第4話

「ねぇ、ねぇ、誰?」

事が終わってから数分後、女は、突然俺の顔を見て問いかけた。

「俺の方が聞きたいわ」

俺は、思わず突っ込んでしまった。女は、そんな俺の声にビックリしたのか今にも泣きそうな顔をしている。


「リリスだよ。えーとね、たしかさきゅばすっていうんだったかな?」

サ、サキュバス?俺が冗談で思っていただけなんだが。本当だったとは。それにしてはなんか小さいような。俺が思うサキュバスはもっとボインでキュッとなってて……。俺は、リリスのカラダを見回す。


「じろじろ見ないで」

リリスは、顔を真っ赤にする。

「リリィはまだ子どもなの。学校にも行ってないし。そういうおべんきょうもマミィとかお兄ちゃんからしか聞いたことなかったし」

リリスは、叱られたガキのように言い訳をする。所詮、ガキだからな。



「と、とりあえず、リリィのことは全部ゆった」

リリスは俺をじっと見つめる。おそらく俺のことを教えろということなのだろう。


「俺は、源敦史だ。高校3年生。おっ〇いの大きい女が好きで、童貞だ」

いかにもアニメの主人公が言いそうなセリフを吐いた。まぁ、こんなもんだろ。


「高校3年生って何?童貞って?」

…は?何この質問。高校3年生は、別としてど、童貞を知らないだと?サキュバスが?お兄ちゃんに教わらなかったのか?いやいやお兄ちゃん、そこは大事なところじゃないのか。


「高校3年生というのはな、15歳から18歳の子どもが通うところでいろいろなお勉強をするところだ」

俺は、丁寧にそしてざっくり教えてあげた。


「15歳から18歳?リリィは行けるの?」


「いや、リリスは、小中学生に見えるから…」

あんな小さいサキュバスが、高校に行ったら男たちは性欲が我慢できない性魔獣になってしまう。


「リリィ、人間の年はわかんないけど、100歳だから」

「ひゃ、100歳?」

思わず変な声が出てしまった。あの見た目で100歳とは。そしてまだ学校にも行っていないという。いったい、サキュバスってどんな生活してるんだ?


「リリィね、学校嫌いなの。だから、行ってないの。本当なら人間界に行って男を誘惑していっぱい赤ちゃん産むんだけど、リリィ、お外嫌いで今日お兄ちゃんを追って初めてきたの」

リリスは、さらっと強烈なことを言い出した。これは、本物だな。

というか学校ってサキュバスのところでは義務じゃないのか?いや、さすがに行かないとまずいと思うが。まぁ、だから童貞という言葉も、男のものを見るのも初めてだったわけか。そこは納得したがこれはダメだろ。そもそもサキュバスとしての基本がまだなってない。


「これはダメだな。しっかりおべんきょうしないと」

俺は、どこかの〇〇で見た生徒と先生の保健体育を思いだしながら言った。


「リリィ、お兄ちゃん見つけたら帰るよ」

「え?なんで?」

俺は、わけがわからなかった。サキュバスって〇液好きなイメージなんだけど。俺なら絶対に考えられない。もし俺がオスの淫魔インキュバスだったら、絶対にメスを襲うのに。


「お兄ちゃんと結婚するから」


「えぇーーーーーーーーーーーーーーー」

俺は、部屋中響く声で叫びだした。


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