)……8。
GM:外れ(笑)。
一同:(笑)。
ドリル:避ける時だけ。
ヒューマ:いいからやれよー!
ドリル:わかったよ。撃ちます、撃ちます(笑)。
ヒューマ:撃つなよ! 乱戦なんだから!
マリリン:あははははーーー! じゃあ、私から。移動して……(コロコロ)……10。(GM:あたり)ダメージは……(コロコロ)……13点。
GM:「ドゴーン!」でもまだ生きてるよー。
ドリル:じゃあ、移動して、弱ってるヤツを尻尾の《牽制攻撃》で。……(コロコロ)……12。(GM:あたり)ダメージは……(コロコロ)……6点。
GM:何とか生きてるよー。
ティファーラ:じゃあ、私は……。
ヒューマ:MPがないから、待機でどう?
ティファーラ:じゃあ、待機で。あ! GM! 待機するとMPが回復したりする?
GM:しません! ポーション係に回復させてもらえよ、MP。
ヒューマ:オイ! 今、俺、最前線で頑張ってるんだけど! もしかしてポーションを使うためにそこまで戻れってコト!?(笑)
一同:(笑)。
GM:ではまた先制判定をー。
一同:……(コロコロ)……。
すでに先制判定の際のかけ声が「ピンゾロこーーーい!」になっている事実。
GM:はい、誰も先制できませんでしたね。じゃあ、ティファーラ以外の3人にそれぞれ2体ずつね。
ヒューマ:……(コロコロ×2)……かわした!
ドリル:……(コロコロ×2)……かわしたー。
マリリン:……(コロコロ×2)……1回目ダメ。2回目は自動失敗(ファンブル)~!?
ドリル:やったね! 50点もらえるじゃん!
マリリン:やってないし!(笑)
GM:いや、これはマズいんじゃない? 確かに50点もらえるけど、ファンブルだと防護点が一切効かなくなるから。……あ、でもスケルトンだから、経験点もらっとけば? 体力高いし。
マリリン:え~!? ホントに大丈夫? あ、でも、じゃあ、もらっておこうかな……。
GM:いくよ~。1発目ね。……(コロコロ)……6点。だから、防護点を抜けた実ダメージが1点のみ。で、2発目が……(コロコロ)……8点。これは防護点効かないからね。
マリリン:う゛。まあ、大丈夫……。
GM:では、PCの番。
ドリル:じゃあ、尻尾でベシベシやります。《牽制攻撃》……(コロコロ)……10。(GM:あたり)……(コロコロ)……ダメージは8点。
GM:倒した。
ヒューマ:じゃあ、行っとくわー。ご新規さんに……(コロコロ)……11。(GM:あたり)……(コロコロ)……12点。
GM:まだ倒れない。
マリリン:じゃあ、いっくよー。弱ってるヤツに……(コロコロ)……11。(GM:あたり)……(コロコロ)……12点。
GM:粉砕。あと4体。では再び先制判定を。
一同:「「「「ピンゾロこーーーい!」」」」
GM:あの、別に50点もらうためのものじゃないからね、先制判定(笑)。
以上、第4ラウンドの先制判定までの実況でした。
以下、(泥仕合なので)ダイジェストでお送りします。
第4ラウンド。先制取って、マリリンとヒューマで1体粉砕。残り3体。ドリルの尻尾も一応当たる。敵の攻撃は全員回避。
第5ラウンド。先制取って、マリリンとヒューマの《全力攻撃》で1体粉砕。残り2体。ドリルの《牽制攻撃》でのピンゾロ炸裂で経験点50点ゲット。(ドリル「やったーーー!」←やってない)敵はドリルに攻撃3点ダメージ。
第6ラウンド。先制取って、マリリン外れ、ドリルとヒューマの《全力攻撃》で1体粉砕。残り1体。敵の攻撃はヒューマに外れ。(ヒューマ「止まって見えるわ!」←上半身を揺らしながら)
第7ラウンド。先制とって、ヒューマ《全力攻撃》外れ、ドリル《牽制攻撃》とマリリンでダメージを与えるが倒れず。敵はヒューマに外れ。
第8ラウンド。先制取って、ヒューマ《全力攻撃》で残り1体を粉砕。戦闘終了。お疲れ様でした!
GM:えーと、木っ端みじんになったスケルトンを剥ぐ?
一同:「「「「剥ぐ!!!」」」」
GM:えーと、7体いますけど、どれだけ剥ぐの?
ヒューマ:全部剥ぐよ!
GM:わかってるよ!(笑)つまり、誰が何体ずつ剥ぐかってこと。7体分を振り分けてダイス振ってー。
パーティで誰がダイスを何回振るかやや揉めたものの、「頑丈な骨」×3をゲット。
マリリン:「頑丈な骨」って(笑)。
GM:天幕に持って帰ると30ガメルになるらしいよ。つまり90ガメル相当。
ヒューマ:やったー!
GM:しかし、君たちもスケルトンを相手に泥仕合を繰り広げて、手に入れた骨をタビットに売りつけるとか、どーなの?
ヒューマ:いや、どうって言われても(笑)。
マリリン:あ、私、キュアしたい。傷治したい。結構ヤバイから。
GM:まだ、次の場所についてないけど(笑)。
マリリン:えー。まあ、取りあえず【キュア・ウーンズ】も使ってみたいし。
GM:了解。どうぞ。
マリリン:はぁー……(コロコロ)……7点回復。あと2点か~。微妙だなー……。
ヒューマ:まあ、前衛だから満タンにしておいた方がいいかもね。
マリリン:うん。……(コロコロ)……満タン。ドリルもかけとく?
ドリル:ん~。まあいいや。HPまだあるから。
ヒューマ:あ、そう言えば、【ラック】って先に使っておかないと意味ないんじゃない?
マリリン:え。あ、そうか。あらかじめ使っておかなきゃなのか。使っていい?
GM:どうぞ。発動判定だけはしてね。(マリリン:成功。)……ところで、マリリンが魔法を使った時に寒気が走ります。この霧の街では、第一の剣の神聖魔法を使うと、その臭いを嗅ぎつけて蛮族がやってきます。具体的に言うと、第一の剣の僧侶が神聖魔法を使った場合、ワンダリングやその場をすぐに離れてしまえば問題はありませんが、そのままそこに留まっていると日中でもワンダリングが発生します。
ヒューマ:えーまじでー。
マリリン:やばいじゃん。
ティファーラ:じゃあ、素早く移動しよー!
なるほど、なるほど。
「第一の剣の神聖魔法を使うと蛮族に嗅ぎつけられる」
まあ、確かにここは蛮族の街だから説得力がりますよね。
あるような気がするけど……。
ワンダリングを起こしたいだけで思いついた……わけじゃないよね?
ねえ、何とか言ってよ!? GM!
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