【24 郷⇒倉 岩田屋町について】回答。
岩田屋町が生まれた時の話ですか。
そんなことに興味あるんやって感じですが、思い出してみます。
そもそも、僕が初めて書いたのはリレー小説です。最初は四人いて、完走したのは二人。その二人で、新しいリレー小説をはじめようという流れになりました。
当時、二人が好きだった作品に『イリヤの空、UFOの夏』というのがあって、向こうがUFO なら、こっちはUMAを題材にしようということになりました。
友達の部屋で、アニソンを聴きながらつくったペラ一枚の設定が岩田屋町のはじまりです。
町の名前は、声優の岩田光央アニキの岩田を拝借しました。僕もその友人も「じかだま」だったのでね。じかだまとは、宮村優子の直球でいこう!のラジオリスナーのことです。
町の名前と、UMAがいてもおかしくない田舎ってことの他に、メインキャラの名前や年齢や立ち位置、執筆の簡単な予定をたてました。
以上、お聞きしたかった、岩田屋町が生まれた時の話でした。
そうなんですよ。これぐらいシンプルなんですよね。
少なくとも、いまも広がりを見せるとは考えてもいませんでした。
なんにせよ、ペラ一枚からはじまったものが、どんどん広がっていく経験は、これがはじめてでした。
というのも、最初に書いたリレー小説は、スタート前にペラ一枚すらなかったのですからね。
ちなみに、リレー小説第二弾は学生にとって最大の敵、の目の前に立ちふさがる進路によって、完結する頃には倉木一人で書いていました。
そして、岩田屋町という舞台を用意して作った話が完結したあとも、岩田屋町の発展は止まりません。
まず、発展したのは町というよりも、そこに住む人々でした。
当時の僕が、UMAの話を書きながら、この世界観で別の話を書きたいという衝動が生まれた――という訳では、まったくなかったはずです。
単純に、前作に登場したヒロインのことを好きな男が、他にいてもおかしくはないよな。そんでもって、そのヒロインを出すのならば、岩田屋町でなければならないと、いった感じでした。
新しい視点人物が、前作でその影すら見えていなかったのならば、絶対に同じ町でも、よくいる場所が変わっているはずです。
ヒロインがどうこうというのが、大筋のストーリーではなかったももの、同じヒロインを描く機会があるだけで、おのずと町は広がっていきました。
そして、郷倉くんが岩田屋町に立体的な像を感じた「情熱乃風」ですが、あれは視点人物が町をよく知っているからこそ、そう感じたのではないでしょうか。
学生時代に書いていた岩田屋町の主人公は、高校生です。子供と大人では行動範囲がちがいますしね。
そして、その男でも全てを知っているはずがない。知っていたら不自然だ。だからこそ、知らない町の部分を補完してくれるのが、「隙間産業課」でした。
ああ。ここ、こんな風になってたんや。いってみようかな。つまりは、書いてみようかな、と。
実は、郷倉くんが「隙間産業課」になる前に、僕と岩田屋の骨格を作った友人も岩田屋を舞台に短編を書いていました。その時、いつもは同級生のキャラが、お姉さんっぽく描かれており新鮮でした。
その感動を再び与えてくれたのが、隙間産業でもあります。
まじで嬉しかった。
そして、感動や嬉しさだけでなく、モチベーションアップにもなりました。
隙間産業としてうみだされた作品内の情報を使って、僕もかきたい。そうやってストーリーを考えるのは、町だけでなく住む人物の新たな一面を思考するキッカケにもなります。
そして、岩田屋町サーガですか。
終戦後の話を書くのならば、警察や米軍が機能していないから、自警団がうまれ、それが巌田屋会という極道組織になっていくのを描きたいですかね。
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