2-4 装備がないと不安です

僕たちは

ついにチュトリアダンジョンの5階層ボスを倒した。


そのおかげで

冒険者生活約一ヶ月でもうDランクに!


Dランクになって変わったことは討伐依頼に人が加わったことだけど僕たちは多分だけどその依頼は受けないと思う。


そして、

今日は2人で装備を見に来ている。

その原因は5階層のボス。


5階層のボスは角カメというモンスターで

とにかく防御力が高くて

いくら攻撃してもなかなか倒せなくて、多分、半日くらいは攻撃し続けていたと思う。


なんとか倒せたのは良いんだけど

勝利の代償として僕の持っていた剣が折れてしまった。


だから

剣も買い換えることにしたのと

もっとレベルの高い依頼やダンジョンに挑戦するために装備を揃えようという話になった。


「テルネ、装備が売ってるいるお店って本当にここら辺なの?」


「本当よ、どうして?」


「いや、だって。少し怖い」

本当に怖い、入ってはいけない路地裏みたいな雰囲気がある


「怖いって、ユウトは冒険者でしょ。

ほらっ、見えてきたわよ。武具市場が」


おぉー、すごい。

武器とか防具だらけだ。


テルネと分かれてしばらく歩いていると、


あれ? 

ウサギの人がいる。もしかして獣人?


装備も売ってるし見てみよ。


「こんにちはー。どんな装備があるんですか?」


「えっと、これが


「やめときな、お兄さん。

そこの獣人のものを買うのは。」


獣人であってたんだ。でも何で買っちゃダメなのかな?

「何でですか?」


「そいつのユニークスキルは家事シソとかいう変なやつだからな。

他のちゃんとしたユニークスキルのやつのを買った方が身の為だぞ。

嘘だと思うなら見せてもらいな。

なっ、シリカ」


「はい…」


本当なのかな?

「申し訳ないんだけど見せて貰っても良い?」


「分かりました。」


シリカ

ユニークスキル

かじシソ(覚醒前)


本当だ。でもなんか思い出すな。


僕はイラン革命ってちゃんと書いたのに先生にイラソ革命って読まれて不正解にされちゃったことがあったなー。


これもソがンだったりして、それだと

かじシンになるのか


かじシン?


鍛冶シン?


鍛冶神!?


本当にそうだったとしたらこの子はすごい子だよね。

テルネを探して相談しよう。


「ちょっと待っててください。

絶対に戻ってきます」


テルネは、どこかな?

いた、いた。


「テルネ、今、大丈夫?」


「うん、大丈夫だけど

どうしたの?そんなに慌てて」


そして、僕はあの子についてのことと僕の推測を全て話した。


「んー、難しいわね。

その可能性は無くもないけど。

ユウトはどうしたいの?仲間に入れたいの?それとも専属にするとか?もしくは装備を買いたいだけ?」


専属?なにそれ?

「ごめん、専属って何?」


「専属は仲間みたいな感じなんだけど、

一緒に活動はしないみたいな感じかな

装備を作ってもらうだけの関係」


なんか嫌だなー。

「なんとなくだけど、仲間にしたい。」


「良いわよ。ユウトがリーダだからね」


僕って、リーダーだったんだ。


そして、

「あの、良かったら僕たちの仲間になってくれないかな?

あと申し訳ないんだけど名前をもう一度教えてください」


「名前はシリカです。

仲間の件ですが後悔すると思いますよ。

私のユニークスキル見ましたよね。それでも良いんですか?」


「もちろん、良いよ。

良いよね、テルネ?」


「良いわよ、けど、

(聞いてないわよ、女の子だったなんて。男だと思ってたのに)」


やっぱり、嫌だったのかな?

「けど?」


「なんでもないわ、仲間にしましょう。」


こうして、ラッキーズにもう1人仲間が加わった。

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