【02 倉⇒郷 創作に必要なもの】回答。

 創作活動に必要なのは好きなモノと嫌いなモノのどちらか、と問いを頂いたので考えてみました。


 個人的には好きなモノだと思います。


 小説は一人で書くものですから、好きなモノでなければ続きません。

 ただ、好きなモノだけを書いていると奥行が狭くなってしまうように感じます。


 好きなモノを成立させる為には、その好きなモノ以上に興味がなく、はたまた嫌いなモノを考える必要があります。

 嫌いな(興味のない)モノを考え尽くすと、普通の(少し興味のある)モノに変わります。

 これが好きな(興味のある)モノに変わった時が、面白い小説が書ける瞬間なんじゃないか、と僕は思っています。


 なので、好きなモノは必要だけれど、嫌いなモノこそ好きになれる方が小説を書く上では必要なのではないでしょうか。


 と書いて浮かぶのは高橋源一郎です。

 彼が励行していることに「論じる、もしくは、話をする前に、その相手の全著作を読んでおく」というのがあるそうです。


 ――この「全作品を読む・見る・聞く」システムは、相手をリスペクトする以上の意味がある。相手を理解し、好きになることができるのである。


 個人的に感じることではあるのですが、嫌いなモノは時々、自分が理解していない、知らないことから来る場合があります。

 自分の勘違いですね。

 だから、勘違いしない為にも嫌いなモノについて、正しく理解する努力はすべきなんでしょう。その上で、嫌いであることは問題ないと思うので。

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