第10話 先輩冒険者
「あのー すいません。
僕はどこに連れてかれてるのでしょうか?」
「そりゃ、着いてからのお楽しみだ。 新人のそれも男の冒険者には教えてあげなきゃいけないことがあるからな」
怖いんですけど
「…はい」
「ついたぞ。」
「えっ。ここ、どこですか?」
「カジノだ! せっかくここの冒険者になってくれたんだからな。
楽しい遊びもやってほしくてさ。
ほらよ、これが依頼料の1000リピ」
んー、怪しい。 負けたら貸した1000リピ返せ、勝っても俺らの金だぞ、全部渡せとかって言いそう。
「えっとー」
「おっ、怪しいって顔してるな。だが、安心しろ。もし俺らが悪人だったらギルドが依頼を受理してくれると思うか?」
確かに、ギルドの依頼だった。
「じゃあ、本当にタダでお金をくれただけなんですか?」
「ははっ、ちょっと違うぞ。
あげたわけじゃない、それはちゃんとカジノで使ってくれ。 勝っても負けてもどちらでもいいがな」
「ありがとうございます」
「おぉ、じゃあな」
あー、行っちゃった。
いい人たちだったな、3人のうちの2人は一切喋らなかったけど。
テルネには申し訳ない気もするけど、
依頼だしな、今日はカジノで遊ぼう。
カジノって初めてだなー
日本にはカジノそのものがまだないし
なにして遊べるのかなー?
えーっと、
ルーレット
バカラ
ブラックジャック
クラップス
ポーカー
スロット
僕でも知ってるスロットがある。
ゲームセンターによくあったなー、やったことはないけど。
友達とよくゲームセンターに行って、メダルゲームを一緒にやってたけど、
友達にお前、貧乏神すぎとかって、
よくからかわれたな。運が悪すぎだった。
今の僕は運がいいから、当たるはず。 スロットをやろう。
※金貨を入れてください※
金貨!?、高い。 辞めよう。
外れたら怖いし
(※主人公はまだ、自分の運が良いということに慣れていません)
金貨じゃない奴が良いな、
ルーレットにしよう! なんか見たことあるし。
うぁー、なんかいっぱい数字があるな
どうやってかけるか分かんないなー、
分かんないから00ってやつに100リピ掛けちゃえ。
当たった!
3600リピも貰えた。でも、次も当たるか分かんないからなー。まだ100リピだけにしよう。
次は7にしよう。 ラッキーセブンの7
また当たった。
また、3600リピ貰えた。当たると36倍なのかな?
なんか次も当たる気がする。外れても元手では0だから全部かけちゃお。
9に賭けよう、僕のレベルの9。
当たれば8000×36、
えーっと、いくら?
当たった、
いや本当に当たるとは思ってなかったから嬉しいというよりは驚きだな
28万8000リピ、すごい増えちゃった。
スロットをやるにならまだ足りないかな?
もう一回だけルーレットに賭けよう。
全部賭けるほど強い心臓は持ってないから10万リピを賭けようかな。
どこに賭けようかな? 目を瞑って適当にここだ!
あっ、数字と数字の真ん中に置いちゃった。 良いのかな、これ。
えっ、当たったみたい。
180万リピ貰えた。真ん中に置いたら18倍なんだ。
これだけあれば、スロット当てられるかな?
今、僕は198枚の金貨を持っている、あと8枚の銀貨も。
挑戦回数は198回。お金増えるかな?
(1人実況モード)
始まりました。異世界スロット
今回の選手は裕翔選手。
さぁ、裕翔選手。異世界で初めてのスロットということですが意気込みはいかがでしょうか?
はい、とても緊張しています。ですが、今の僕は以前の僕とは違い運が良いので当たると思います。
はい、わかりました。
では第一投目の金貨を入れてください。
はい、入れます。
いっけー!
おぉーっと、これは、これは、
図柄が揃っーたー!!
金貨5枚の払い出しです。 幸先がいいですね。
裕翔選手、早くも二枚目を投入。
どうなる?どうなる?
来たー!! セブンリーチ!
当たればJPチャンスに突入します。
JPチャンス中は絵柄が絶対に揃うボーナスゲームですからね、たとえジャックポッドを当てられなくても大勝利間違いなしです。なので、当てたいですね、ここは。
来た、きた、きたー、来ました。セブンです。 セブンが揃いました。
だが、しかし
裕翔選手でもジャックポッドは無理なのか? 残りJPチャンス3回にして未だ当たる気配なし。
惜しくも、全て通常絵柄です。
おおぉー、私の発言に火がついたのか。
裕翔選手、ジャックポッドリーチです。
あぁー。惜しくも外れてしまいました。 通常絵柄がそろってしまいました。
残りは一回、どうなるのか?
またしても、ジャックポッドリーチ。
これは、これは!!?
当たったー! ジャックポッドが当たったー。 100万枚の金貨が流れ出ています。
これにて異世界スロットの実況を終わります。 ありがとうございました。
(1人実況モード、終了。)
当たった。この僕が、あの貧乏神とさえ言われたこの僕がジャックポッドを当てた。
神様、本当にありがとうございます。
そして、僕の今の所持金は
金貨100万217枚
銀貨8枚
いやー、僕やばいなー。
そんなことを思っていると。
「お客様、申し訳ありません。
お客様の通常ルームの使用を禁止させていただきます。
次回からはVIPルームのご利用をお願い申し上げます。」
「はい、わかりました」
断れる雰囲気は一切ありませんでした。
今日はもう十分、楽しんだし宿に帰ろう。
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