第19話 テロリストたちは要求をした
武装した男達によってアタシ達は先生達も含めて校内の体育館へ集めさせられた。200名近くの生徒を一か所に無理やりの為、あたし達は蒸し暑く感じていたけれども銃で武装したあいつらの言う事には黙って従うしかなかった。
「女学生の諸君、勉学に励む為の聖域を荒らして誠に申し訳ない。しかし今回我々には教育以上の大義があり今回の義挙を起こしたのだ。」
髭の男は仰々しく右手を宙に振りながらこう言う。まるで政治家の演説か何かを聞いてる様だ。
「私はこのコマンド部隊を率いるテマム少佐というものだ。」
テマムと自称したこの男は恐怖で泣いている子など気にもかけず話を続ける。
「我々はフランス政府に対し、国内各地に不当に収監されている同志数百名を24時間以内に解放する様に要請した。我らの要請に応じるなら良し、諸君らも速やかに解放すると約束しよう。しかし政府が我々の要求を拒むのなら・・・」
一瞬わざとらしく間をおいてあたし達の反応を見ている。こいつは下種だ。しかも相当な。
「1時間毎にここにいる女学生を一人ずつ殺害するといっておいた。」
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