【10 郷⇒倉 小説の効力について】回答/自分の書いた作品に影響を受けたこと。

 何かを読んで(見て)これをしたいって衝動に駆られたこと。


 最初に浮かんだのは麻雀でした。

 麻雀を題材にした作品を読んだあとは、自分も強くなったように勘違いして、そして負けます。ボロクソに負けるまでがセット。


 他にはそうですね。「飯テロすんな」とよく思います。CMとか15秒で、僕の口を変えてきますからね。これ以外は食いたくない。そして、買いにいく。でも、いざ食べたら想像をこえられなくて、なんとなくついでに買ったサイドメニューのほうが美味かったりします。


 これでいいんです。こういう衝動に駆られて行動したならば、想定をこえてくれてなんぼでしょう。CMで見たうまそうな食べ物が、そのまま一番おいしいのではつまらない。そうでなければ、作品にただただ踊らされてるだけじゃないですか。

 誰かに憧れて、真似て、髪を染めたり服を変えたり、タバコや酒や、ちょっと悪いことをする。

 それだけで終わったら、師に怒られてしまう。

 だから、その先へ。


 これは「今週の倉木の身に起きた面白かったことはなんだ?」と、師にきかれたときの話です。


 僕は友人とエロビデオ屋にいった話をしました。そこで40センチをこえる性器を持つデカチンマンという存在を知り、モザイクの縦長さに爆笑した。


 師、曰く。それで完結したら、作家はダメなんです。

 与えられた衝動を導入として、それよりも面白いものを知らなければならない。


 デカチンマンの話をするならば、その後の展開で、ビデオメーカーが用意したデカチンマンとの出会いをこえる出来事が必要になる。


 たとえば、こんなの。

 アダルトビデオ店を去ろうとした僕は、陳列の棚と棚の隙間を通ろうとした。来るときも通った場所だったのに、帰りは隙間にはまってしまう。どうやら、色んなアダルトビデオのパッケージをみたせいで、僕のチンコはでかくなり、棚の間の幅が足りなくなっていたのだ。それでも無理に通ろうとしたものだから、擦れてさらにチンコはかたくなる。遂には棚の間で身動きがとれなくなってしまった。

 このアダルトビデオもイカれてるぜ、と商品を持ってきた友人は、そんな僕を見てかたまる。このビデオより、倉木のほうがイカれてると笑った。



 最終的には、自分の身に起きた出来事が、商品として棚に並び、その中から友人が選び抜いたビデオにイカれ具合で勝った瞬間です。


 これが実話かどうかは、あえて語らないものとして、話をしめます。


 作品に影響されて衝動にかられたら、影響された作品をこえる現実と出会いたいですよね。

 執筆活動におけるインプットとアウトプットでも、そうありたいです。


 インプットに使わせていただいた先人の名作から、アウトプットして名作をうみだしたい。




 他人の作品に影響される話をしていたので、それに近い質問を。


 自分の作品に引っ張られるように、影響を受けることはありませんか?


 ちなみに僕は、高校のときに書いた主人公の一人称が僕だったので、それに釣られて、一人称がワイから僕になりました。

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